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ネット銀行の住宅ローン金利が低い理由|2026年の実情も解説

ネット銀行が増えて、住宅ローンの選び方もずいぶん変わりました。

実店舗のある銀行との違いは、いったい何だと思いますか。メリットとデメリットを知って、賢く使い分けましょう。

銀行の種類の一つでもあるネット銀行とは

銀行というと、店舗に出向いて書類を書き、印鑑を用意して契約する……というイメージが一般的ではないでしょうか。口座をつくるときも、ローンを申し込むときも、まずは窓口へ、という流れですね。

しかし現在は、店舗を持たない銀行が広く使われるようになりました。これがネット銀行です。

店舗がないぶん、申込から契約までをインターネットで完結できるのが最大の特徴です。住宅ローンのように書類の多い手続きでも、スマホで撮影した画像をアップロードし、電子契約で締結できる金融機関が増えています。

ネット銀行の特徴と店舗について

ネット銀行には、一般的な銀行と違い店舗がありません。そのため手続きはホームページやアプリから行うことになり、残高の確認も振込も画面の中で完結します。

銀行の営業時間を気にせず手続きを進められるのは、平日に休みを取りにくい共働きのご家庭にとって大きな利点です。

一方で、対面で相談できる窓口がないことは弱点にもなります。住宅ローンははじめて聞く言葉が次々に出てくる商品ですから、「誰かに直接聞きたい」という方は、店舗とオンラインの両方に対応した金融機関も候補に入れておくと安心です。

なお、ネット銀行のカードローンについて「審査が早く、即日融資を受けられる」と説明している古い記事が今も残っていますが、これは現在の実情とは異なります。銀行のカードローンは、2017年3月の全国銀行協会の申し合わせを受けて「即日融資」をうたう広告表示が取りやめられました。銀行は融資の前に警察庁のデータベースへ照会する運用(2014年1月開始)になっているため、申し込んだその日に借りられるとは限りません。住宅ローンとは別の商品の話ですが、古い情報に振り回されないよう、あわせて覚えておいてください。

ネット銀行の金利が低い理由について

ネット銀行の金利が低めに設定されてきた理由は、大きく分けて2つあります。

ひとつは店舗を持たないことです。店舗を構えれば、家賃・光熱費・そこで働く人の人件費といった維持費がかかります。ネット銀行はこうした費用を大きく減らせるため、そのぶんを金利の引き下げに回しやすいのです。

もうひとつは全国どこからでも申し込んでもらえることです。店舗型の銀行は営業エリアがどうしても限られますが、ネット銀行は日本全国が商圏になります。金利を下げてでも件数を集められれば、全体としては採算が合う——という考え方ですね。

【2026年8月】「ネット銀行がいちばん低金利」とは限りません

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

かつては「金利で選ぶならネット銀行」がほぼ定説でした。ところが近ごろは、大手銀行のほうが変動金利は低いという逆転が起きています

当編集部が各行の公式サイトで確認した、2026年8月時点の変動金利(新規借入・最も優遇された場合)は次のとおりです。

金融機関 種別 変動金利(2026年8月・新規借入) 主な条件
三菱UFJ銀行 大手銀行 年0.945% 最優遇を適用した場合
りそな銀行 大手銀行 年0.950% 融資手数料型・金利プラン
SBI新生銀行 店舗+オンライン 年0.990% SBIハイパー預金の優遇を適用した場合
みずほ銀行 大手銀行 年1.025% ネット専用・最大引下げ
イオン銀行 流通系 年1.040% 金利プラン
auじぶん銀行 ネット銀行 年1.134% 全期間引下げ・物件価格の80%以下
ドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行) ネット銀行 年1.200% WEB申込コース・通期引下げプラン
PayPay銀行 ネット銀行 年1.330% 全期間引下型
ソニー銀行 ネット銀行 年1.347% 変動セレクト
楽天銀行 ネット銀行 年1.543% 金利選択型

※各行公式サイトの表示金利を2026年8月に確認したものです。適用には審査と所定の条件があり、金利は毎月見直されます。最新の金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

金利の引き上げも、ネット銀行のほうが先行しています。当編集部が毎月確認している主要行のなかで、2026年8月に変動金利が上がったのはドコモの銀行と楽天銀行の2行で、ほかの行は据え置きでした。朝日新聞も2026年8月25日付で「住宅ローン金利、異変 ネット銀行、日銀上回る引き上げ続出」と報じ、メガバンクと地方銀行の平均金利は前月から横ばいだったと伝えています。

とはいえ、「ネット銀行が高くなった」と一般化するのも早すぎます。上の表のとおり水準は銀行ごとにばらばらで、ネット銀行の中にも低い行があります。大切なのは「ネット銀行だから安い」という思い込みをいったん外して、そのときの実際の数字を見比べることです。

金利だけで決めない|もうひとつの値段「事務手数料」

住宅ローンには、金利のほかに融資事務手数料という費用がかかります。ネット銀行の多くは借入金額×2.20%(税込)の定率型で、3,000万円を借りるなら66万円(税込)です。決して小さな金額ではありませんね。

大手銀行には、事務手数料が定額のかわりに別途保証料がかかる「保証料型」と、ネット銀行と同じ「定率型」の両方が用意されていることが多く、どちらを選ぶかで総額が変わります。「大手銀行は手数料が安い」と単純には言えないので、保証料まで含めた総額で比べてください。

団体信用生命保険(団信)の保障範囲も金融機関ごとに違います。金利・事務手数料・保証料・団信の4つをセットで見るのが、遠回りのようでいちばん確実です。

たとえばSBI新生銀行は、店舗での相談とオンライン手続きの両方に対応しながら、変動金利は年0.990%(SBIハイパー預金の優遇を適用した場合・2026年8月時点)と競争力のある水準です。融資事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型で、保証料と一部繰上返済手数料はかかりません。一般団信の上乗せ金利も0円です。「対面でも相談したいけれど、金利も妥協したくない」という方は、候補の一つに入れてみてください。

はじめてネット銀行を選ぶときの3ステップ

ステップ1:借りる金額と返済期間を先に決める

金利を比べるのは、そのあとです。借入額が決まらないと、事務手数料の実額(借入金額×2.20%など)も出せません。

ステップ2:金利+事務手数料+保証料+団信の「総額」で比べる

金利が0.100%低くても、事務手数料の差で逆転することがあります。各行の公式サイトにあるシミュレーションに、同じ条件を入れて見比べてみましょう。

ステップ3:審査を申し込む

多くの金融機関は事前審査(仮審査)→本審査の2段階ですが、事前審査を行わず本審査のみで完結する金融機関もあります(SBI新生銀行など)。この場合は最初から必要書類を一式そろえる必要があるので、申し込む前に各行の案内を確認しておくと安心です。

まとめ|「ネット銀行だから安い」で決めない

ネット銀行の金利が低いのは、店舗を持たないコスト構造と、全国から申込を集められるしくみによるものです。この理屈自体は今も変わりません。

ただし2026年のいまは、大手銀行のほうが変動金利は低いという逆転も起きています。「ネット銀行か、店舗のある銀行か」ではなく、「そのときの金利と諸費用と団信を合わせた総額で、どこが自分に合うか」——この見方に切り替えることが、最初の一歩です。

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