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20代で住宅を購入するのはあり?メリット・デメリットと注意点を解説

住宅を購入したいと考えはじめるきっかけとして一番多いのは、結婚や子どもの誕生など、家族が増えるタイミングです。年齢でいうとおおむね30歳前後が中心ですが、最近は住宅価格の上昇や、後ほど紹介する「長く借りられる住宅ローン」の広がりもあって、20代のうちに購入したいと考える方が以前より増えています

20代での購入には「早く買えば老後が楽になる」という意見もあれば、「まだ早いのでは」という意見もあり、迷ってしまいますよね。今回は、最新の調査データも交えながら、20代で住宅を購入するメリットとデメリット、検討するときのポイントをやさしく解説します。

住宅の購入者は30代が一番多い(ただし20代も増加中)

まず、住宅ローンを利用して住宅を買う方の年齢層を見てみましょう。

住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)」によると、住宅ローン利用者の年齢構成は20歳代が17.6%、30歳代が41.9%、40歳代が27.2%、50歳代が10.5%で、住宅を購入する年齢層としてはいまも30代が一番多いことがわかります。結婚や出産といったライフイベントが30歳前後に集まりやすいことを考えると、納得のいく結果ですね。

一方で注目したいのが20代の伸びです。この記事を最初に公開したころの調査(2017年度調査)では20代の割合は9.4%でしたから、20代の住宅ローン利用者はこの数年でほぼ倍増し、いまでは利用者の5〜6人に1人が20代という計算になります。住宅価格の上昇で「早めに買って長く返す」という考え方が広がったことや、40年・50年といった長期の住宅ローンを選べる金融機関が増えたことが背景にあると考えられます。

※調査は定期的に更新されます。最新の結果は住宅金融支援機構の公式サイトでご確認ください。

20歳代で住宅を取得するメリット

20代で住宅を取得するメリットとして一番大きいのは、住宅ローンの返済期間を長く設定でき、毎月の返済にも老後の生活費にも余裕が生まれやすいことです。賃貸に住んでいる方なら、家賃の支払いを「自分の資産づくり」に切り替えられる点も見逃せません。

住宅ローンの返済に余裕が持てる

多くの金融機関では、住宅ローンの完済時年齢を80歳未満などと定めています。若いうちに借りるほど長い返済期間を選べるため、同じ金額を借りても毎月の返済額を抑えやすいのが20代の強みです。

たとえば25歳で35年ローンを組めば60歳で完済できますし、返済期間を短めにしても毎月の負担が現実的な範囲に収まりやすくなります。かつては「最長35年」が一般的でしたが、いまは40年・50年といった超長期の住宅ローンを取り扱う金融機関も増えており、若いからこそ選べる選択肢が広がっています(詳しくは後述します)。

老後の生活費に余裕が持てる

借入金額にもよりますが、早く借りはじめれば完済も早くなります。現役のうちにローンを払い終えられれば、老後の生活費に余裕が持てるのは大きな安心材料です。

反対に住宅ローンの契約が遅くなると、定年退職後も返済が続き、老後の家計を圧迫してしまうおそれがあります。年金生活に入る前に完済の道筋をつけやすいのは、若く買う方ならではのメリットといえます。

賃貸住宅に住んでいる場合は家賃負担が軽減される

ご実家に住んでいる場合を除き、賃貸住宅に住んでいる方は、早めに住宅を購入することで家賃の負担を早く「自分の資産」に振り替えられるメリットがあります。

家賃はあくまで賃借料として支払って終わりですが、住宅ローンの返済は最終的にご自身の資産となる住宅への支払いです。長い目で見たとき、資産として手元に残しやすい点は購入ならではの魅力です。

20歳代で住宅を取得するデメリット

ただし、20代は仕事や暮らしの面でこれから大きな変化が起こりやすい年代です。住宅をローンで購入すると、そうした変化に柔軟に対応しづらくなる点が最大のデメリットといえます。

将来の生活上の見通しが不透明である

20歳代で住宅ローンを契約して住宅を取得する一番のデメリットは、将来の生活の見通しがまだ固まっていないことです。これは独身者が住宅を購入する際のデメリットとも共通しますが、生活が変わって購入した住宅に住まなくなった場合でも、ローンが残っていると身動きが取りづらくなります。

