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リノベーション物件購入のポイント|住宅ローン控除と保証の確認

「リノベーションマンション・一戸建て」の物件情報を目にする機会が増えました。
中古物件の内外装、設備、間取りに手を加え、新築同様に仕上げられており、その多くは不動産会社などが自ら売主となって販売されています。

利便性のよいエリアで、新築よりも抑えた価格で購入できるのが魅力ですが、実際に購入を検討する場合には、見た目のきれいさだけでは判断できない注意点があります。
今回は、リノベーション物件を購入する際のポイントを、住宅ローンや税制の面もあわせて説明していきます。

077256建物の構造について確認しよう!

キッチン、浴室、洗面台などの設備機器や、外壁、壁クロス、照明器具などの内外装がリニューアルされているため、外見はとてもキレイに見えるリノベーション物件ですが、柱、基礎、断熱材、屋根などは外からは見えません。

そこで、見学の際は、通し柱、間柱、床下、断熱材、基礎がどのような状態になっているかを、しっかりと確認する必要があります。

このとき手がかりになるのが建物状況調査(インスペクション)です。既存の建物の売買では、宅地建物取引業法にもとづく重要事項説明で、建物状況調査を実施しているかどうか、実施している場合はその結果の概要が説明されることになっています。また、媒介契約の際には、調査を行う者のあっせんに関する定めも設けられています。

つまり、「調査していますか? 結果を見せてください」と聞くのは、買主として当然の確認だということです。遠慮せずに尋ねてみてください。あわせて、リノベーション工事でどこまで手を入れたのか(給排水管や電気配線の交換の有無、断熱の補強、耐震補強の内容)を、工事内容の資料で見せてもらいましょう。表層だけを直した物件と、見えない部分まで更新した物件とでは、入居後の出費がまるで違ってきます。

マンションの場合は、専有部分がきれいでも、共用部分は別問題です。管理組合の運営状況、長期修繕計画、修繕積立金の残高と今後の値上げ予定は、必ず確認しておきたいところです。

077256専門の知識と経験がある会社の物件を選ぶ

最近では、リノベーション物件を専門に扱う不動産会社が多くなっており、また、住宅メーカーなど建築を生業とする会社もリノベーション物件に参入しています。そのような、知識・経験を持った会社の物件を購入することをお勧めします。

知識も経験もない会社の物件ですと、営業担当者の説明が大ざっぱになる傾向があり、「大丈夫」とか「問題ない」と言ったトークを連発したりします。そのような営業姿勢では、たとえ本当に大丈夫な物件でも不安になってしまいます。

知識・経験のある会社であれば、再利用する各部材の材質や、新規で取り入れた部材の特性などを詳しく説明してくれますので、少なくとも物件に対する不安を持たずに購入を検討することができます。

あわせて確認しておきたいのが引渡し後の保証です。リノベーション物件は「新築」ではないため、新築住宅に義務づけられている10年間の瑕疵担保責任がそのまま当てはまるわけではありません。売主が宅地建物取引業者の場合は、契約不適合責任について宅地建物取引業法上の規制があり、買主に不利な特約は制限されていますが、実際の期間や対象範囲は契約書と重要事項説明書で必ず確認してください。

既存住宅売買瑕疵保険に加入している物件であれば、引渡し後に見つかった不具合について保険でカバーされる仕組みがあります。加入の有無を聞いてみるのも、売主の姿勢を知るよい質問です。

077256追加工事によって設備をより充実させることも

さまざまな設備が取り入れられているリノベーション物件ですが、できればこれが欲しかった、というものもあるかも知れません。

一例として、屋根付きカーポートやビルトイン食器洗浄機、廊下や階段の手すりなどがありますが、これらの工事を追加で設置してもらうのです。もちろん費用は発生しますが、購入時の契約に含めておけば住宅ローンにまとめられる場合があります。入居後に現金やクレジットで用意するより、金利面では有利になりやすいでしょう。ただし取り扱いは金融機関によって異なり、契約書に記載のない後付け工事は対象外とされることもあります。申し込み前に、借入予定の金融機関に確認してください。

住宅ローン控除は使える? 中古の条件はここ数年で大きく変わりました

リノベーション物件を検討する方から特に多いのが、この質問です。結論からいうと、条件を満たせば中古住宅でも住宅ローン控除は使えます。そしてその条件は、ここ数年でかなり使いやすくなっています。

