- 公開日: 2026.07.11
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バリアフリー改修で固定資産税が3分の1に減額|要件・期間・申請を解説

長く住み続けてきた住まいも、年齢を重ねると「室内の移動が大変」と感じる場面が増えてきます。段差や階段でのつまずきは、高齢の方だけでなく、小さなお子様や家族みんなにとってのリスクにもなります。こうした事故を防ぐバリアフリーリフォームを、国は税制面からも後押ししており、その一つが「固定資産税の減額制度」です。
この記事では、バリアフリーリフォームを検討中の方に向けて、バリアフリー改修による固定資産税減額制度の概要を、はじめての方にもわかりやすく解説します。
バリアフリー改修で固定資産税が3分の1に減額
バリアフリー改修に係る固定資産税の減額は、一定の要件を満たすバリアフリー改修工事を行った住宅について、工事が完了した翌年度分の固定資産税を、1年間にわたり3分の1減額する税優遇制度です(居住部分の床面積100平方メートル相当分まで)。
少子高齢化が進むなか、高齢の方が住みやすい住宅を増やし、あわせて家族みんなの室内事故を減らすねらいから、国が税優遇によってバリアフリー化を後押ししています。
なお、バリアフリー改修に対しては、この固定資産税の減額とは別に、所得税から控除を受けられる「投資型減税(住宅特定改修特別税額控除)」も用意されています。こちらはバリアフリー改修の所得税減税について紹介した記事でも触れていますが、ローンの利用がなくても使える制度で、標準的な工事費用相当額の10%(控除対象限度額200万円が上限。太陽光発電設備を併せて設置する場合は上限が広がります)が、その年の所得税額から控除されます。
かつては「住宅ローンを利用してバリアフリー改修をした場合の控除(ローン型・特定増改築等住宅借入金等特別控除)」もありましたが、このローン型の控除は令和3年(2021年)末で終了しています。現在、借入の有無にかかわらず利用できるのは上記の投資型減税です。適用期限や要件は改正で変わることがあるため、最新の内容は必ず国税庁・国土交通省の公式サイトでご確認ください。
固定資産税減額の適用要件

固定資産税の減額を受けるには、家屋・工事内容・工事費用について、次の要件を満たす必要があります。
家屋に関する要件
新築後10年以上経過した住宅で、次のいずれかの方が居住していることが条件です。あわせて以下の要件を満たす必要があります。
1.個人が所有し、居住している住宅であること(賃貸住宅は対象外)
2.65歳以上の方、要介護または要支援の認定を受けている方、障害のある方のいずれかが居住していること
3.新築されてから10年以上が経過していること
4.改修後の住宅の床面積が一定の範囲内であること(範囲は改修時期・自治体により異なるため要確認)
5.居住部分が家屋全体の床面積の2分の1以上であること
改修工事に関する要件

次の1〜8のいずれかのバリアフリー工事を行う必要があります。
1.通路等の拡幅工事
2.階段の勾配をゆるやかにする工事
3.浴室の改良工事
4.トイレの改良工事
5.手すりの取り付け工事
6.段差の解消工事
7.出入り口(引き戸への取り換え等)の改良工事
8.滑りにくい床材への取り換え工事
工事費用に関する要件
補助金等を除いた自己負担額が50万円を超えるバリアフリー改修工事であることが必要です。
減額される内容と期間

要件を満たすと、改修工事を行った住宅の固定資産税が、工事完了の翌年度から1年間にわたって3分の1減額されます。
ただし、減額の対象となるのは住宅の床面積100平方メートル相当分までです。これを超える部分は通常どおり課税されます。
この制度の適用期限は、これまで何度か延長されてきました。もともとの期限から延長が重ねられ、現行では令和13年(2031年)3月31日までに改修工事を完了したものが対象です(国土交通省)。ただし期限や細かな要件は税制改正で変わることがあるため、工事前に必ず国土交通省および工事する住宅のある市区町村の最新情報をご確認ください。
申請に必要な書類
固定資産税の減額を受けるには、住まいのある市区町村の固定資産税(地方税)の担当窓口へ、改修工事の完了後3か月以内に申告する必要があります。一般的には次のような書類を用意します。
1.固定資産税減額(減額申告)に関する申告書
2.納税義務者の住民票の写し
3.改修工事の内容を確認できる書類(増改築等工事証明書など)
4.改修箇所の写真
5.改修工事費用の領収書
6.要介護・要支援認定者や障害のある方が居住している場合は、介護保険の被保険者証の写しなど
「1.申告書」と「2.住民票の写し」は、市区町村の窓口やホームページで入手できます。「3.工事内容を確認できる書類」は、依頼した施工業者や建築士等に作成を依頼します。
必要書類や申告方法は市区町村によって異なる場合があります。手続きの前に、必ずお住まいの市区町村のホームページや窓口でご確認ください。
バリアフリー改修の減税でよくある質問(FAQ)
Q. 固定資産税の減額と、所得税の投資型減税は両方使えますか?
制度上は、固定資産税の減額と所得税の投資型減税は目的が異なる別々の制度で、要件を満たせば併用できる場合があります。ただし他の減税との組み合わせには条件があるため、詳しくは市区町村・税務署や国税庁の公式でご確認ください。
Q. 減額されるのは何年間ですか?
固定資産税の減額は、改修工事が完了した翌年度分の1年間のみです(対象は床面積100平方メートル相当分まで)。継続して毎年減額されるわけではない点に注意しましょう。
Q. 申告を忘れてしまうと受けられませんか?
この制度は申告が必要で、原則として工事完了後3か月以内の申告が求められます。期限を過ぎると受けられないことがあるため、工事の計画段階から必要書類と申告スケジュールを確認しておくと安心です。
バリアフリー改修は、家族が安心して暮らせる住まいづくりにつながります。費用の一部を税制面でサポートするこうした制度も上手に活用しながら、無理のない計画で進めていきましょう。制度の適用期限・要件は改正で変わることがあるため、実際に工事を行う際は必ず最新の公式情報をご確認ください。

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