HOME > すべての記事 > 住宅ローン商品について > 住宅ローンの事務手数料|定率型と定額型の違いと総額の比べ方

住宅ローンの事務手数料|定率型と定額型の違いと総額の比べ方

「事務手数料って、安い銀行を選べば得なの?」と迷っている方へ。住宅ローンの事務手数料には、借入額の2.20%(税込)がかかる定率型と、数万円程度で済む定額型があります。

ただ、定額タイプは別に保証料がかかったり金利が高めだったりするので、手数料の金額だけでは損得は決まりません。比べるときは、事務手数料・保証料・金利をセットにして、完済までの総額で見てください。

住宅ローンの事務手数料とは?借入時に一度だけ払う費用

事務手数料とは、金融機関が住宅ローンの契約手続きにかかる費用として受け取る手数料のことです。融資手数料や取扱手数料と呼ばれることもあります。

金額の決め方は、大きく2つに分かれます。借入額に一定の割合(たとえば2.20%)をかけるタイプと、借入額に関係なく一定額がかかるタイプです。三菱UFJ銀行は公式サイトで、定額タイプの目安を3〜5万円と説明しています。

事務手数料は諸費用のなかでも大きな項目です。とはいえ、事務手数料が安いほうが得とは限りません。理由は、このあと保証料との関係で説明します。

用語ミニ解説 事務手数料は借入時に一度だけ

事務手数料は、住宅ローンを借りるときに一度だけ払う費用です。毎月の返済には含まれません。

そして、あとで繰り上げ返済をして早く完済しても、事務手数料は戻ってきません。この返ってこない性質が、次に説明する保証料との違いを考えるときの手がかりになります。

事務手数料は定率タイプと定額タイプの2種類

住宅ローンの事務手数料は、定率タイプと定額タイプの2種類に分けられます。

1.定率タイプ

定率タイプは、借入額に連動して金額が決まる事務手数料です。借入額が多いほど、手数料の負担も大きくなります。

いまは借入金額の2.20%(税込)とする金融機関が多く、金額に直すと次のとおりです。

  • 2,000万円を借りる場合 44万円(税込)
  • 3,000万円を借りる場合 66万円(税込)
  • 4,000万円を借りる場合 88万円(税込)

借入額が1,000万円違うと、事務手数料は22万円違う計算です。割合で決まるので、借入期間の長さでは変わりません。

2.定額タイプ

定額タイプは、借入金額にかかわらず手数料が一定の事務手数料です。最初から金額がはっきりわかります。

金額はおおむね3万〜5万円程度が目安とされますが、もっと高い定額を設けている金融機関もあります。たとえばイオン銀行の定額タイプは110,000円(税込)です。

注意したいのは、定額タイプは金利が高めだったり、別に保証料がかかったりすることが多い点です。そのため合計で見ると、定率タイプと変わらないか、かえって高くなる場合もあります。

ネット銀行は定率タイプ、都市銀行は定額タイプは今も当てはまる?

かつては、ネット銀行は定率タイプ、店舗を持つ都市銀行(メガバンク)は定額タイプ、とよく説明されてきました。いまは、この分け方では説明しきれなくなっています。

ネット銀行

ネット銀行では、借入金額の2.20%(税込)前後の定率タイプが多いのは今も変わりません。そのかわり、保証料がかからず、事務手数料の支払いだけで済むケースが多くなっています。

たとえばauじぶん銀行は、事務手数料を借入金額×2.20%(税込)とし、別に払う保証料はありません。審査の結果で保証会社を利用する場合も、保証料相当額は金利に上乗せされる形です。

ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)の対面相談コースも、事務取扱手数料は借入金額の2.20%(税込)で、保証料は0円です。同行の住宅ローンは、WEB申込コースが2026年10月30日(金)17時で仮審査申込の受付を終了し、それ以降は銀行代理業者が窓口の対面相談コースで申し込む形になります。

都市銀行(メガバンク)

都市銀行にも、定率タイプ(事務手数料型)の住宅ローンがあります。三菱UFJ銀行の住宅ローンは、事務手数料を借入金額の2.2%とし、保証料は不要という事務手数料タイプを採用しています(商品説明書・2026年6月17日現在)。

みずほ銀行にも、借入金額の2.2%のローン取扱手数料タイプと、初期費用0円のかわりに金利が高くなる借入時負担ゼロ型があります。

いま比べたいのは、ネット銀行か都市銀行かという区別よりも、事務手数料タイプ(定率)か保証料型(定額+保証料)かという商品タイプの違いです。

同じ銀行の中で選べることもある

同じ銀行の中で、定率タイプと定額タイプを選べるケースもあります。イオン銀行のローン取扱手数料は、定額タイプ110,000円(税込)と、定率タイプ(借入金額の2.20%・税込/最低220,000円)から選ぶ形です。