確認する項目 現在の内容 ひとこと
築年数 「昭和57年(1982年)1月1日以後に建築された住宅」であれば対象(新耐震基準適合住宅) かつての「耐火25年以内・非耐火20年以内」という要件は緩和されました
控除期間 既存住宅は10年間が基本。2026年(令和8年)1月1日以後に入居する場合、省エネ性能の高い既存住宅は13年間に拡充 入居する年の制度で決まります
適用期限 2030年(令和12年)12月31日までに入居した場合が対象(5年延長) 2026年度税制改正で延長されました
床面積 40㎡以上に緩和(合計所得金額1,000万円超の方、子育て世帯等への上乗せ措置を使う方は50㎡以上) コンパクトな住まいも対象になります
返済期間 借入金の償還期間が10年以上であること 期間の短い借り方だと対象外になります

もうひとつ知っておきたいのが「買取再販住宅」という区分です。宅地建物取引業者が一定の増改築等を行った既存住宅を、その業者が取得した日から2年以内に購入した場合(取得の時点で新築から10年を経過しているものに限ります)が該当します。不動産会社が売主のリノベーション物件は、この買取再販住宅に当たることが多く、その場合は新築住宅と同じ扱いの借入限度額・控除期間が適用されます。

自分が検討している物件がどの区分になるのかは、売主や仲介会社に「これは買取再販住宅に当たりますか」と直接聞くのがいちばん早いです。控除に必要な証明書の手配も売主側で行うことが多いので、契約前に確認しておきましょう。制度の詳細や最新の借入限度額は、国土交通省・国税庁の公式サイトでご確認ください。

リノベーション物件の住宅ローンで気をつけたいこと

  1. 担保評価と価格の関係…リノベーション費用が上乗せされているぶん、周辺の中古相場より価格が高くなることがあります。金融機関の評価額が売買価格に届かず、希望どおりの金額を借りられない場合もあるため、早めに事前審査を受けておくと安心です。
  2. 諸費用の把握…登記費用、火災保険料、事務手数料などは中古でもかかります。売主が不動産会社の物件では仲介手数料が不要になることもあるので、総額で比較しましょう。
  3. 団信の内容…返済は長期にわたります。たとえばSBI新生銀行は、上乗せ0円の一般団信に加えて、2026年3月から上乗せなしの全疾病保障付団信を用意しています。金利だけでなく、万一のときの備えも含めて比べると選びやすくなります。
  4. リフォームを自分で追加する場合…購入とあわせて自分でリフォームしたいときは、購入資金とリフォーム資金をまとめて借りられるローンを扱う金融機関もあります。取り扱いや条件は各社で異なるため、公式サイトで確認してください。

検討中の方からよく届く質問

Q. リノベーション物件と、自分でリフォームする中古物件では、どちらがよいですか?
すぐ住める状態で価格が確定しているのがリノベーション物件、間取りや素材を自分で決められるのが自分でリフォームする方法です。資金計画の立てやすさを重視するならリノベーション物件、こだわりを優先するなら自分でリフォームする方法が向いています。

Q. 「リノベーション」と「リフォーム」は何が違うのですか?
法律上の明確な区分があるわけではありませんが、一般に、傷んだ部分を元の状態に戻すのがリフォーム、間取りや設備を含めて住まいの性能や価値を高める工事をリノベーションと呼び分けることが多くなっています。呼び方より、実際にどこまで工事したかを資料で確認しましょう。

Q. 見学のときは、どこを見ればよいですか?
仕上がりのきれいさより、見えない部分の情報です。建物状況調査の結果、給排水管や電気配線を交換したか、断熱・耐震はどうしたか、そしてマンションなら管理と修繕積立金。この4点を聞くだけでも、物件の質はかなり見えてきます。

Q. 買ったあとに不具合が見つかったら、どうなりますか?
契約書に定められた契約不適合責任の範囲・期間によります。既存住宅売買瑕疵保険に加入している物件かどうかでも対応が変わります。契約前に、保証の中身を必ず書面で確認してください。

まとめ:見えない部分と、税制の条件をセットで確認

新築と中古だけでなくリノベーションが加わったことで、買う側の選択肢が増えました。利便性の良いエリアで、新築よりも低い価格で購入できるリノベーション物件は、有力な選択肢のひとつです。

そのうえで、押さえておきたいのは次の3つです。

  • 見えない部分を資料で確認する(建物状況調査・工事内容・マンションなら管理と修繕積立金)
  • 引渡し後の保証を書面で確認する(契約不適合責任の範囲と期間・既存住宅売買瑕疵保険の有無)
  • 住宅ローン控除の条件を早めに確認する(築年数・買取再販住宅に当たるか・入居する年の制度)

見た目のきれいさは、確認すべきことのごく一部にすぎません。聞けば答えてもらえることを、遠慮せずに聞く——それが、リノベーション物件でいちばん確実な備えになります。

※本記事は2026年8月時点の公表情報にもとづいています。税制・住宅ローンの取り扱いは改定されることがありますので、最新の内容は国土交通省・国税庁および各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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