購入した住宅を賃貸として貸し出す時の賃料と発生する費用はいくらか?
2017年8月2日の記事で、転勤などで購入したマイホームに住めなくなった場合どうすればよいのか?というテーマで内容を記載しました。結論としては賃貸として人に貸すもしくは売却する方法を紹介しました。
転勤以外にも、病気や失業などあらゆる事情により住宅を購入した後に住めなくなってしまうリスクについては、人によって大小は異なりますが考えられることです。そこで今回は、購入した住宅を賃貸として人に貸す場合、賃料はいくらに設定する必要があるのか、賃貸として出した後に発生する費用は何があるのか解説します。
賃料は近所に同等の賃貸より相場を確認
まず、現在住んでいる住宅を賃貸として貸し出す場合における賃料について検討する場合、近所に同様の物件がいくらで貸しに出されているかをチェックすることが重要です。
賃料については立地によって大きく異なり、駅に近い物件と遠い物件では賃料も大きく変わってきます。ますは、ご自身が住んでいる地域の相場を把握する必要があります。
賃料の相場については不動産会社などのインターネットで簡単に検索できます。その中で、ご自身の住宅と状況が類似している物件をピックアップしておき、近所を散歩したついでに該当の物件に対して状態や周辺環境など実物をチェックします。
また、直接不動産屋を訪ねて、将来的に貸し出す場合、どれぐらいの賃料として貸し出すことができるのかを訪ねてみるのも良いでしょう。
将来の地価変動も加味する
住宅を購入する前や購入後に不測の事態に備えて賃貸に出すことを視野に入れて考えている場合、将来の地価変動も加味した上で、立地を選ぶことや賃料を検討する必要があります。
2017年3月21日に国土交通省が公示地価を公表しましたが、調査データによると全国的に平均で0.4%地価が上昇したとしています。ただし、日本では少子高齢化が進み、人口減少が懸念される中、生活の利便性から郊外から中心部に住まいを移す動きが見られ始めており、その傾向も地価に反映されています。
全体的には駅から5分以内で行ける場所が上昇傾向にあるのに対して、駅から離れれば離れるほど地価は減少傾向にあります。
住宅の検討段階である場合、将来賃貸に出す可能性も考えるのであれば賃貸需要が高い地域もしくは高くなりそうな地域に住宅を購入することが妥当な選択となります。例えば、駅やショッピングセンター、公共施設、病院、学校など生活環境が良ければ、賃貸の需要も高いことから地価も高い傾向にあり、安定した賃料を得られます。
既に住宅を購入していて、賃貸として検討する場合は国土交通省の公示地価を参考に、将来的な地価の変動を加味することも需要になります。
賃貸として貸し出す際に発生する費用を算出
住宅を実際に賃貸として貸し出す場合に発生する費用も合わせて確認しておきます。賃貸として貸し出す場合でも所有者が変更になるわけではありませんので、実際に住んでいる時と同様の費用が発生すると考えて良いでしょう。
住宅ローン
当然ですが、住宅ローンの支払いは人に貸している間でも支払う必要はあります。ただし、住宅ローンを払っていても実際に人に貸し、自分が住まなくなった場合、住宅ローン控除が使えなくなることも留意しておく必要があります。
固定資産税
固定資産税の支払いも引き続き行う必要があります。固定資産税の詳細については、2017年7月27日の記事で記載していますが、住宅や土地に対する「固定資産税評価額」から税率1.4%を乗じた額を支払う必要があります。
所得税・住民税
賃貸として人に貸している場合賃料収入を得ることになります。賃料収入から必要経費を差し引いた額が課税対象となります。経費として認められるのは固定資産税の支払いや賃貸として出している住宅を管理する際に発生した諸費用です。住宅ローンの返済や認められませんので注意が必要です。税率は所得金額によって異なり、詳細な税率については「国税庁」のホームページで確認できます。
維持管理費用
住宅を賃貸として貸し出した後でも住宅を常に良好な状態に保つためには、定期的なメンテナンスやリフォームが必要になります。一戸建て住宅の場合、基本的に自分で積み立てて用意しておく必要があります。マンションなど集合住宅の場合は、管理組合に管理費と修繕積立金を引き続き支払う必要があります。
また、家賃の集金や定期的な建物の管理を不動産管理会社に委託する場合は、委託費用も必要になります。
賃料から諸費用を差し引いた後のキャッシュフローを黒字にする
最後に、賃貸として住宅を貸し出す場合、近所の賃料相場から、住宅ローンの支払い、各種税金、維持管理費用を差し引いて、キャッシュフローが黒字になるように設定することがポイントです。
ただし、賃料の相場については立地によって異なり、駅からあまりにも離れていたりした場合、賃料が得られてもキャッシュフローが赤字になってしまう可能性もあります。また、地価が下落傾向にある場合や周辺地域の人口げ減少傾向にある場合、賃料が安定しない、借り手が確保できないリスクも考えられます。
そのため、ご自身が購入した住宅で賃貸として出しても収益が確保できない場合は、需要があるうちに売却するなど賃貸以外の手段も合わせて検討する必要がありそうです。
- 2017.08.30
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