住宅ローンは繰り上げ返済できる?繰り上げ返済の概要を解説
住宅を購入するにあたり、購入費用が多額となることから多くの方が住宅ローンを利用して購入資金を金融機関から借り入れて購入します。ただし、毎月決められた期間返済をしていく必要がありますので、出来る限り早めに完済したいと考える方も多いです。
そこで、早めに住宅ローンを完済したい場合に利用する手段として「繰り上げ返済」が挙げられます。今回は住宅ローンにおける繰り上げ返済の概要を解説します。
住宅ローンも繰り上げ返済が可能!
一般的に居住用の住宅を購入するとなると3000万円から4000万円の購入資金が必要となります。しかしながら、この金額を一気に支払うのは大変難しいことや今後必要となるであろう必要資金を考えた場合、住宅ローンを利用して購入資金を金融機関から借り入れた上で利用することが一般的となります。
ただし、住宅ローンを借りた場合、決められた期間において毎月一定額を利息を上乗せして支払っていく必要がありますので、誰しもが早めに完済して利息の負担を減らしたい、もしくは毎月の収支を改善したいと考えます。
このように考えている場合でも、一般的な住宅ローンでも「繰り上げ返済」を行うことで、返済期間を短縮するもしくは毎月の返済額を軽減することができます。
住宅ローンの繰り上げ返済の種類
住宅ローンにおいて繰り上げ返済を行う場合、その種類として「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類が存在します。
期間短縮型
期間短縮型は、返済額の一部を支払うことで返済期間を短くすることができるものです。繰り上げ返済を行った金額に相当する額を月単位で計算し、その月数分をトータルの返済額から差し引きます。
例えば、毎月5万円(年間60万円)を35年間に渡って支払っている場合、トータルの返済額は2,100万円となりますが、その内、60万円を繰り上げ返済した場合、年間の返済額に相当する額となりますので、トータルの返済額は34年間となります。
返済額軽減型
返済額軽減型は、返済額の一部を支払うことで毎月の返済額を軽減するものです。ただし、返済期間は当初契約したときの期間から変わらず、短縮することはありません。
例えば、毎月5万円(年間60万円)を35年間に渡って返済を行っている場合は、トータルの返済額は2,100万円となります。その内、既に5年間分の返済(300万円分)が完了している場合、残りの残高は1800万円となり残りの期間は30年となります。
その時点で、60万円の繰り上げ返済を行った場合、残高は1740円となり、30年間に渡る毎月の返済額は4.8万円と2,000円ほど返済負担額が軽減されます。
繰り上げ返済を行う際に必要な手数料
繰り上げ返済は返済期間を短縮するもしくは毎月の返済額を軽減することができますが、金融機関によっては繰り上げ返済手数料が発生する場合もありますので注意が必要です。
手数料は金融機関や繰り上げ返済を一部行うのか全額行うのかや、返済時の手続き方法によっても異なりますが、5,000円から3万円が相場となっています。
大手都市銀行における一部繰り上げ返済手数料を確認したところ、三井住友銀行と三菱UFJ銀行は、窓口の専用端末から手続きした場合は5,400円、窓口で書面による手続きを行った場合16,200円の手数料が発生します。ただし、インターネットバンキングで手続きを行った場合は手数料は無料で利用できます。一方で、全額を繰り上げ返済する場合は、両行ともにインターネットであれば16,200円、窓口は32,400円と高額となりますので注意が必要です。
住信SBIネット銀行や楽天銀行、ソニー銀行、じぶん銀行といったネット銀行であれば一部もしくは全額ともに繰り上げ返済手数料は無料で利用できます。(住信SBIネット銀行とじぶん銀行は固定金利の場合は全額繰上返済3万2,400円の手数料が発生する)
また、住宅金融支援機構が提供する「フラット35」においても繰り上げ返済手数料が無料となっていますので利用しやすいと言えます。フラット35は2018年11月9日の記事でも記載していますが、審査基準が民間の金融機関に比べて低めに設定されていることから、多くの方にとって利用しやすい住宅ローンであると言えます。
そのため、住宅ローンの利用を検討している場合は、今後繰り上げ返済も合わせて計画している場合は、金融機関で繰り上げ返済時の手数料の有無と条件などをしっかりと確認した上で金融機関を選定すると良いでしょう。
- 2018.12.24
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