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住宅ローンで店舗・事務所兼自宅は買える?条件と控除をやさしく解説

自営業や会社経営の方には、「自宅に店舗や事務所を併設したい」というニーズがよくあります。ただ、一般的な住宅ローンは「自分が住む住宅」を対象にしていることが多く、仕事にも使うスペースがある場合の扱いは分かりにくいものです。

この記事では、これから住宅ローンを検討する初心者の方に向けて、店舗・事務所兼自宅(併用住宅)を住宅ローンで購入できるのか、その条件と税金の注意点をやさしく解説します。

住宅ローンの融資対象は主に居住スペース

金融機関の一般的な住宅ローンは、主に居住用の住宅を購入する資金を融資するサービスです。そのため、融資の対象になるのは基本的に居住スペースです。

店舗や事務所などの事業スペースは住宅ローンの対象にならないことが多く、その場合は住宅ローンと事業用ローンをあわせて借りるのが一般的です。ただし、金融機関によっては、建物のうち事業用スペースの割合が小さく、居住がメインと判断できる場合には、住宅ローンの利用が認められることがあります。

代表的な例が住宅金融支援機構のフラット35です。フラット35では、一定の条件を満たせば店舗・事務所兼自宅でも住宅ローンを利用できます。

店舗・事務所兼自宅で住宅ローンが使える条件

店舗・事務所兼自宅(併用住宅)のイメージ

フラット35では、店舗・事務所兼自宅(併用住宅)に住宅ローンを使う場合、次の条件を満たす必要があります。

1.住宅部分の床面積が建物全体の2分の1以上であること

住宅(居住用)部分が、床面積全体の2分の1以上あることが条件です。つまり、建物の半分以上が住まいとして使われている必要があります。

2.事業用スペースは本人や家族が自己使用すること

店舗や事務所などの事業用スペースは、住宅ローンを契約した本人、または同居する家族が、生計を立てるための事業に自分で使うことが条件です。たとえば夫婦で飲食店を営むといったイメージです。第三者に貸し出す(賃貸・貸店舗にする)場合は対象外です。

3.事業用スペースと居住用スペースが区画され、行き来できること

事業用スペースと居住用スペースが壁などで区画され、かつ相互に行き来できる必要があります。1つの部屋が居住と事業を兼ねているような場合は、条件に合わないことがあります。パソコンとデスクがあれば仕事ができるような業種なら、1部屋を事業用として区分しておくとよいでしょう。

4.居住用と事業用が1つの建物として登記できること

居住スペースと事業用スペースが同じ1棟の建物として登記できることが条件です。別々の建物になる場合は、居住用は住宅ローン、事業用は事業用ローンと分けて借りる必要があります。

条件 ポイント 該当しない例
住宅部分の割合 床面積の1/2以上が居住用 店舗が大半を占める
事業スペースの使い方 本人・家族が自己使用 第三者へ賃貸・貸店舗
区画・動線 壁で区画し行き来できる 居住と事業が同一の1部屋
登記 1棟の建物として登記 居住用と事業用が別棟

住宅ローン控除を使う場合の条件

店舗併用住宅と住宅ローン控除のイメージ

店舗・事務所兼自宅でも、事業用スペースが小さければ住宅ローンを利用できますが、これらの考え方は住宅ローン控除(住宅ローン減税)を受けるときの条件にもかかわってきます。

住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高(上限あり)に控除率0.7%を掛けた額を、その年の所得税から差し引ける制度です(引ききれない分は住民税から一定額まで)。併用住宅で控除を受ける場合の主な要件は、床面積が原則40㎡以上で、その2分の1以上を自分の住まいとして使っていることです(床面積40㎡以上50㎡未満の場合は合計所得金額1,000万円以下に限られるなど、条件によって扱いが異なります)。

さらに、建物に対して事業用スペースが10%以下であれば、全体を住宅ローン控除の対象にできるとされています。10%を超える場合は、事業用スペース部分について減価償却として計上でき、返済にともなう利息の一部も経費にできる場合があります。水道光熱費や火災保険料なども、家事按分によって事業に使った分を経費に計上できることがあります。

税務の取り扱いは制度改正や個別事情で変わります。店舗・事務所兼自宅の住宅ローン控除や経費計上については、最寄りの税務署や税理士に相談することをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. どの銀行でも店舗兼自宅に住宅ローンを使えますか?
金融機関によって、併用住宅への対応や条件は異なります。フラット35のように条件を明示している商品もあれば、居住用のみに限定している金融機関もあります。検討中の住宅ローンが併用住宅に対応しているか、事前に確認しましょう。

Q. 店舗部分が半分を超えるとどうなりますか?
住宅部分が床面積の1/2未満になると、フラット35などの住宅ローンの条件を満たせません。その場合は、居住用は住宅ローン、事業用は事業用ローンと分けて借りる方法を検討します。

Q. 賃貸に出す部屋がある場合も住宅ローンで買えますか?
事業用スペースを第三者に貸し出す(賃貸・貸店舗)場合は、住宅ローンの対象外です。自分や家族が事業に使うことが条件になります。


店舗・事務所兼自宅でも、住宅部分が一定以上あるなどの条件を満たせば、住宅ローンを利用できる場合があります。ただし、金融機関ごとに対応や条件が異なり、税金の扱いも専門的です。まずは検討中の金融機関に併用住宅への対応を確認し、税務は税務署や税理士に相談したうえで、無理のない資金計画を立てていきましょう。

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