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20代で住宅購入はあり?メリット・デメリットと借りる前の注意点

「20代で家を買うのは早すぎる?」と迷っている方へ。返済計画に余裕を持たせられるなら、20代での購入は十分に選択肢になります。若いぶん返済期間を長く取れて、定年前に完済しやすいからです。

その一方で、転職や結婚、出産など暮らしが大きく動く年代でもあります。ここでは住宅金融支援機構の最新の調査結果も使いながら、20代で買うメリットとデメリット、借りる前に考えておきたいことをやさしく整理します。

住宅ローンの利用者は30代が中心、20代は1割強

では、実際にどの年代の人が住宅ローンを借りているのでしょうか。

住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)」によると、利用者の年齢構成は20歳代が12.1%、30歳代が41.1%、40歳代が30.8%、50歳代が12.0%、60歳代が4.0%でした。この調査は2025年4月〜9月に住宅ローンを借りた1,237人が対象です。

いまも住宅を買う年代の中心は30代で、20代はおよそ8人に1人という結果ですね。結婚や出産が30歳前後に集まりやすいことを考えると、自然な数字といえます。

20代の割合は調査の回によって上下します。たとえば前回の2025年4月調査では17.6%でした。回答者の顔ぶれで数字が動くため、「20代が急に増えた・減った」と読むより、毎回1〜2割ほどを占める層と考えるのが実態に近いでしょう。

20歳代で住宅を取得するメリット

20代で買う一番のメリットは、返済期間を長く設定できることです。毎月の返済にも、老後の生活費にも余裕が生まれやすくなります。賃貸に住んでいる方なら、家賃の支払いを自分の資産づくりに切り替えられる点も見逃せません。

住宅ローンの返済に余裕が持てる

多くの金融機関は、完済時の年齢の上限を80歳未満などと定めています。完済時年齢とは、ローンを返し終える時点の年齢のことです。若いうちに借りるほど長い返済期間を選べるので、同じ金額でも毎月の返済額を抑えられます。

たとえば25歳で35年ローンを組めば、60歳で完済できます。最近は最長50年まで借りられる銀行も出てきました。auじぶん銀行は2025年1月から、SBI新生銀行は2025年11月から(変動金利・新規購入の場合)取り扱っています。

老後の生活費に余裕が持てる

借入額にもよりますが、早く借りはじめれば完済も早くなります。現役のうちにローンを払い終えれば、年金生活に入ってから住居費の心配をせずに済みます。

反対に契約が遅くなると、定年後も返済が続くことがあります。退職金で残りを一括返済する計画を立てる人もいますが、退職金の額は勤め先しだいです。若く買う人のほうが、この道筋をつけやすいのは確かです。

賃貸住宅に住んでいる場合は家賃負担が軽減される

実家暮らしでなければ、いまも毎月家賃を払っているはずです。家賃は払えばそれで終わりですが、住宅ローンの返済は自分の家への支払いになります。

長い目で見ると、払ったお金が住まいという形で手元に残ります。家計から出ていくお金の行き先を、少しずつ自分の資産に振り替えられるのが購入の良さです。

20歳代で住宅を取得するデメリット

とはいえ、20代は仕事や暮らしがこれから大きく変わりやすい年代です。家をローンで買うと、そうした変化に合わせて住まいを動かしにくくなります。

将来の生活上の見通しが不透明である

一番のデメリットは、将来の生活の見通しがまだ固まっていないことです。これは独身で住宅を購入するときのデメリットとも共通します。住まなくなった家でもローンが残っていると、身動きが取りづらくなります。

いまは転職も珍しくありません。転勤や勤め先の業績悪化、病気などで収入が減ることもありえます。離婚で物件が不要になるケースもあり、20代は30代に比べて将来の不確定要素が多いのが実情です。

収入や貯蓄が少ないと借入可能額や購入物件を妥協せざるを得ない場合も

20代はまだ収入や貯蓄が少ない方が大半です。収入が少なければ借りられる額は低くなり、貯蓄が少なければ頭金も限られます。そのぶん、買える物件の価格帯は下がります。

予算に合わせて立地や住宅の質を妥協すると、将来売るときの価値が下がるおそれがあります。家族が増えて手狭になり、結局住み替えることになったという話もよく聞きます。

20代で住宅ローンを組むときに気をつけたいこと

実際に20代で借りるなら、次の3つを先に考えておくと後悔が減ります。

長く借りられても、総返済額は増える

返済期間を延ばすと毎月の返済額は下がりますが、利息を払う期間も長くなります。たとえば3,000万円を仮に年1.0%の金利で、元利均等・ボーナス返済なしで借りた場合を計算すると、次のようになります。

