- 公開日: 2026.06.17
- 住宅購入の基礎知識
転勤と住宅購入の選択肢|転勤族が知っておきたい賃貸・売却・購入戦略

会社勤めをしていると、突然の転勤辞令が来ることがあります。「マイホームを購入したばかりなのに転勤になった」「転勤中の家をどうすればいいか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、転勤と住宅の関係で取りうる選択肢をわかりやすく解説します。
最初から転勤を前提として住宅を購入する
転勤族でも住宅を購入するという選択は十分ありえます。その場合、「将来賃貸に出す」または「売却する」ことを前提として物件を選ぶことが重要です。
転勤前提で物件を選ぶ際のポイントは次のとおりです。
- 立地:駅から徒歩圏内・都市部など、賃貸需要が見込めるエリアを選ぶ
- 間取り:ファミリー向け(3LDK前後)の汎用性の高い間取りが賃貸・売却ともに動きやすい
- 管理の容易さ:マンションは管理組合・管理会社が維持管理を担うため、遠方から所有する場合でも管理しやすい
また、転勤期間中は住宅ローンの控除(住宅ローン減税)が一時中断されるケースがあることも認識しておきましょう。転勤先から戻り再び居住した場合は残りの控除期間が復活するケースもありますが、手続きが必要です。詳しくは国税庁の案内や税理士にご確認ください。
近年、テレワークの普及などによって転勤の形態も変わりつつあります。会社の転勤制度の実態をよく把握した上で住宅購入を検討することが大切です。
転勤中の住宅を賃貸に出す
転勤期間中に自宅を賃貸に出す(一時的賃貸)選択肢があります。家賃収入で住宅ローンの返済費用を一部賄えるメリットがあります。ただし、注意点もあります。
- 金融機関への事前連絡が必要:住宅ローンは「自己居住」が条件の商品が多く、賃貸に転用する前に金融機関に確認・相談が必要です。無断転用はローン契約違反になる可能性があります
- 住宅ローン減税の適用外:居住していない期間は住宅ローン控除の適用外となります
- 管理コスト:賃貸管理を不動産会社に委託する場合、管理料(家賃の5〜10%程度が目安)がかかります
- 原状回復費用:退去後のリフォーム費用が発生することがあります
詳しくは住宅ローンと賃貸転用に関する解説記事もご参照ください。
転勤を機に住宅を売却する
転勤先が遠方で長期にわたる場合、またはマイホームへの戻る予定がない場合は、売却を検討するのも現実的な選択肢です。
転勤に伴う売却で活用できる税制上のポイントがあります。
- 3,000万円特別控除:居住用財産を売却した場合に3,000万円までの譲渡益が非課税となる制度(転居後3年の年末までに売却した場合は適用を受けられる場合があります)
- 軽減税率の特例:所有期間が10年超の場合に適用される可能性がある
ただし税制は変更されることがありますので、売却を検討する際は最新の税制を国税庁のウェブサイトや税理士にご確認ください。
老後の購入に備え転居先で賃貸に住む
転勤が多い生活スタイルの場合、無理に住宅を購入せず、老後の拠点が決まってから購入するという考え方もあります。
転勤先では賃貸を選び、子供の独立や定年退職の時期に合わせて、「本当に住みたい場所」で腰を落ち着けてからマイホームを取得するという戦略です。
この方法のメリットは次のとおりです。
- 転勤のたびに家の売却・賃貸・管理の手間が不要
- 老後のライフスタイルに合った立地・間取りを選べる
- 住宅購入資金を長期間運用して頭金を増やせる可能性がある
注意点としては、高齢になると住宅ローンの借入可能年齢に制限が生じる場合があること、また老後の収入水準での審査が厳しくなることが挙げられます。退職金・貯蓄・年金額を見据えた資金計画が重要です。
よくある質問(FAQ)
Q: 転勤族でも住宅ローンを組めますか?
A: 転勤族であることは住宅ローン審査の直接的な障壁にはなりません。正社員で収入が安定していれば、通常の審査基準で申し込めます。ただし、自営業・契約社員の場合は審査基準が異なることがあります。
Q: 転勤中に自宅が空き家になる場合、どうしたらいいですか?
A: 空き家のまま放置すると管理の手間や防犯・火災リスクがあります。短期の転勤なら定期的な点検・換気で対応できますが、数年単位なら一時賃貸か家族への管理依頼を検討しましょう。「空き家バンク」への登録が可能な場合もあります。
Q: 単身赴任中の住宅ローン控除はどうなりますか?
A: 本人が居住していない期間は原則として住宅ローン控除(住宅ローン減税)の適用を受けられません。転勤により一時的に居住できなくなった場合、転勤終了後に再居住することで残りの控除期間の適用を受けられる制度があります。詳細は国税庁のウェブサイトをご確認ください。
Q: 転勤前提で物件を選ぶ場合、新築と中古のどちらがおすすめですか?
A: 転勤を想定する場合、将来の売却・賃貸のしやすさを重視するとよいでしょう。一般的に駅近の中古マンションは流動性が高い傾向があります。新築の場合は価格下落幅が大きくなりやすいため、売却時に損失が出るリスクも考慮してください。担当の不動産会社に地域の動向を確認することをおすすめします。

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