- 公開日: 2026.06.20
- フラット35特集
フラット50とは?長期優良住宅で使える50年固定ローンの特徴をやさしく解説

これまでは新築一戸建てを建てる・買うのが住宅取得の一般的なイメージでしたが、空き家問題などを背景に、いまは「質の高い住宅を長く使い、中古市場も活かす」方向が後押しされています。
そうした流れのなかで、住宅金融支援機構が質の高い住宅の取得を支える目的で提供しているのが、返済期間を最長50年にできる「フラット50」です。この記事では、フラット50の特徴を初めての方にもわかりやすく解説します。
フラット50とは?
フラット50は、住宅金融支援機構が提供する、長期優良住宅の取得に対してローンの返済期間を最長50年にできる全期間固定金利型の住宅ローンです。返済期間が35年までのフラット35の派生商品で、質の高い住宅を普及させる目的で登場しました。
日本では住宅の耐用年数が短いと指摘され、新築中心の取得が一般的だったことから中古市場が小さく、少子高齢化のなかで空き家問題につながる課題がありました。これを解消するため、政府は2009年に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」を制定し、長く使い続けられる住宅の普及を後押しする一環として、フラット50が導入されています。
フラット50の6つの特徴

1.返済期間が最長50年で全期間固定金利
一番の特徴は返済期間が最長50年と長いこと、そして融資実行時の金利が完済まで変わらない全期間固定金利であることです。返済期間を長くとれる分、毎月の返済額を抑えやすくなります。なお、2026年6月時点は長期金利の上昇でフラット系の金利も上がっており、フラット50の金利も3%台です。最新の金利は公式サイトや取扱金融機関でご確認ください。
2.長期優良住宅を取得する際に利用できる
長く良好な状態で使い続けられる長期優良住宅を取得する場合に利用できるローンです。質の高い住宅は取得コストが高くなりがちですが、返済期間を長くとることで毎月の負担を和らげられます。
3.住宅ローン返済中も売却(債務の引き継ぎ)が可能
フラット50は、ローンが残っていても次の購入者に住宅ローンの債務を引き継いでもらう形で売却できるのが大きな特徴です(債務引受)。全期間固定の低金利ローンを引き継げる点は、将来の売却時に魅力となり得ます。
4.フラット35やフラット20と併用できる
フラット50は、フラット35やフラット20と併用できます。フラット50は単独では融資率9割以下が条件ですが、フラット35などと組み合わせることで、所要資金の満額(10割)まで借り入れることが可能です(9割を超える部分は9割超の金利が適用されます)。
5.保証人が不要
フラット35と同様に、借り入れの際の保証人は不要です。保証料もかかりません。
6.団体信用生命保険の加入が任意
フラット35と同じく団体信用生命保険(団信)の加入は任意です。健康上の理由で団信に加入しにくい方も利用できます(団信に加入しない場合は金利が下がります)。
フラット50の申し込み条件

1.申し込み要件(年齢)
申し込み時の年齢が満44歳未満であることが要件です(返済期間が長いための条件です)。ただし、2世代で返済する「親子リレー返済」を使う場合は満44歳以上でも申込み可能で、一定の後継者要件を満たす場合の特例もあります。
また、年収に応じて年間の返済負担率が次の基準内である必要があります。
・年収400万円未満:30%以下
・年収400万円以上:35%以下
2.資金の使いみち
申込本人やその家族が住むための新築住宅の建設・購入、中古住宅の購入資金に利用できます。セカンドハウスの建築・購入資金としても使えます(投資用物件には利用できません)。
3.借入額
借入額は100万円以上8,000万円以下(1万円単位)で、フラット50単独では建設費・購入価額の9割以下が条件です。フラット35と併用する場合は、合計200万円以上8,000万円以下で所要資金の満額まで借り入れできます。融資限度額などの条件は見直されることがあるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。
4.借入期間
借入期間は36年以上で、次の(1)(2)のうち短い年数までです。
(1)80歳から申し込み時の年齢を差し引いた年数
(2)50年
フラット50の適用技術基準
フラット50を利用するには、フラット35の技術基準に加えて、対象の住宅が長期優良住宅の認定基準に適合している必要があります。主な観点は次のとおりです。
- 劣化対策(長期にわたり良好な状態で使用できること)
- 耐震性(地震に対する安全性を確保していること)
- 維持管理・更新の容易性(設備の点検・補修がしやすいこと)
- 省エネルギー性に優れていること
- 一定の住戸面積を満たすこと
- 良好な居住環境への配慮、可変性・バリアフリー(共同住宅など)
- 維持保全計画が策定されていること
認定基準の詳細や床面積の要件は住宅の種類によって異なります。具体的な基準は、住宅金融支援機構の公式サイトや取扱金融機関でご確認ください。
フラット35との違い・FAQ
| 比較の観点 | フラット35 | フラット50 |
|---|---|---|
| 返済期間 | 最長35年 | 最長50年 |
| 金利タイプ | 全期間固定 | 全期間固定 |
| 対象の住宅 | 機構の技術基準を満たす住宅 | 長期優良住宅(より高い基準) |
| 融資率(単独) | 9割以下が基本(9割超も可) | 9割以下 |
| 返済中の売却 | 通常の売却 | 債務を引き継いでの売却が可能 |
| 団信 | 任意 | 任意 |
Q. フラット50は誰に向いていますか?
A. 長期優良住宅を取得し、毎月の返済額をできるだけ抑えたい方や、全期間固定で50年間ずっと金利を固定したい方に向いています。返済期間が長い分、総返済額(利息の合計)は大きくなりやすい点は理解しておきましょう。
Q. 50年も借りて大丈夫でしょうか?
A. 期間が長いほど毎月の返済は軽くなりますが、その分利息は増えます。余裕があるときに繰上返済をする、退職時期までの返済計画を立てるなど、無理のない返し方を考えることが大切です。
フラット50は、長期優良住宅で使える最長50年・全期間固定のローンで、毎月の負担を抑えやすく、将来は債務を引き継いでの売却もできるユニークな商品です。一方で総返済額は大きくなりやすいため、向き不向きがあります。
住宅ローンは固定だけでなく、変動金利や民間銀行の選択肢も含めて比較するのがおすすめです。たとえばSBI新生銀行は、保証料や一部繰上返済手数料が0円で、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しており、フラット系の全期間固定と見比べる候補の一つになります。最新の金利・条件は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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