投資信託を使って住宅資金を運用する方法を徹底解説
2017年9月23日の記事で、住宅を購入する際の頭金はいくら用意すべきかとうテーマについて触れましたが、6割以上の方が500万円以上の頭金を用意しているというデータを紹介しました。また、購入する物件やご自身の経済状況によって、用意すべき頭金は異なります。
ただし、近年では銀行預金の低金利状況が続いている中、定期預金にお金を預け続けていては効率的に頭金の確保がしづらいといえます。そのためには、利回りを確保できる預貯金以外の方法で運用すべきであるといえます。
今回は、前回紹介した国債で運用する方法につづいて、「投資信託」を使って住宅資金を運用する方法を解説します。
投資信託とは?
はじめに、投資信託についてですが、投資信託は株式や債券など、複数の銘柄や資産を組み合わせて運用する投資商品です。
投資というと、常にモニターに表示されている株価とにらめっこして売買を繰り返すというイメージを抱いている方は多いと思います。もちろんそういう投資方法もありますが、投資信託はあくまでも顧客に代わって運用を代行する商品で、運用会社が組み入れる銘柄を選定して運用を行います。
投資信託で資金を運用するには、まとまった金額を投資する方法に加え、預貯金と同じように毎月一定額を積み立てて運用する方法があります。そのため、投資とは無縁だった初心者の方には始めやすい投資商品であると言えます。
住宅の購入時期を明確にする
投資信託で住宅資金を確保するためには、はじめに、住宅を購入する時期と用意した頭金を明確にする必要があります。
購入する物件については、新築一戸建てを購入するのか、新築マンションを購入するのか、中古一戸建てを購入するのか、中古マンションを購入するのかで、住宅購入資金は異なります。ご自身が購入したい物件に合わせて予算を検討する必要があります。
住宅支援機構が2017年6月に公開した「2016年フラット35利用者調査」によると、全国平均の住宅購入額として、新築一戸建て(建売)が3,338万円、新築マンションが4,267万円、中古一戸建てが2,305万円、中古マンションが2,797万円となっています。
また、住宅をいつ購入したいのかも明確にします。例えば、5年後に住宅を購入したいのか、10年後に購入したいのか、老後前に仕事が落ち着いた段階で一括で購入するのかによって、投資信託で組み入れる資産の割合も異なってきます。
投資に回せる金額を確保する
住宅購入資金を確保するにあたり、はじめにすべきこととしては資金を確保することです。資金を確保するのは、住宅資金を運用するための初期投資額だけではなく、日常生活を行う上で必要な資金や、病気や失業など緊急時に必要となる資金を分けて確保することが重要です。
住宅を購入する段階で、あまり手元資金が少ない場合は、収入と支出を把握し、毎月キャッシュフローを確保する体制を構築するのが先手となります。
日常生活や緊急時に必要となる資金は、我々が普段利用している銀行預金を引き続き活用します。住宅購入資金については、5年後から10年後に住宅を購入したいと考えている場合は、できるだけ資金を安全に確実に運用できる低リスク資産である「債券」を中心に運用する投資信託を活用するのがおすすめです。
一方、投資信託は株式を組み入れることもできますが、明確な購入時期がある場合、購入時期に相場が良好とは限らず、十分な利回りが保障されませんので、積極的な組入れはおすすめできません。ただ、老後前に一括で購入したいなど、期間に余裕がある場合は、株式といったリスク資産を組み入れて運用するのも1つの方法です。
シミュレーションを行い毎月いくら積み立てるのか算出する
住宅の購入時期と予算、投資に回す資金が確保できた場合、次に実際に投資して目標の購入時期に対してどれだけの頭金が確保できるのかをシミュレーションを行ってみます。
債券型を中心とした低リスク資産を組み入れた年率で1%前後の投資信託を活用して運用したと仮定して、野村證券が提供している資産運用シミュレーションツール「未来電卓」で、毎月5万円を10年間積み立てた場合を仮定してシミュレーションを行ってみました。
シミュレーションの結果、毎月5万円を10年間積み立てると、年率利回り1%で約630万円までの資金が確保できる計算になります。もちろん、状況によって金額は多少前後はしますが、600万円以上の頭金を確保することは十分可能であると考えられます。
投資信託で住宅資金を運用する場合は、少しでも資金を確保するために販売手数料の有無や運用コストなどもしっかりと加味した上で選ぶことが重要です。投資信託は証券会社や銀行で扱っていますので、窓口やインターネットを活用して調べてみると良いでしょう。
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