- 公開日: 2026.08.07
- フラット35特集
フラット35の審査は甘い?アルバイト・自営業・団信なしでも申し込める理由

住宅ローンには審査があり、申し込んだ人が誰でも借りられるというわけではありません。審査の結果、残念ながら落ちてしまった方や、希望した金額から減額されてしまった方もいるでしょう。
できれば審査は通したいですし、返済の負担もできるだけ軽くしたい——そう考えるのは当然です。
そこで今回は、勤続年数や雇用形態の条件がなく、団体信用生命保険(団信)に加入しない場合でも利用できる「フラット35」について、審査の仕組みと気をつけたい点をやさしく整理します。
では、なぜフラット35は「申し込みやすい」と言われるのでしょうか。
それは、民間の金融機関と住宅金融支援機構(独立行政法人)が提携して提供している住宅ローンだという、成り立ちの違いが関係しています。
一般的な民間の住宅ローンは、金融機関が自ら貸し出して、そのまま完済まで持ち続けます。万が一返済が滞ればその損失は金融機関が負うことになるため、「この人は35年間払い続けられるか」という申込者側の事情(勤続年数・雇用形態・年収の安定性など)を細かく見ることになります。
一方、もっとも広く使われているフラット35(買取型)は、金融機関が貸し出した住宅ローン債権を住宅金融支援機構が買い取り、証券化して市場から資金を調達する仕組みです。金融機関が長期の貸し倒れリスクを抱え続ける形ではないため、審査の基準が機構によってあらかじめ定められ、勤続年数や雇用形態といった項目が要件に入っていないのです。
ただし、ここで誤解しないでいただきたいことがあります。
フラット35は「審査が甘い」のではなく、見ているところが民間ローンと違うのです。申込者に関する要件はシンプルな一方で、住宅そのものに機構の技術基準が設けられており、適合証明書の取得が必要になります。民間ローンにはないハードルなので、「人の条件はゆるいが、家の条件は厳しい」と覚えておくとイメージしやすいでしょう。
なお、フラット35の借入金利は取扱金融機関がそれぞれ決めているため、同じフラット35でも申込先によって金利は異なります。住宅金融支援機構が公表している2026年8月資金受取分のうちもっとも多い金利は、返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付きで年3.290%、融資率が9割を超える場合は年3.400%でした(2026年8月時点)。金利は毎月見直されるため、実際の水準は機構および取扱金融機関の公式サイトでご確認ください。

年収400万円未満は総返済負担率30%、400万円以上は35%を上限として計算。住宅ローン以外の借り入れの返済額も含めた合計額が対象です。
また、それらの返済で遅延や滞納があると個人信用情報に記録が残り、審査に通りにくくなります。マイホームを考え始めたら、早い段階で他のローンを整理し、新たな借り入れは控え、支払いの遅れを出さないよう管理しておくことが何より大切です。
もうひとつ注意したいのが融資率です。住宅金融支援機構は、融資率が9割を超える場合は返済の確実性等をより慎重に審査すると明記しています。頭金をまったく用意しない借り方は、金利面でも審査面でも不利になりやすいと考えておきましょう。
まずは確認!審査に落ちてしまった場合に多い理由
住宅ローンは一生に一度といえる高額な借り入れです。 お金を貸す側は、長い年月にわたってきちんと返済してもらえるかどうかを見極める必要があります。 審査に落ちてしまう理由としてよく挙げられるのは、勤続年数が短い・収入が安定していると判断されなかった・過去に借金の返済を滞納したことがある・健康上の理由で団体信用生命保険に加入できなかった、といったものです。 このうち勤続年数や年収の見方は金融機関ごとに基準が異なり、公表されていないことがほとんどです。「何年以上なら必ず通る」という共通のラインがあるわけではないので、一度落ちたからといって、すべての住宅ローンが無理だと決めつける必要はありません。 とはいえ、思いつくままにあちこちへ申し込むのはおすすめできません。申し込みの記録は個人信用情報に残るため、短期間に何社も申し込むと、かえって不利に働くことがあります。まずは不動産会社の担当者や金融機関の窓口に相談し、自分の状況で通る可能性が高い先を絞ってから申し込むのが近道です。 そのうえで、勤続年数や雇用形態の条件が設けられていない住宅ローンとして候補に挙がるのが「フラット35」です。 アルバイトやパート、自営業の方、健康上の理由で団信に加入できない方も申し込めるのが大きな特徴です。ご自身に合った住宅ローンかどうか、この記事で一緒に確認していきましょう。フラット35だと審査に通りやすい理由