終身雇用が当たり前だった時代と違い、いまは転職も珍しくありません。転勤辞令が出る可能性や、勤め先の業績悪化・ご自身の病気などで収入が減ることも考えられます。また、離婚により購入した物件が不要になってしまうケースもあり、20歳代は30歳代に比べて将来の不確定要素が多いのが実情です。

収入や貯蓄が少ないと借入可能額や購入物件を妥協せざるを得ない場合も

20歳代は、収入や貯蓄がまだ少ない方が大半です。収入が少なければ借りられる金額は低くなり、貯蓄が少なければ用意できる頭金も限られるため、購入できる物件の価格帯は下がります。結果として、購入する物件を予算に合わせて妥協せざるを得なくなることがあります。

予算を抑えるために立地条件や住宅の質を妥協すると、将来の資産価値が下がってしまうリスクがあります。また、家族が増えたときに「当時予算を抑えて建てた家が手狭になり、結局住み替えることになった」というケースも考えられます。

20代で住宅ローンを組むときのポイント

最後に、実際に20代で住宅ローンを検討するときに押さえておきたいポイントを3つにまとめます。

「長く借りられる」時代。ただし総返済額には注意

近年は返済期間の上限を広げる金融機関が増えています。たとえばauじぶん銀行は2025年1月から、SBI新生銀行は2025年10月から、それぞれ最長50年の住宅ローンの取り扱いを始めました。全期間固定型でも、長期優良住宅などを対象にした【フラット50】(最長50年・全期間固定金利)があります。

返済期間を長くすれば毎月の返済額は抑えられますが、期間が長いほど利息の総額は増え、総返済額は大きくなります。「毎月の負担を抑えつつ、余裕ができたら繰上返済で期間を縮める」といった使い方を意識すると、長期ローンのメリットを活かしやすくなります。なかでもSBI新生銀行は、保証料や一部繰上返済手数料が0円で、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しているため、繰上返済を前提にした返済計画を立てやすい銀行のひとつです。

金利は上昇局面。金利タイプは慎重に選ぶ

2026年7月時点では、日銀の利上げを受けて住宅ローン金利は全体として上昇傾向にあります。変動金利・固定金利のどちらを選ぶかで毎月の返済額も将来のリスクも変わるため、金利タイプの特徴を理解したうえで、余裕を持った返済計画を立てることが大切です。金利は随時見直されるため、最新の適用金利は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。

ペアローン・収入合算は「もしも」も想定して

共働きの場合、ペアローンや収入合算で借入額を増やす方法もあります。ただし、出産や転職でどちらかの収入が減ったときの返済負担や、万一離婚した場合の住宅の扱いが難しくなる点には注意が必要です。2人の収入が続く前提で目いっぱい借りるのではなく、余裕を残した借入額にとどめるのが安心です。

よくある質問(FAQ)

Q. 20代前半で勤続年数が短くても住宅ローンは組めますか?

A. 勤続年数の目安を設けている金融機関もありますが、近年は勤続年数よりも「安定した収入が継続して見込めるか」を重視する傾向が強まっており、ネット銀行を中心に勤続年数の要件を明示しない金融機関もあります。審査基準は金融機関ごとに異なるため、気になる銀行の申込条件を公式サイトで確認してみましょう。

Q. 頭金ゼロ(フルローン)でも購入できますか?

A. 物件価格の全額を借りられる金融機関もあります。ただし、【フラット35】では融資率(借入額÷物件価格)が9割を超えると金利が高くなるなど、頭金が少ないほど条件が不利になったり、売却時にローン残高が売却額を上回る「オーバーローン」になりやすかったりするリスクがあります。20代で貯蓄が少ないうちは、諸費用分+α程度の自己資金を用意してから検討するのが堅実です。

Q. みんな返済期間は何年で組んでいるのですか?

A. 住宅金融支援機構の調査(2025年4月調査)では「30年超〜35年以内」を選ぶ方がもっとも多く、35年を超える長期の返済期間を選ぶ方も増えてきています。若いうちに借りるほど長い期間を選べますが、前述のとおり期間が長いほど総返済額は増えるため、ライフプランに合わせて決めることが大切です。

20歳代での住宅購入は「早すぎる」ものではなく、データの上でも着実に増えています。収入が少なくてもある程度の頭金を用意でき、将来の変化も見据えた無理のない返済計画が立てられるなら、前向きに検討する価値は十分あります。

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