- 公開日: 2026.09.14
- 住宅購入の基礎知識
住宅購入でかかる税金4つ|軽減措置と支払い時期をやさしく解説

住宅を購入する際の契約書に発生する「印紙税」
住宅を買うときには、いくつもの契約書を交わします。売主と結ぶ「売買契約書」、住宅ローンを借りるときの「金銭消費貸借契約書(住宅ローン契約書)」、注文住宅なら「建設工事請負契約書」などです。こうした契約書には、契約金額に応じた「印紙税」がかかります。
うれしいのは、不動産の売買契約書と建設工事請負契約書には軽減措置があることです。平成26年4月1日から令和9年(2027年)3月31日までに作成されるものが対象で、税額は次のようになります。
| 契約金額 | 軽減後の税額 | 本来の税額(目安) |
|---|---|---|
| 500万円超 1,000万円以下 | 5,000円 | 1万円 |
| 1,000万円超 5,000万円以下 | 1万円 | 2万円 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 3万円 | 6万円 |
| 1億円超 5億円以下 | 6万円 | 10万円 |
建物や土地などの登録手続きに必要な「登録免許税」
買った家や土地を「自分のものだ」と公に示すために、法務局で登記をします。このときにかかるのが「登録免許税」です。住宅ローンを借りる場合は、金融機関が担保を取るための抵当権の設定登記にも同じ税金がかかります。 計算は固定資産税評価額(抵当権は借入額)×税率です。ここが多くの方の誤解ポイントなのですが、本来の税率は登記の種類によって違います。| 登記の種類 | 本来の税率 | 住宅用家屋の軽減税率 |
|---|---|---|
| 土地の所有権移転(売買) | 2.0% | 1.5%(令和11年3月31日まで) |
| 建物の所有権保存(新築) | 0.4% | 0.15% |
| 建物の所有権移転(売買) | 2.0% | 0.3% |
| 抵当権の設定(住宅ローン) | 0.4% | 0.1% |