商品概要説明書には、定率タイプを選ぶと借入利率が年0.2%低くなると書かれています。手数料を先に払うか、金利に乗せて払うかを選ぶ仕組みです。

年0.2%の差は、借入残高が3,000万円なら単純計算で1年に6万円です。残高は返済とともに減りますが、長く借りるほど差は積み上がります。くわしくはイオン銀行の住宅ローン|金利・定率型と定額型・買い物5%オフでも取り上げています。

比べるべきは事務手数料タイプと保証料タイプの総額

ここまでを整理すると、住宅ローンの初期費用は2つのタイプに分けて考えると見通しがよくなります。三菱UFJ銀行の公式サイトの解説をもとに、違いを表にしました。

比較の観点 事務手数料タイプ(定率) 保証料タイプ(定額+保証料)
借入時の手数料 事務手数料=借入額×2.2%が目安 事務手数料は定額(3〜5万円が目安)+保証料
保証料 不要 必要(一括前払い型か金利上乗せ型)
金利 保証料タイプより低く設定されることが多い 金利上乗せタイプは年0.2%程度が上乗せの目安
繰り上げ返済したとき 事務手数料の返金はない 一括前払いタイプなら戻し保証料が返ることがある
保証料の払い方にも2種類ある

保証料タイプを選ぶ場合、保証料の払い方がさらに2つに分かれます。保証料そのものの仕組みは、住宅ローン保証料とは?相場と事務手数料型との違いでくわしく解説しています。

  • 一括前払いタイプ(外枠方式)は、借入時にまとめて払う方式です。三菱UFJ銀行の解説では借入額×2.2%が目安とされています。繰り上げ返済で返済期間が短くなると、戻し保証料として一部が返ってくることがあります。
  • 金利上乗せタイプ(内枠方式)は、保証料を金利に含めて払う方式です。上乗せ幅は年0.2%が目安とされます。初期費用は抑えられますが、総返済額は増えやすく、期間を短くしても保証料は戻りません。
仮の数字で比べると、借りる期間で答えが変わる

具体的なイメージをつかむため、仮の条件で計算してみます。3,000万円を35年・元利均等返済(ボーナス返済なし)で借り、定率タイプは手数料66万円で金利年1.0%、定額タイプは手数料11万円で金利年1.2%とします。金利は計算用の仮の値です。

比較の観点 定率タイプ(仮に年1.0%) 定額タイプ(仮に年1.2%)
借入時の事務手数料 66万円 11万円
毎月の返済額 約8万4,700円 約8万7,500円
35年間の返済総額 約3,557万円 約3,675万円
手数料を足した合計 約3,623万円 約3,686万円

最初に払う手数料は定率タイプが55万円多いものの、35年で返し終える場合は、合計で定率タイプのほうが約63万円少なくなります。毎月の返済額の差は約2,800円です。

では、10年ほどで売却や一括返済をする場合はどうでしょうか。最初の10年に払う利息の差は約54万円で、手数料の差55万円とほぼ同じです。早く返す予定があるなら、定額タイプでも大きな差は出ません。

実際の金利と手数料は銀行ごとに違うので、候補の銀行のシミュレーションに自分の条件を入れて計算してみてください。

初心者がまず確認したい順番

比べ方に迷ったら、次の順番で整理すると判断しやすくなります。

  1. 事務手数料・保証料・金利をセットで見る(事務手数料だけを比べない)
  2. 手元にいくら現金を残したいかを決める(初期費用を抑えたいなら定額タイプや金利上乗せタイプも候補)
  3. 借入期間の長さを考える(長く借りるほど、金利のわずかな差が総額に響きます)
  4. 繰り上げ返済をしそうかを考える(早く完済する予定なら、戻し保証料のある一括前払いタイプが有利なこともあります)
  5. 各行のシミュレーションで総返済額を出して比べる