では、なぜフラット35は「申し込みやすい」と言われるのでしょうか。
それは、民間の金融機関と住宅金融支援機構(独立行政法人)が提携して提供している住宅ローンだという、成り立ちの違いが関係しています。
一般的な民間の住宅ローンは、金融機関が自ら貸し出して、そのまま完済まで持ち続けます。万が一返済が滞ればその損失は金融機関が負うことになるため、「この人は35年間払い続けられるか」という申込者側の事情(勤続年数・雇用形態・年収の安定性など)を細かく見ることになります。
一方、もっとも広く使われているフラット35(買取型)は、金融機関が貸し出した住宅ローン債権を住宅金融支援機構が買い取り、証券化して市場から資金を調達する仕組みです。金融機関が長期の貸し倒れリスクを抱え続ける形ではないため、審査の基準が機構によってあらかじめ定められ、勤続年数や雇用形態といった項目が要件に入っていないのです。
ただし、ここで誤解しないでいただきたいことがあります。
フラット35は「審査が甘い」のではなく、見ているところが民間ローンと違うのです。申込者に関する要件はシンプルな一方で、住宅そのものに機構の技術基準が設けられており、適合証明書の取得が必要になります。民間ローンにはないハードルなので、「人の条件はゆるいが、家の条件は厳しい」と覚えておくとイメージしやすいでしょう。
| 見られるポイント | 一般的な民間の住宅ローン | フラット35(買取型) |
|---|---|---|
| 勤続年数 | 金融機関ごとに目安を設けていることが多い | 要件として設けられていない |
| 雇用形態 | 正社員かどうかを見る金融機関が多い | 要件として設けられていない |
| 団体信用生命保険 | 加入が条件のことが多い | 任意(加入しなくても利用可) |
| 返済負担率 | 金融機関ごとに基準(非公表が多い) | 年収400万円未満は30%以下/400万円以上は35%以下 |
| 住宅の基準 | 担保としての評価が中心 | 機構の技術基準に適合し、適合証明書が必要 |
| 金利のタイプ | 変動・固定期間選択・全期間固定から選ぶ | 全期間固定金利(借入時に総返済額が確定) |
返済負担率と個人信用情報に注意
申込者側の要件がシンプルとはいえ、誰もが審査に通るわけではありません。実際に落ちてしまう方もいます。 落ちる原因として多いのは、申込者の借り入れに関することです。 フラット35には総返済負担率という明確な基準があります。これは年収に占めるすべての借り入れの年間合計返済額の割合のことで、住宅金融支援機構は次のように定めています。- 年収400万円未満……総返済負担率30%以下
- 年収400万円以上……総返済負担率35%以下

アルバイト・自営業・団信に入れない方が知っておきたいこと
ここからは、この記事にたどり着いた方に多い3つの立場について、もう少し具体的に見ていきます。 ■ アルバイト・パート・契約社員の方 フラット35のご利用条件には、雇用形態や勤続年数に関する規定がありません。そのため、正社員でなくても申し込むこと自体は可能です。ただし、収入額そのものは総返済負担率の計算に直結します。収入が安定していることを書類で示せるようにしておくこと、そして年収に見合った借入額に抑えることが大切です。年収が足りない場合は、配偶者や親などとの収入合算という選択肢もあります。 ■ 自営業・個人事業主の方 自営業の方も同じく申し込めます。収入は原則として確定申告に基づいて判断されるため、節税のために所得を圧縮していると、その分だけ借入可能額が小さくなる点には注意が必要です。