団体信用生命保険は持病があっても入れるのか?団信の審査項目をチェック
住宅ローンを組む時に合わせて加入する保険として「団体信用生命保険(団信)」があります。団信は2017年4月7日の記事で詳細を記載していますが、住宅ローンを返済している間、病気などで高度障害や死亡などが発生しローンの返済ができなくなった場合、代わりに保険会社が支払う保険です。
多くの金融機関では団信の加入は必須となっています。しかしながら、団信にも加入審査が行われ健康であることが条件となっています。そのため、生まれつき持病を持っていた、過去に手術の経験があると言った方は審査に通過できるのか心配になることも多いようです。
今回は、団信の審査項目についてチェックしていきます。
団信に加入するときに告知すべき事項
はじめに、住宅ローンを組む際に団信加入時の審査項目として大きく分けて3つあります。
1.過去3ヶ月以内に医師の治療・投薬の有無
2.過去3年以内に手術の有無
3.障害の有無
過去3ヶ月以内に医師の治療・投薬の有無
この項目に関しては、持病で定期的に通院や投薬を受けている場合に加え、風邪を引いたなどの一時的に通院や投薬を受けた場合も告知する必要があります。
多くの方が「有り」に該当しますが、一時的な風邪などの通院や投薬では審査に影響はありませんが、持病の場合は持病の状態や投薬の状況などによって判断が異なってきます。例えば、日本人に多いアレルギー性の病気であれば、生死に関わる重大なリスクは考えられませんので大きく影響は無いと判断できます。
一方で、近年多いうつ病などで治療や投薬を受けている場合は、再発のリスクや仕事ができなくなり収入がストップするリスクが考えられますので審査には影響すると考えられます。
過去3年以内に手術の有無
この項目は過去3年以内に手術の有無または過去2週間以内に医師からの治療や投薬を受けたことがあるかを告知する内容です。この項目についても手術の内容によって異なりますが、基本的には過去3年間に手術が行われた場合は加入は難しいと考えた方が無難です。
告知期間を過ぎて再度加入手続きを行うのが望ましいと言えます。ただし現在も、治療や投薬を続けている場合、再発などで収入がストップしてしまう可能性の有無が鍵となります。日常生活や仕事ができなくなるリスクが低いと判断されれば、団信への加入が可能になることも考えられますので、告知は正確に具体的に書くことが望ましいといえます。
障害の有無
障害の有無については、手足に欠損や背骨、視力、聴力、言語、咀嚼(そしゃく)機能に障害があるかどうかを告知する項目です。
なにかしらの障害があった場合はすべて加入は断られわけではなく、障害の状況によって判断が異なってきます。そのため、状況を詳細に告知する必要があります。障害があっても、日常生活や仕事などに大きな影響はなくローンの返済が確実に行われると判断された場合は、条件などは一部制限される可能性もありますが、加入できる可能性も考えられます。
団信にどうしても加入できない場合の対処法
団信への加入の可否は、病気の状況によって大きく異なることや、あくまでも判断するのは保険会社になりますので具体的な病名をあげて加入できるかどうかは記載は難しいところですが、要は継続的にローンが返済される身体状況であることが加入のポイントであるといえます。
ただし、どうしても持病や過去の手術などで加入が難しいという状況であれば、以下の方法を活用することができます。
告知期間3年を過ぎてから再加入をする
一番ベストは方法としては、告知期間が過ぎてから再加入することです。時間が経過してしまうため、2019年10月より消費税の値上げが実施される予定であることや金利の動向などにも留意する必要があります。
引受基準緩和型のワイド団信へ加入する
一般的な団信と比べて、引受基準が緩和された「ワイド団信」を利用する方法もあります。告知内容が少なく審査の基準も容易となっていますが、その分リスクを織り込んでいますので、保険料が上乗せされているデメリットがあります。
団信へ任意加入の住宅ローンを利用する
多くの金融機関では団信の加入は必須となっていますが、住宅金融支援機構のフラット35などでは団信の加入は任意となっています。他の金融機関についても、調べると団信への加入は任意の金融機関も存在します。
無保険状態となるため、既存で加入している生命保険などを合わせるなど、ご自身でのリスク・コントロールは不可欠となります。
現金一括払いもしくは頭金を多く用意して購入する
現金一括で購入するという方法があります。ただし、手持ちの現金が用意できる方に限られます。
一括で購入する場合の資金を用意するためには、資産運用などで資金を確実に確保できるように準備しておくことが望ましいといえます。
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