三菱UFJ銀行も、総返済額を抑えたいのか初期費用を抑えたいのか、優先順位を決めてから選ぶことを勧めています。正解は人によって変わる、ということです。

主な金融機関の事務手数料を並べて見る

主な金融機関の事務手数料と保証料の扱いを、2026年10月時点で各行の公式サイト・商品概要説明書にて確認して並べました。

金融機関 事務手数料(税込) 保証料の扱い
SBI新生銀行 借入金額×2.20%(定率タイプ) 0円
auじぶん銀行 借入金額×2.20% 別途の支払いなし(保証会社利用時は金利に上乗せ)
ドコモSMTBネット銀行(対面相談コース) 借入金額×2.20% 0円
イオン銀行 定額タイプ110,000円/定率タイプ 借入金額×2.20%(最低220,000円) 0円(定額タイプは借入利率が年0.2%高い)
三菱UFJ銀行 借入金額×2.20% 不要(事務手数料タイプ)

並べてみると、定率タイプの水準は各行ほぼ2.20%(税込)でそろっています。ですから実際の差は、事務手数料そのものより、金利・保証料・団信の内容・繰り上げ返済のしやすさで出てきます。

事務手数料以外にかかる費用も忘れずに

初期費用は事務手数料だけではありません。印紙税、抵当権設定にかかる登録免許税、司法書士への報酬、火災保険料なども別に必要です。

金融機関によっては、こうした諸費用も借入金額に含めて借りられます。auじぶん銀行は公式サイトで、事務手数料や登記関連費用、火災保険料などを借入金額に含めて申し込めると案内しています。

事務手数料のよくある質問

Q. 事務手数料は借入時に現金で用意しなければいけませんか?

A. 借入時に払うのが基本ですが、事務手数料を借入金額に含めて借りられる金融機関もあります。ただ、借入額が増えればそのぶん利息もかかるので、手元資金と総返済額のバランスを見て決めてください。

Q. 事務手数料に最低○円と書かれているのはどういう意味ですか?

A. 定率タイプでも下限額を設けている金融機関があるためです。たとえばイオン銀行の定率タイプは、最低取扱手数料が220,000円(税込)です。少なく借りるときは、率で計算した額より下限額のほうが高くなることがあります。

Q. 定率タイプの事務手数料は、早く完済したら一部戻ってきますか?

A. 戻ってきません。早く完済しても、事務手数料は返金されないのが原則です。保証料を一括前払い(外枠方式)で払っていた場合は、期間の短縮に応じて戻し保証料として一部が返ってくることがあります。

Q. 借り換えのときも事務手数料はかかりますか?

A. かかります。借り換えは新しい住宅ローンを組み直すことなので、事務手数料が改めて必要です。抵当権の抹消・設定の費用もかかるため、金利が下がる効果と諸費用を合わせて損得を判断してください。

Q. 事務手数料に(税込)と書かれているのはなぜですか?

A. 事務手数料は消費税がかかるサービスへの手数料だからです。貸付金の利子、信用保証料、保険料は消費税の非課税取引とされています(国税庁 タックスアンサーNo.6201)。2.20%(税込)は手数料の料率、年1.500%のような表示は金利と考えると、資料が読みやすくなります。

まとめ 手数料の大小より総額と返し方で選ぶ

住宅ローンの事務手数料について、要点を整理します。

  • 事務手数料は借入時に一度だけかかり、定率タイプ(借入額×2.20%が目安)と定額タイプ(3〜5万円程度が目安)がある
  • 比べるべきは、事務手数料タイプ(定率・保証料不要)か、保証料タイプ(定額+保証料)か
  • 定額タイプは金利が高めだったり保証料が必要だったりするので、手数料の安さだけでは総額の損得はわからない
  • 繰り上げ返済をしても事務手数料は戻らない。保証料の一括前払いタイプなら戻し保証料が返ることがある
  • 定率タイプの水準は各行ほぼ2.20%(税込)なので、差は金利・保証料・団信・繰り上げ返済のしやすさで出る

事務手数料は金額が大きいので目を引きますが、住宅ローンは数十年つきあう商品です。借入時にいくら払うかだけでなく、完済までにいくら払うかで比べてください。迷ったら、候補の銀行のシミュレーションで総返済額を出して並べてみると違いが見えてきます。

金利や条件は月ごとに変わるので、申し込む前に各金融機関のページで最新の内容を見ておいてください。

借入れ・借換えした後もお得♪

SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の住宅ローンを取り扱う銀行代理業者です。
ネット銀行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込めます。

SBIマネープラザの住宅ローン相談はここが安心!

  • ネット銀行2行の住宅ローンをまとめて比較・相談できる
  • 審査や金利タイプの不安も専門スタッフが対面でサポート
  • 借り換えやペアローンもシミュレーションで具体的に提案

詳細&相談予約はこちら

住宅ローン商品について関連記事