不動産の取得時に必要な「不動産取得税」
建物や土地を手に入れたときに、都道府県から一度だけ課されるのが「不動産取得税」です。本来の税率は4%ですが、住宅と土地については3%に軽減されています(適用期限は令和9年3月31日)。建物だけでなく土地にもかかる点は覚えておきましょう。
マイホームの場合は、さらに大きな控除があります。要件を満たす新築住宅は、固定資産税評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)が控除され、控除後の金額に3%を掛けた額が税額になります。評価額が1,200万円以下なら建物の税額はゼロです。
2026年(令和8年)4月1日以降に取得した住宅から、床面積の下限が40平方メートルに緩和されました。以前は50平方メートル以上(戸建て以外の貸家住宅は40平方メートル以上)が条件だったため、コンパクトなマンションを検討している方には大きな変更です。
| 取得した時期 | 床面積の要件 |
|---|---|
| 令和8年4月1日以降 | 40平方メートル以上240平方メートル以下 |
| 令和8年3月31日以前 | 50平方メートル以上240平方メートル以下(戸建て以外の貸家住宅は40平方メートル以上) |
| 新築された時期 | 控除額 |
|---|---|
| 平成9年4月1日から | 1,200万円 |
| 平成元年4月1日〜平成9年3月31日 | 1,000万円 |
| 昭和60年7月1日〜平成元年3月31日 | 450万円 |
| 昭和56年7月1日〜昭和60年6月30日 | 420万円 |
| 昭和51年1月1日〜昭和56年6月30日 | 350万円 |
| 昭和48年1月1日〜昭和50年12月31日 | 230万円 |
| 昭和39年1月1日〜昭和47年12月31日 | 150万円 |
| 昭和29年7月1日〜昭和38年12月31日 | 100万円 |
住宅の購入代金に加算される「消費税」
最後が、購入代金に上乗せされる「消費税」です。税率は10%(国税7.8%+地方消費税2.2%)です。 ここで必ず押さえたいのが、消費税がかかるのは建物だけで、土地は非課税だということ。つまり、土地付き一戸建てを4,000万円で買っても、その全額に10%がかかるわけではありません。また、売主が個人の中古住宅は建物も消費税がかからないのが原則です(売主が不動産会社などの事業者なら建物に課税されます)。 一方で、不動産会社への仲介手数料、司法書士への報酬、金融機関の事務手数料には消費税がかかります。物件価格の税込・税抜だけを見て安心せず、諸費用側の消費税も見積もりに入れておきましょう。諸費用の全体像は住宅購入の諸費用はいくら?種類・支払う時期・軽減措置で詳しく整理しています。4つの税金は、いつ・どう払う?
税金の種類がわかっても、「いつ、いくら用意すればいいのか」が見えないと不安なものです。支払いのタイミングを時系列で並べると次のようになります。| タイミング | かかる税金 | 払い方 |
|---|---|---|
| 売買契約・ローン契約のとき | 印紙税 | 収入印紙を買って契約書に貼る |
| 引き渡し(決済)のとき | 消費税・登録免許税 | 消費税は購入代金に含めて、登録免許税は司法書士への支払いにまとめて |
| 引き渡しから3〜6か月ほど後 | 不動産取得税 | 都道府県から届く納税通知書で納付 |
よくある質問
Q. 印紙税の軽減措置はいつまでですか?
A. 不動産の譲渡に関する契約書と建設工事の請負に関する契約書の軽減措置は、平成26年4月1日から令和9年(2027年)3月31日までに作成されるものが対象です。これまでも何度か延長されてきた措置ですが、期限が近づいたら国税庁の発表を確認してください。
Q. 住宅ローン契約書の印紙税も軽減されますか?
A. されません。軽減措置の対象は不動産の譲渡に関する契約書と建設工事の請負に関する契約書で、金銭消費貸借契約書(住宅ローン契約書)は本来の税額がかかります。なお、電子契約で締結する住宅ローンは課税文書が作成されないため印紙税がかからない扱いになっており、この点をメリットに挙げる金融機関もあります。
Q. 40平方メートル台のマンションでも不動産取得税の軽減を受けられますか?
A. 令和8年(2026年)4月1日以降に取得したものであれば、床面積40平方メートル以上240平方メートル以下が要件なので対象になります。それ以前に取得した住宅は50平方メートル以上が条件でした。土地の軽減については土地を取得した時期で判定が分かれるため、購入時期がまたぐ場合は都道府県税事務所に確認してください。
Q. 不動産取得税はいつ払うのですか?
A. 取得後しばらくしてから、都道府県より納税通知書が届きます。引き渡しから3〜6か月後になることが多く、自治体によってはさらに時間がかかります。軽減を受けるには申告(申請)が必要なので、通知書を待たずに取得から30日以内を目安に都道府県税事務所へ手続きしましょう。
Q. 中古住宅を個人から買うと消費税はかかりませんか?
A. 売主が個人(事業者ではない)の場合、建物にも消費税はかかりません。ただし仲介した不動産会社への仲介手数料には消費税がかかります。売主が不動産会社の場合は建物部分が課税対象になるため、同じ「中古」でも売主によって総額が変わる点に注意してください。
Q. 軽減措置は自動で適用されますか?
A. 税金の種類によって違います。印紙税と消費税は自動的に軽減後の金額です。登録免許税は市区町村の証明書を登記申請に添付することが条件で、不動産取得税は都道府県への申告が必要です。「黙っていても安くなる」わけではないと覚えておきましょう。
住宅を買うときの税金は数が多く見えますが、印紙税は契約時・消費税と登録免許税は引き渡し時・不動産取得税は数か月後という流れで整理すると全体像がつかめます。そして軽減措置の多くは自分で手続きしないと受けられません。物件探しと並行して、司法書士や仲介会社に「この物件で軽減は使えますか」と早めに聞いておくのが、余計な出費を防ぐいちばんの近道です。 ※税制は改正されることがあり、不動産取得税の運用は都道府県によって異なる場合があります。適用の可否や金額は、国税庁および物件所在地の都道府県税事務所でご確認ください(本記事の内容は2026年9月時点の情報です)。

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