家賃並みの返済のはずなのに、毎月家計が赤字になるのはなぜ?
不動産広告などに、家賃並みの返済で住宅が購入できると言った売り文句が出ています。
確かに、住宅ローン借入額2000万円、金利2.0%、35年返済で資金計画を算出してみると月々66,000円余りの返済となり、家賃並みかそれ以下の金額になる場合もあります。
しかし、不動産を購入すると住宅ローンの返済以外にさまざまな費用が発生してくるのです。
不動産を購入すると返済とは別に、固定資産税などが掛かってくる
不動産を購入すると、固定資産税や都市計画税といったランニングコストが掛かってきます。
これは、土地・建物の評価に応じて一定の料率で掛かってくる税金で、年1回~4回程度の分割で納めなければなりません。
新築の不動産を購入された場合は、当初3年または5年間税金が軽減されますが、軽減期間以降は通常の税率となります。当然ながら築6年以上の中古物件の場合は適用されません。
維持・管理のための資金もストックする必要がある
一戸建ての場合、屋根や外壁などの外装は10~20年に一度は塗り替えるなどの維持費用を考えなければなりません。
また、マンションの場合は外装の修繕費を毎月「修繕積立金」として自動徴収されますし、日常の維持管理費用も「管理費」として同様に徴収されます。
他にも、ガス給湯器は10年~15年程度が寿命と言われていて、交換するのに20~30万円程度が必要になってきます。
さらに、オール電化住宅で使用される電気温水器の場合は、設置工事費を含めると最低でも30万円以上必要となり、中には70万円以上掛かるものもあります。
一戸建て・マンションそれぞれにおいて見逃されがちな費用
一戸建てとマンションの構造の違いによって異なる費用もあります。
その最も顕著な費用が火災保険料と地震保険料です。
一般的な一戸建ての構造は木造が主流であり、鉄筋コンクリート構造のマンションと比べると、それぞれの保険料にかなりの違いが出てきます。保険料の見積りを不動産会社に丸投げせず、インターネットの保険料一括見積りサイトなどを利用して、費用を抑える必要があります。
一方、マンション特有のもうひとつの費用として、駐車料金があります。
一戸建てであれば敷地内に駐車できるため別途で駐車料金は掛かりません。
しかしマンションの場合、通常1台目から料金が発生し、2台目以降については敷地内では確保できないため、別途で近隣の月極駐車場を借りなければなりません。
仲介手数料や登記費用などは一度だけのイニシャルコストですが、前述の各費用は毎月・毎年掛かってくるランニングコストです。
イニシャルコストを抑える以上に、これらのランニングコストを抑えることが、購入後の家計においては重要であると言うことを覚えておいて下さい。
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