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賃貸併用住宅とは?戸建てとの違い・メリット・注意点を解説

「マイホームを持ちたいけれど、住宅ローンの返済がずっと続くのは不安…」。そんな方の間で近年注目されているのが、賃貸併用住宅です。自宅の一部を人に貸し出し、その家賃収入を住宅ローンの返済に充てられる住まいのことです。

景気や給与の先行きが読みにくいなか、給与だけに頼らずに返済リスクへ備えたい、老後の生活費を確保したい、という理由から、収益を生む住まいとして検討する方が増えています。今回は、これから住宅ローンを考える方に向けて、賃貸併用住宅の仕組みと、一般的な戸建てとの違いをやさしく解説します。

賃貸併用住宅とは?

賃貸併用住宅とは、同じ建物のなかに、自分や家族が住むスペースと、人に貸す賃貸用のスペースを併せ持つ住宅のことです。1階を賃貸にして2階に自分が住む、といった形が代表例です。

通常のマイホームは、住宅ローンを組んで購入したら、給与収入などから毎月返済していきます。これに対して賃貸併用住宅では、賃貸スペースの入居者が支払う家賃が収入として入ってくるため、その家賃を住宅ローンの返済に充てられるのが最大の特徴です。うまくいけば、毎月の返済負担を大きく軽くできます。

賃貸併用住宅の特徴・メリット

賃貸併用住宅のイメージ

賃貸併用住宅には、一般的な戸建てを購入するときと比べて金銭的なメリットがあります。主な3つを見ていきましょう。

1. 毎月の住宅ローン負担を軽くできる

賃貸併用住宅の大きな魅力は、賃貸部分の家賃収入を住宅ローンの返済に充てられることです。物件によっては家賃収入だけで返済をまかなえる場合もありますし、家賃と給与・事業収入を組み合わせれば、返済負担を軽くしたり、繰上返済で完済を早めたりすることにもつながります。

2. 「住宅ローン」で借りられる場合がある

人に貸すためだけの賃貸物件(アパートなど)を購入する場合は、住宅ローンではなく賃貸業という事業向けのアパートローンを組むのが原則です。アパートローンは住宅ローンより金利が高く、審査も厳しめになりがちです。

一方、賃貸併用住宅は、自宅部分が一定の割合を占めていれば、金利が低く返済期間も長めの「住宅ローン」を利用できる場合があります。多くの金融機関では「自宅部分が建物の延床面積の2分の1(50%)以上」であることを条件としています。ただし条件は金融機関によって異なるため、必ず各金融機関の公式情報で確認してください。

【注意】フラット35は賃貸目的の部分には使えません。住宅金融支援機構の【フラット35】は、第三者へ賃貸する投資用の部分には利用できず、非住宅部分も「自己使用」であることが条件です(フラット35 ご利用条件)。賃貸併用住宅で住宅ローンを使いたい場合は、賃貸併用に対応する民間金融機関のローンを検討することになります。

3. 住宅ローン控除も使える(自宅部分が対象)

賃貸併用住宅でも、一定の条件を満たせば住宅ローン控除の対象になります。ただし控除の対象は自分が住む自宅部分で、賃貸部分は対象外です(床面積などに応じて按分します)。制度の要件や控除額は年度によって見直されるため、最新の内容は国税庁や金融機関の公式情報で確認しましょう。

賃貸併用住宅のリスク・デメリット

賃貸経営のリスクを考えるイメージ

家賃収入で負担が軽くなるメリットは、入居者がいて、家賃がきちんと支払われている場合に限られます。ここが賃貸併用住宅の難しいところで、次のようなリスクを理解しておく必要があります。

1. 空室リスク

最大のリスクが「空室リスク」です。建てたものの入居者が集まらず、空室が続けば家賃収入は入ってきません。すると自分の給与などから返済することになり、負担が一気に重くなります。賃貸併用住宅は一般的な戸建てより購入額が高めになりやすいため、収入だけでは返済が苦しくなることも考えられます。

空室リスクを抑えるには、駅からの距離や利便性など「立地」が何より重要です。マイホームとは違い、「自分が住みたい場所」ではなく「借り手の需要がある場所」を、経営者の視点で調べて選ぶ必要があります。

2. 建物の管理の手間

賃貸併用住宅では、入居者が快適に暮らせるよう、清掃や設備のメンテナンスといった建物の管理が必要になります。会社勤めをしている場合、休日を使って対応することも多く、一般的な戸建てより手間がかかります。

管理を外部の管理会社に委託することも可能です。その分の費用はかかりますが、入居者に長く快適に住んでもらい、安定した家賃収入を得るためには、プロの力を借りるのも有効な選択肢です。

賃貸併用住宅で安定した家賃収入を得るには、「自分たちが住むこと」だけでなく、ご自身が経営者となって、地域の需要と供給を見極めて動けるかが、リスクを減らす大きなポイントになります。

一般的な戸建てとの違い(比較表)

賃貸併用住宅と一般的な戸建てを、検討時に気になる観点で比べてみましょう。

比較の観点 賃貸併用住宅 一般的な戸建て
建物の使い方 自宅+賃貸を1棟に併設 自宅のみ
家賃収入 あり(返済に充てられる) なし
利用できるローン 条件を満たせば住宅ローン可(自宅50%以上が目安) 住宅ローン
購入・建築費用 高くなりやすい 抑えやすい
住宅ローン控除 自宅部分のみ対象 対象
主なリスク 空室・管理の手間・入居者対応 比較的少ない
求められる視点 住まい+経営の視点 住まいの視点

※上記は一般的な傾向です。ローンの条件や控除の扱いは金融機関・制度改正・物件によって異なるため、必ず最新の一次情報で確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 賃貸併用住宅は住宅ローンとアパートローンのどちらで借りるのですか?
A. 自宅部分が延床面積の一定割合(多くの金融機関で50%以上)を占めていれば、金利の低い住宅ローンを利用できる場合があります。自宅部分が小さいと、事業用のアパートローンになることもあります。条件は金融機関ごとに異なるため、事前に確認しましょう。

Q. フラット35は賃貸併用住宅に使えますか?
A. フラット35は第三者へ賃貸する投資用の部分には利用できません。賃貸併用住宅で住宅ローンを使いたい場合は、賃貸併用に対応した民間金融機関のローンを検討することになります。

Q. 家賃収入があれば返済は安心ですか?
A. 家賃が入るのは入居者がいるときだけです。空室が続けば自分の収入から返済することになるため、「家賃収入がゼロでも返済を続けられるか」を前提に資金計画を立てておくことが大切です。

Q. 初めての住宅購入で賃貸併用住宅はハードルが高いですか?
A. 住まいとしての視点に加えて「賃貸経営」の視点が必要になるため、一般的な戸建てより検討事項は多くなります。立地調査・収支シミュレーション・管理体制まで見通したうえで、無理のない範囲で検討するのがおすすめです。

賃貸併用住宅は、家賃収入で返済負担を軽くできる魅力がある一方、空室や管理といった「経営」のリスクも伴います。メリットとリスクの両方を理解し、立地と資金計画をしっかり見極めることが、失敗しないための第一歩です。利用できる住宅ローンの条件は金融機関によって差があるので、気になる金融機関の最新情報を確認しながら、無理のない計画を立てていきましょう。

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