- 公開日: 2026.07.25
- 住宅ローン商品について
無担保住宅ローンとは?担保なしで借りる仕組みをやさしく解説

住宅を買うときは、たいてい土地や建物を担保に入れて借りる「一般的な住宅ローン(有担保)」を利用します。でも実は、担保を差し入れずに借りられる「無担保住宅ローン」という選択肢もあるのをご存じでしょうか。この記事では、はじめての方に向けて、無担保住宅ローンとはどんなローンなのか、その仕組みと、どんな場面で役立つのかを、専門用語をかみ砕きながらやさしく解説します。
無担保住宅ローンは住宅ローンが「無担保」で借りられる
無担保住宅ローンは、その名のとおり担保を必要とせず、無担保で住宅に関する費用を借りられる住宅ローン商品です。
一般的な住宅ローンは、土地や建物を担保として差し入れることで、購入費用を金融機関が貸し付けます。建売住宅ならその住宅を、土地に注文住宅を建てるならその土地を、担保として差し入れるのが基本です。担保があるぶん金利は低く、大きな金額を長期で借りられます。
一方の無担保住宅ローンは担保がいらないため、土地や建物を持っていない段階で資金の一部を借りたい場合、既存住宅の増改築・改修をしたい場合、空き家を取り壊したい場合など、幅広い用途に使いやすいのが特徴です。
無担保住宅ローンは抵当権が設定されず融資実行までが早い

無担保住宅ローンでは、担保がないため「抵当権」が設定されません。抵当権とは、担保に入れた不動産に金融機関が設定する権利で、返済が滞ったときにその不動産を売却して回収するためのものです。無担保住宅ローンには差し入れる担保がないので、抵当権の設定もその登記費用も不要になります。
抵当権の設定がいらないぶん、担保に関する審査(不動産の評価など)が省けるため、一般的な住宅ローンに比べて融資実行までがスピーディーという利点があります。
ただし、担保がないからといって返済しなくてよいわけではありません。返済が滞れば、金融事故として個人信用情報機関に登録されたり、最終的には裁判を経て財産が差し押さえられたりすることもあります。抵当権の有無にかかわらず、返済が難しくなれば住まいを維持できなくなる可能性がある点は、しっかり理解しておきましょう。
無担保住宅ローンは借り入れ上限額が低く、金利が高い傾向もある

無担保住宅ローンは手軽さが魅力ですが、金融機関から見ると担保がないぶんリスクが高くなります。そのため、借りられる金額は低めに、金利は高めに、借入期間は短めに設定される傾向があります。
借入額の目安は1,000万円〜1,500万円程度までとする商品が多く、金利は2026年7月時点でおおむね年2〜4%程度が目安です(金融機関・審査結果により幅があります)。たとえばイオン銀行では、住宅ローンの借り換え向けに「無担保住宅借換ローン」を用意していますが、適用金利は公式サイトでは公表されておらず、コールセンターでの確認が必要です。金利は日々改定されるため、最新の適用金利は必ず各金融機関の公式サイトやコールセンターでご確認ください。なお、2024年のマイナス金利政策解除以降、金利は緩やかな上昇局面にあります(日本銀行の政策金利は2026年7月時点で年1.0%程度)。
また、一般的な住宅ローンでは固定金利も選べますが、無担保住宅ローンは変動金利のみの商品が多い点にも注意が必要です。変動金利は半年ごとに見直されるため、将来、返済額が増える可能性があることを見込んでおきましょう。
こうした特徴から、建売住宅の代金を全額借りる、土地代と工事代をまとめて全額借りる、といった大きな資金を無担保住宅ローンだけでまかなうのは難しくなります。土地代と工事代をあわせて借りたい場合は、つなぎ融資の記事で解説している「つなぎ融資」を活用すると借りやすくなります。
無担保住宅ローンが向いている使い方
無担保住宅ローンは、「大きな金額を一本で借りる」よりも、足りない分を補う・特定の用途に使うのに向いています。具体的には、次のようなケースで検討しやすいローンです。
- 頭金は用意できるが、少しだけ不足するぶんを補いたいとき
- 既存の住宅ローンからの借り換えや、まとまった残債の見直しをしたいとき
- 増改築・改修(リフォーム)や、空き家の取り壊しなど、住宅に関する費用を手軽に借りたいとき
- 抵当権の設定手続きを省いて、できるだけ早く資金を用意したいとき
逆に、住宅の購入代金を全額借りたい場合や、できるだけ金利を抑えて長期でゆっくり返したい場合は、担保を差し入れる一般的な(有担保の)住宅ローンのほうが向いています。
よくある質問(FAQ)
Q. 無担保住宅ローンとつなぎ融資は何が違うのですか?
無担保住宅ローンは「担保を入れずに住宅資金を借りるローン」、つなぎ融資は「住宅ローンが実行されるまでの一時的な立て替え資金」という違いがあります。注文住宅で土地代や着工金などを先に支払う必要があるときは、つなぎ融資が使われることが多いです。用途が異なるので、目的に合わせて選びましょう。
Q. 無担保住宅ローンは固定金利を選べますか?
多くの無担保住宅ローンは変動金利のみで、固定金利を選べないことが一般的です。変動金利は半年ごとに見直されるため、将来金利が上がると返済額が増える可能性があります。2026年は金利が上昇しやすい局面のため、返済額が増えても対応できる余裕をもった計画を立てておくと安心です。
Q. 返済ができなくなったら、担保がなくても大丈夫ですか?
担保がなくても、返済を滞納すれば個人信用情報機関に事故として記録され、最終的には裁判を経て財産が差し押さえられることもあります。「担保がない=返さなくてよい」ではありません。借りる前に、無理のない返済額かどうかを必ず確認しましょう。
まとめ:無担保住宅ローンは、担保を入れずに手軽・スピーディーに借りられる一方で、借入上限が低め・金利が高め・変動金利のみが多い、という特徴があります(金利は2026年7月時点でおおむね年2〜4%程度が目安)。住宅購入資金の不足分の補填や借り換え、リフォームなどに向いた選択肢です。最新の金利・条件は各金融機関の公式サイトで確認し、無理のない返済計画を立てて選びましょう。

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