住宅支援機構のフラット35「買取型」と「保証型」の違いを解説
住宅ローンを契約して住宅を購入する場合、「フラット35」を利用してローンを借り入れる選択肢があります。フラット35は住宅金融支援機構が提供している長期固定型の住宅ローンですが、このフラット35は買取型と保証型の2つのタイプが存在します。
今回は、フラット35の商品概要を簡単に説明した後に、フラット35の買取型と保証型の違いについて詳しく解説します。
フラット35とは?
フラット35とは、住宅金融支援機構が提供している長期固定金利の住宅ローンです。返済期間は15年以上35年以内で、1億円以下の本人や親族が居住する目的の住宅を新築で建設する際の費用、または、購入する際の費用を最高8,000万円まで融資が可能です。また、中古住宅についても、住宅金融支援機構が定めている技術標準に適合している場合は対象となります。
フラット35は、融資を実行する時点における金利が適用され、その金利が返済が終了するまで続きます。
一般的な住宅ローンの場合、返済が困難になった場合に備える保証人や保証料が必要となりますが、フラット35ではどちらも不要です。また、繰上げ返済を行う場合は手数料不要で、金融機関の窓口で手続きを行う場合は100万円以上、インターネット「My Note」で手続きを行う場合は10万円以上からできます。
フラット35には、今回説明する通り、買取型と保証型の2つがありますが、2018年3月時点では331の金融機関に買取型を提供しており、保証型はわずか5金融機関に留まっています。そのため、フラット35を利用する場合は「買取型」が主であると考えておいても良いでしょう。
フラット35の買取型と保証型の違い
フラット35の買取型と保証型の違いは、住宅金融支援機構が金融機関から顧客に貸している住宅ローンの債券を買取るのが「買取型」、住宅金融支援機構が住宅ローンの返済が滞った時に保証するのが「保証型」です。
買取型
買取型は、住宅金融支援機構が投資家から資金調達を行い、この資金を住宅ローンの資金を必要としている金融機関に対して資金提供を行うことで、住宅ローンを提供しているものです。
買取型の仕組みとしては、我々消費者(債務者)が住宅ローンを金融機関から借入れた後、その金融機関から住宅金融支援機構が住宅ローンの債券を買い取ります。買い取った住宅ローンの債券は信託銀行に担保として信託した後は、投資家に「Mortgage Backed Security(MBS)」として証券化した上で投資家に転売を行います。
買取型で住宅ローンを借入金を返済する場合は、債務者が住宅ローンの返済条件に従い金融機関に対してお金を利息付きで返済します。金融機関は住宅金融支援機構に受け取った返済金を受け渡します。住宅金融支援機構は、最終購入者である投資家に利息を支払う流れとなります。
保証型
保証型は、住宅金融支援機構ではなく金融機関が直接投資家から資金調達を行い、債務者に直接住宅ローンサービスを提供するものです。あくまでも住宅金融支援機構は、そのお金の流れを円滑にするためのサポートするもくてきで保証を行います。
保証型の仕組みとしては、金融機関が住宅ローンを借りる債務者と投資家を仲介し、資金調達から住宅ローンの提供を直接行いますが、その場合、金融機関側のリスクが高くなります。そのため、住宅金融支援機構はが債務者がローンの返済を滞るといった事態に備えて保証会社としての役割を担います。
買取型と保証型では住宅ローンの融資条件が違う
買取型と保証型では、住宅ローンを利用する際の条件が異なっています。買取型は住宅金融支援機構が運用を行っていることから住宅ローンの契約条件が緩やかな傾向にありますが、保証型はあくまでも金融機関が運用するため、契約条件がやや厳しい特徴があります。
買取型
買取型の場合は、融資金額が100万円以上8,000万円までの住宅建設費もしくは購入費の100%まで借り入れることができます。ただし、融資率が90%を超えた場合は金利が上がります。担保は住宅金融支援機構を第一抵当権として付与します。
住宅ローンの支払い中に債務者の死亡や高度障害などローンの支払いが不能になった場合に備えた団体信用生命保険の加入が任意です。
一方で、買取型の場合、住宅ローンを他の金融機関への借り換えが出来ない点に注意が必要です。また、繰上げ返済については、金融機関窓口の場合は100万円以上、インターネットでは10万円以上で手数料無料で行えます。
保証型
保証型は、融資金額が100万円以上8,000万円までの建設費または購入費の90%までを借り入れることができます。担保は、金融機関を第一抵当権として付与します。
保証型については、住宅ローンの提供は金融機関であることから、リスクを低減するために団体信用生命保険の加入が必須となっています。
ただし、保証型の場合、支払う金利を抑えたい場合、他の金融機関に借り換えができるメリットがあります。また、繰上げ返済については、ご自身のお好きな金額で返済できますが、手数料として3,150円発生する点には注意が必要です。
- 2018.03.12
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