住宅の購入を考え始めたら、確定申告の内容も含めて早めに計画を立てておくと安心です。 ■ 健康上の理由で団信に加入できない方 フラット35は団体信用生命保険への加入が任意で、加入しない場合でも利用できます。これは民間の住宅ローンにはあまりない大きな特徴です。ただし団信に入らないということは、万一のときに残された家族へ返済義務が引き継がれるということでもあります。機構が公表している2026年8月時点の取り扱いでは、団信を付けない場合の金利は掲載金利から年0.200%引き下げられますが、その差額を民間の生命保険などでどう補うかを、必ずセットで考えておきましょう。申し込みから借入までの流れをつかんでおこう
初めての方は「何から手をつければいいのか」でつまずきがちです。フラット35のおおまかな流れは次のとおりです。- 資金計画を立てる……年収から総返済負担率の範囲を確認し、無理のない借入額の上限をつかむ。既存のローンがあればここで整理する。
- 取扱金融機関を選ぶ……同じフラット35でも金利や融資手数料は金融機関ごとに違うため、必ず複数を比べる。
- 物件を決め、適合証明を確認する……機構の技術基準を満たすかどうか、検査機関等の適合証明書が必要。新築・中古で手続きが異なるので早めに不動産会社へ相談する。
- 申し込み・審査を受ける……本人確認書類、収入を証明する書類(源泉徴収票や確定申告書など)、物件の資料をそろえて提出する。
- 契約・資金受け取り……適用される金利は申込時ではなく、資金を受け取る月の金利。ここは民間ローンと感覚が違うので必ず覚えておきたい点です。
初めての方がつまずきやすい点をQ&Aで解消
Q. 転職したばかりでも申し込めますか? A. フラット35のご利用条件に勤続年数の規定はないため、転職直後でも申し込むこと自体は可能です。収入を証明できる書類の用意方法は、転職時期によって変わることがあるので取扱金融機関に確認してください。 Q. いくらまで借りられますか? A. 借入額は100万円以上1億2,000万円以下(1万円単位)で、建設費または購入価額以内という上限があります。あわせて、総返済負担率の基準の範囲に収まることが必要です。 Q. 何歳まで申し込めますか? A. 申込時の年齢が満70歳未満の方が対象です。親子リレー返済を利用する場合は、満70歳以上の方も申し込めます。 Q. すでに他社の審査に落ちています。フラット35なら通りますか? A. 見ているポイントが違うため可能性はありますが、「必ず通る」わけではありません。落ちた原因が返済負担率の超過や個人信用情報にある場合は、フラット35でも同じ理由で通らないことがあります。まず原因を整理することが先決です。 Q. 全期間固定金利以外は選べませんか? A. フラット35は全期間固定金利型の住宅ローンです。変動金利と迷う場合は、金利が変わらない安心をとるのか、当初の返済額の低さをとるのかで考えるとよいでしょう。金利タイプを組み合わせたい方は、変動金利にも強い金融機関を併せて検討する方法もあります。たとえばSBI新生銀行は、保証料や一部繰上返済手数料が0円で、一般団信も上乗せ金利なしで付帯するなど諸費用の分かりやすさに特徴があり、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しています。選択肢の一つとして比べてみてもよいでしょう。まとめ
フラット35は「審査が甘いローン」ではなく、勤続年数や雇用形態といった申込者の属性ではなく、返済負担率と住宅の品質で判断する住宅ローンです。だからこそ、アルバイトの方・自営業の方・団信に加入できない方にとって現実的な選択肢になります。 まずはご自身の年収から総返済負担率の範囲を計算し、他のローンを整理する。この2つが、審査に向けた最初の一歩です。 ※記載の金利・条件は2026年8月時点で確認したものです。最新の取り扱い状況は、住宅金融支援機構および各取扱金融機関の公式サイトで必ずご確認ください。
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