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不動産会社を通さず売り主から直接購入できる?仕組みと注意点を解説

マイホームを探していると、「不動産会社を通さずに、売り主から直接買えれば仲介手数料を払わずに済むのでは?」と考える方は少なくありません。仲介手数料はそれなりに大きな出費なので、自然な発想です。なお、仲介手数料の仕組みは仲介手数料について解説した記事でくわしく紹介しています。

今回は、はじめて住宅購入を検討する方に向けて、不動産会社を通さずに売り主から物件を買うことはできるのかを、メリット・注意点もあわせてやさしく解説します。

不動産会社を通さない購入は「可能」だが一般の人には難しい

結論から言うと、物件の購入そのものに必ずしも不動産会社を通す必要はありません。法律上、売り主と買い主が直接売買すること自体は禁止されていないからです。

ただし不動産の購入は高額な取引です。さまざまな重要事項の確認、所有権移転の手続き、住宅ローンの契約手続きなど、専門的な知識がないと進めるのが難しい場面が数多くあります。さらに、法務局・金融機関などいろいろな機関と連携して手続きを進める必要があり、専門知識・交渉スキル・まとまった時間も求められます。

そのため、購入自体は不動産会社を通さなくても行えますが、一般の方がこれらの手続きをすべて自分で行うのは、現実的にはかなり困難だといえます。

重要事項説明は「宅地建物取引士」しかできない

不動産取引の手続きをサポートする専門家のイメージ

不動産会社を通さない売買も一応はできますが、不動産会社(とその有資格者)にしかできない手続きがあるため、多くの場合は不動産会社を通すのが一般的です。

その代表が「重要事項説明」です。物件の権利関係や契約条件などをまとめた重要事項説明書をもとに、契約前に買い主へ説明する手続きで、これを行えるのは宅地建物取引士(宅建士)に限られます。(かつては「宅地建物取引主任者」と呼ばれていましたが、宅地建物取引業法の改正により2015年4月から「宅地建物取引士」に名称変更されています。)重要事項説明は、買い主が思わぬ欠陥や不利益を負わないための大切な手続きで、これを省いて売買するのは大きなリスクがあります。

所有権移転などの手続きをプロに任せられる

不動産会社を通すもう一つの理由は、所有権移転登記をはじめとする各種手続きを、プロの力を借りて進められることです。

不動産の売買は、スーパーで野菜を買うのとは違い、金額が高額なうえに手続きも多岐にわたります。一般の方がこうした手続きを行う機会はめったになく、進めるうちに分からないことが次々に出てきたり、何らかの理由で手続きが止まってしまうといったトラブルも起こりがちです。不慣れな手続きを専門家に任せられることで、スムーズに、そして安心して購入を進められます。

プロの力を借りた価格交渉ができる

不動産売買の価格交渉のイメージ

不動産の売買は、売り主と買い主の条件が一致しなければ成立しません。売り主はできるだけ高く売りたい、買い主はできるだけ安く買いたいと考えるのが普通です。

このとき、当事者同士が直接やり取りして条件をまとめるのは、なかなか難しいものです。不動産会社を間に入れることで、第三者の立場からの売買交渉ができるようになります。お互いが納得できる条件で取引するためにも、不動産会社を通したほうがまとまりやすいといえます。

親族同士なら不動産会社を通さないケースもある

一方で、親族の土地や建物の一部を譲り受けるようなケースでは、不動産会社を通さずに取引することもあります。この場合は、契約書などの法的な書類は弁護士や司法書士に依頼し、売買の話し合いは親族同士で進める、という形が多いようです。

ただし、親族間の取引でも「身内だから」と曖昧なまま進めてしまうと、後から条件のくい違いで争いに発展することがあります。さらに、相場より極端に安い価格で売買すると贈与とみなされて贈与税の対象になることもあるため、弁護士・司法書士・税理士などの専門家を間に入れて進めるのが安心です。

安心して取引するなら不動産会社を通すのが望ましい

不動産の売買そのものは不動産会社を通さなくてもできますが、相手が親族などよく知っている人でない場合は、不動産会社を通じて取引したほうが望ましいでしょう。重要事項説明はもちろん、売り手と買い手の間に立った中立的な交渉、複雑な手続きのサポートまで考えると、一般の方が直接取引を行うのはやはりハードルが高いといえます。

互いが公正に取引し、「売ってよかった」「買ってよかった」と思える結果を実現するのが不動産会社の役割です。そう考えると、仲介手数料は「安心して取引するための費用」ともいえ、支払う価値は決して小さくないでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 不動産会社を通さなければ、仲介手数料は本当にかからないの?
A. 売り主と直接、仲介を介さずに売買すれば仲介手数料はかかりません。ただし、重要事項説明や登記手続きなどを別途専門家に依頼すると、その費用が別にかかることがあります。手間とリスクも踏まえて、総合的に判断しましょう。

Q. 個人売買だと住宅ローンは借りられる?
A. 仲介を通さない個人間売買では、金融機関によっては住宅ローンの審査が通りにくい・取り扱いがない場合があります。重要事項説明書や売買契約書など、審査に必要な書類がそろわないことが理由です。住宅ローンの利用を前提にするなら、事前に金融機関へ取り扱いの可否を確認しておきましょう。

Q. 売り主が知り合いでも不動産会社を入れたほうがいい?
A. 金額が大きく、後々のトラブルを避けたい取引では、知り合い同士でも専門家を入れたほうが安心です。権利関係の確認・契約書の作成・税金の扱いなど、見落としやすいポイントをプロがチェックしてくれます。


「直接買えば手数料を節約できそう」という発想は自然ですが、不動産取引には専門的な手続きと交渉がつきものです。はじめての住宅購入では、不動産会社というプロの力を借りて、安心して一歩を踏み出すのがおすすめです。仕組みを一つずつ理解しながら、自分に合った進め方を選んでいきましょう。

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