HOME > すべての記事 > 住宅ローンガイド > 住宅ローンのボーナス払いは危険?やめ方と安全な使い方

住宅ローンのボーナス払いは危険?やめ方と安全な使い方

住宅ローンの返済計画として、毎月の返済額をおさえておき、ボーナス月にまとめて多く返す——という組み方があります。いわゆるボーナス併用払いです。

毎月の負担が軽くなるので魅力的に見えるのですが、この返済プランは、初めて住宅ローンを組む方にはあまりおすすめできません。その理由と、もしすでに使っている場合の対処法までをまとめてご紹介します。

そもそもボーナス払いとはどんな仕組み?

ボーナス併用払いは、借りたお金(元金)を「毎月返す分」と「ボーナス月に返す分」の2つに分けて返していく方法です。ボーナス月の返済は年2回、6か月ごとにやってきます。

ここで大事なのは、ボーナス払いを使っても、借入額そのものが減るわけでも、利息が安くなるわけでもないということ。返す場所を毎月からボーナス月へ移し替えているだけです。毎月の返済額が軽く見えるのは、その分をボーナス月にまとめて背負っているからにすぎません。

ボーナス払いに回せる金額には上限があります。たとえば全期間固定の【フラット35】では、6か月ごとのボーナス払いを併用できますが、ボーナス払い部分は借入額の40%以内(1万円単位)と決められています(住宅金融支援機構)。民間の住宅ローンでも同じように上限が設けられているのが一般的です。上限の割合や単位は金融機関によって異なりますので、詳しくは各金融機関の公式サイトでご確認ください。

ボーナスは不安定でリスクが大きい

毎月一定額の収入がある会社員の家庭であれば、毎月の給料で返済額を抑えておき、ボーナス月に大きい額の返済をすれば、日々の生活に影響が出にくく、安定した生活ができるのでは…と考えて、今もたくさんの方が利用している返済計画です。

住宅ローンの申し込みの際に、ボーナス払いをすすめられたという方も多いでしょう。

一見メリットの多い返済計画に思えますが、この計画には複数のデメリットがあります。というより、リスクが大きいのでおすすめできません。

住宅ローンの返済は20年、30年と続きます。その長い期間の間に、ボーナスはもちろん給料ですら、確実に今と同じかそれ以上であり続けるとは限りません。「今の収入がずっと続く前提」で組んだ計画ほど、もろいのです。デメリットを知ったうえで、よく検討することが重要です。

ボーナス月の返済額を高くする具体的なデメリット


まず、ボーナスは企業の業績によって大きく変動する可能性があります。ボーナスに頼り切って、ボーナス月の返済額を高めに設定してしまうと、ボーナスだけでは支払いができない年が出てきてしまいます。

そもそも、ボーナスがまったく出なくなることも考えておかなければなりません。業績の悪化や働き方の変化で支給額が減ることは、どの会社にも起こり得ます。転職して賞与のない給与体系になる、あるいは独立するといった選択も、いまは珍しくありません。

もし、まったくボーナスが出ないという状況になったら、ボーナス月の住宅ローンの支払いはもちろん、それ以外にボーナスをあてにしていた支出(帰省費、保険料の年払い、固定資産税など)まで、支払うお金がなくて困ることになります。

あとは、ボーナス月の増額返済にすると、毎月の返済で減る元金が少ないぶん、その元金にかかる利息が積み上がり、総返済額が増えてしまうことがあります。同じ借入額・同じ金利・同じ返済期間でも、返し方によって利息の合計は変わってくるということです。

さらに見落としやすいのが共働き世帯のボーナス頼みです。育児休業や時短勤務で一方の賞与が減る時期は、住宅ローンを組んだ数年後にやってくることも多く、ちょうど教育費が増え始める時期と重なりがちです。

住宅ローンは長期にわたって返済が必要になるため、誰にでも予想もしていなかったことが起こる可能性は十分あります。デメリットとなる出来事が起こったとしても対応できる余裕がある方だけ、ボーナス払いを検討するようにしましょう。

それでもボーナス払いを使うなら、ここだけは守る

勤務先の賞与が安定していて、どうしてもボーナス払いを使いたいという場合もあると思います。その場合は、次の3つだけは意識しておいてください。

  1. 上限いっぱいまで使わない…上限まで割り当てると、賞与が減った年に一気に苦しくなります。「賞与が半分になっても払えるか」で金額を決めましょう。
  2. ボーナス払い分を貯金でまかなえる状態にしておく…ボーナス月の返済額の1回分を、いつでも預金から出せるようにしておくと、支給がゼロの年でも慌てずにすみます。
  3. あとで「毎月払いのみ」に変えられるかを、借りる前に確認する…変更の可否・手続き・手数料は金融機関ごとに違います。申し込みの前に確認しておくと安心です。
比較の観点 毎月払いのみ ボーナス併用払い
毎月の返済額 ボーナス併用より大きくなります 小さくおさえられます
年2回の負担 ありません 6か月ごとにまとまった支払いがあります
収入が変わったときの影響 受けにくい(毎月の給与で完結) 賞与の増減がそのまま返済に響きます
総返済額 同条件なら少なくなりやすい 毎月分の元金の減りが遅く、増えやすい
向いている場面 初めて住宅ローンを組む方/収入が変わる可能性がある方 賞与が安定していて、なくなっても払える余裕がある方