返済期間 毎月の返済額 総返済額
35年 約84,700円 約3,557万円
40年 約75,900円 約3,641万円
50年 約63,600円 約3,813万円

※金利は計算のための仮の値で、期間中ずっと変わらないものとしています。実際には35年を超える借入に金利の上乗せがある銀行が多く(auじぶん銀行・SBI新生銀行は年0.1%)、諸費用も含んでいません。

35年と50年を比べると、月々は2万円ほど軽くなる代わりに、総額は250万円以上増えます。毎月の負担を抑えつつ、余裕ができたら繰上返済で期間を縮めるという使い方なら、長期ローンの良さを活かせます。

金利は上昇局面。金利タイプは慎重に選ぶ

日本銀行は2026年9月の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%程度に引き上げました。住宅ローン金利も全体として上がってきています。変動金利と固定金利のどちらを選ぶかで、毎月の返済額も将来の負担の振れ幅も変わります。

返済期間が長い20代ほど、金利が動く影響を長く受けます。それぞれの仕組みは変動金利と固定金利の選び方で詳しく説明しているので、あわせて読んでみてください。

ペアローン・収入合算は「もしも」も想定して

共働きなら、ペアローンや収入合算で借入額を増やす方法もあります。ペアローンは夫婦がそれぞれ住宅ローンを組む方法、収入合算は2人の収入を合わせて1本のローンを組む方法です。

ただ、出産や転職でどちらかの収入が減ると、返済の負担は一気に重くなります。2人の収入が続く前提で目いっぱい借りず、片方の収入でも返せる水準を目安にしておくと、もしものときも慌てずに済みます。

申込までの流れ(はじめての方向け)

住宅ローンを初めて借りる方は、何から手をつけたらいいか迷いますよね。おおまかな順番は次のとおりです。

  1. 手取り収入と今の家賃から、無理なく払える毎月の返済額を決める
  2. 頭金と諸費用(物件価格の数%程度かかることが多い)に回せる貯金を把握する
  3. 返済額から逆算して、借りる金額と物件の予算を決める
  4. いくつかの金融機関で事前審査(仮審査)を申し込む
  5. 物件の売買契約を結び、本審査を受けて契約へ進む

頭金や諸費用の考え方は住宅ローンを組む前のポイントでも説明しています。物件探しより先に1と2を決めておくと、後で予算がぶれにくくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 20代前半で勤続年数が短くても住宅ローンは組めますか?

A. 組める場合はあります。勤続年数の目安を設ける金融機関もありますが、最近は安定した収入が続くかどうかを重視する傾向です。ネット銀行には勤続年数の条件を明示していないところもあります。基準は金融機関ごとに違うので、気になる銀行の申込条件を見比べてください。

Q. 頭金ゼロ(フルローン)でも家は買えますか?

A. 物件価格の全額を貸す金融機関もあります。ただし【フラット35】は、融資率(借入額÷物件価格)が9割を超えると金利が高くなります。頭金が少ないと、売るときにローン残高が売却額を上回りやすい点にも注意が必要です。諸費用分くらいは自己資金で用意できると安心です。

Q. みんな返済期間は何年で組んでいるのですか?

A. 住宅金融支援機構の2026年1月調査では、30年超〜35年以内が38.9%で最も多い結果でした。若いうちに借りるほど長い期間を選べますが、期間が長いほど総返済額は増えます。完済したい年齢から逆算して決めるのがおすすめです。

Q. 20代のうちに買うか、30代まで待つかで迷っています。

A. 迷う理由が住む場所や家族構成なら、決まるまで待つのも立派な選択です。逆に住む場所が固まっていて、頭金と生活防衛資金を分けて用意できるなら、早めに買う利点を活かせます。

20歳代での住宅購入は、決して早すぎるものではありません。収入に見合った借入額と、暮らしの変化も見込んだ返済計画を立てられるなら、前向きに検討する価値は十分あります。

金利や条件は月ごとに変わるので、申し込む前に各金融機関のページで最新の内容を見ておいてください。

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