すでに併用している方へ。あとから「毎月払いのみ」に変えられます

「もう契約してしまった」という方も、あきらめる必要はありません。返済方法は、契約後でも変更できる場合があります。

たとえば【フラット35】では、返済中の金融機関に申し出ることで、「毎月払いとボーナス払いの併用」から「毎月払いのみ」への変更や、毎月払い分とボーナス払い分の内訳の変更、ボーナス払い月の変更などができます。住宅金融支援機構によれば、これらの手続きに手数料はかかりません(ただし今後の返済に無理がないかの審査があり、希望に添えない場合もあります)。

民間の住宅ローンでも、返済方法の変更に応じている金融機関があります。こちらは手数料がかかることもあるので、条件は契約先に直接確認してください。

なお、返済そのものが苦しくなってきたときは、延滞する前に相談することがいちばん大切です。機構では返済でお困りの方向けに、返済期間の延長などの返済方法変更メニューを用意しています。「払えないかもしれない」と気づいた段階で借入先に連絡する——これが、住宅ローンのトラブルを大きくしないための鉄則です。

ボーナスは繰り上げ返済のために貯金しよう

住宅ローンの返済の基本は毎月の返済額だと考え、ボーナスは繰り上げ返済のために貯金するという考え方のほうが、計画的に住宅ローンを減らしていけます。

この形のよいところは、義務ではなく選択にできる点です。ボーナスが少なかった年は繰り上げ返済を見送ればよく、返済が滞る心配がありません。逆に余裕がある年はまとめて入れれば、そのぶん利息を減らせます。同じ「ボーナスで住宅ローンを減らす」でも、あらかじめ返済に組み込むのか、後から自分の判断で入れるのかで、安心感がまったく違います。

その際に確認しておきたいのが、繰り上げ返済の手数料や最低金額です。金融機関によって、手数料がかかるところと無料のところがあり、受付方法(インターネット・窓口・電話)や下限金額にも違いがあります。たとえばSBI新生銀行の住宅ローンは、インターネットバンキングから1円単位・いつでも何度でも手数料0円で一部繰り上げ返済ができるとされており、貯めたボーナスをこまめに入れていきたい方には使いやすい仕組みです。借りたあとの利便性も、住宅ローン選びの立派な判断材料になります。

繰り上げ返済のタイミングについては、【住宅ローン】繰り上げ返済するならいつがお得?でくわしく解説しています。住宅ローン控除との兼ね合いなど、順番を間違えると損をするポイントもあるので、あわせて読んでみてください。

また、ボーナスで家族旅行に行くなど住宅ローンとは別の使い方ができる余裕があれば、精神的にも生活のうえでも潤いを感じられます。住宅ローンは、生活を犠牲にしてまで急いで返すものではありません。

ボーナス払いについて多い質問

Q. ボーナス払いを使うと、借りられる金額は増えますか?
毎月の返済額が下がるため、審査上の返済負担率に余裕が生まれ、結果として借入可能額が大きく見えることはあります。ただし返す総額が減るわけではありません。「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物ですので、借入可能額いっぱいまで借りる根拠にはしないでください。

Q. ボーナス払いにすると、総返済額はどのくらい変わりますか?
借入額・金利・返済期間・ボーナス払いに割り当てる比率によって変わるため、一律にはいえません。金融機関のウェブサイトにある返済シミュレーションで、「毎月払いのみ」と「ボーナス併用」の両方を入力して比べるのがいちばん確実です。

Q. 夏と冬で支給額が違うのですが、ボーナス払いの金額を分けられますか?
一般的に、ボーナス払いは年2回とも同額での設定になります。夏冬で支給に差がある場合は、少ないほうの回でも払える金額を基準に考えてください。

Q. ボーナス払いの月は、毎月の返済もあるのですか?
はい。ボーナス月は毎月分の返済額に、ボーナス払い分が上乗せされます。ボーナス月だけ毎月分が免除されるわけではないので、その月の資金繰りは事前に確認しておきましょう。

Q. ボーナス払いをやめると、毎月の返済額はどうなりますか?
ボーナス月に返すはずだった元金を毎月に振り分け直すことになるため、毎月の返済額は増えます。そのうえで家計が回るかどうかを、変更の前に必ず試算してください。

まとめ:返済計画は「必ず入るお金」だけで組む

ボーナス払いの最大の問題は、返済額の大きさそのものではなく、確実ではない収入を、確実な支払いにあてているという構造にあります。

  • 返済計画は、毎月必ず入ってくる収入だけで組む。
  • ボーナスは返済に組み込まず、繰り上げ返済や予備費にまわす
  • すでに併用している場合は、「毎月払いのみ」への変更ができるかを借入先に相談してみる。

この3つを守るだけで、住宅ローンの返済トラブルはぐっと起こりにくくなります。マイホームでの家族の生活が充実するよう、無理のない返済計画を立てていきましょう。

※本記事は2026年8月時点の公表情報にもとづいています。返済方法の変更の可否・手数料・上限割合は金融機関によって異なり、改定されることもありますので、最新の内容は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

地方銀行との圧倒的な金利差!借入れ・借換えした後もお得♪

イオン銀行は、ネット申込と店頭相談の両方が可能なハイブリッド型!
金利以外のお得なサービスも充実しているため、生活費の節約もできます。

イオン銀行住宅ローンはここがお得!

  • 疾病保障付住宅ローンは2つの特約付きでさらに安心
  • 保証料0円!負担になる諸費用を大幅節約
  • 一部繰上げ返済手数料0円!借り入れ後もお得に返済

詳細&お申込みはこちら

住宅ローンガイド関連記事