- 公開日: 2026.07.12
- 住宅ローンガイド
省エネリフォームで固定資産税が3分の1減額に!要件と申請をやさしく解説

住宅をリフォームするにあたって、近年では省エネ性能を高めた住まいに改修したいと考える方が増えています。日本は季節による寒暖差が大きく、どの季節も快適に過ごしたいという思いに加え、電気代・ガス代の高騰で光熱費を減らしたいというニーズも高まっており、国を挙げて住宅の省エネ化を支援する制度が整えられています。
今回は、省エネリフォームを検討中の方に向けて、省エネ改修をした住宅の固定資産税が減額される制度(省エネ改修促進税制)の概要をやさしく解説します。
省エネリフォームで固定資産税額の3分の1が減額に!

省エネリフォームの固定資産税減額は、省エネ改修促進税制の一環で、いま住んでいる住宅に一定の断熱改修(省エネ改修)工事を行うと、改修工事が完了した年の翌年度分の固定資産税額の3分の1が、1年間にわたって減額される制度です(税額が「3分の2」になるイメージです)。
さらに、省エネ改修によって住宅が認定長期優良住宅に該当することになった場合は、減額幅が大きくなり税額の3分の2が減額されます。
省エネリフォームには、固定資産税のほかに所得税の減税(リフォーム促進税制)もあります。省エネリフォームの所得税減税を紹介した記事もありますが、制度はその後の税制改正で見直されており、現在は国が定める標準的な工事費用相当額(省エネ改修は限度250万円・太陽光発電設備を設置する場合は350万円)の10%などを所得税から控除できる仕組みになっています(2028年12月31日までの入居分に適用。ローンの有無を問わず利用可)。固定資産税の減額と所得税の控除は、要件を満たせば併用できます。
省エネリフォーム固定資産税減額の適用要件

固定資産税の減額を受けるには、住宅・工事内容・工事費のそれぞれで要件を満たす必要があります(2026年7月時点の内容です)。
住宅に関する適用要件
1. 個人所有の住宅であること(賃貸住宅・賃貸部分は対象外)
2. 2014年(平成26年)4月1日以前から所在している住宅であること
3. 改修後の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下であること
4. 居住部分が家屋の2分の1以上あること
床面積の要件は、令和8年度税制改正で「50〜280平方メートル」から「40〜240平方メートル」に見直されています(2026年4月1日以降の改修分)。
改修工事に関する適用要件
対象になるのは次の断熱改修工事です。ポイントは、「1. 窓の断熱改修工事」が必須で、床・天井・壁は窓とあわせて行う場合に対象になることです。
1. 窓の断熱改修工事(必須。複層ガラスや二重サッシへの交換など)
2. 床の断熱改修工事
3. 天井の断熱改修工事
4. 壁の断熱改修工事
また、改修した部位がそれぞれ現行の省エネ基準(平成28年基準)に新たに適合することが必要です(外気などに接する部分の工事に限られます)。
工事費用に関する要件
省エネ改修工事の費用(国や自治体の補助金等を除いた自己負担額)が60万円を超えることが必要です。断熱改修の工事費が50万円超で、太陽光発電装置・高効率空調機・高効率給湯器・太陽熱利用システムの設置工事費と合わせて60万円を超える場合も対象になります。
減額の内容と適用期限(2031年3月31日まで延長)
要件を満たす省エネ改修工事を行うと、翌年度分の固定資産税が、住宅1戸あたり120平方メートル相当分まで、税額の3分の1減額されます(多くの自治体で都市計画税は対象外です)。
この特例の適用期限は、令和8年度(2026年度)税制改正で5年間延長され、2031年(令和13年)3月31日までに完了した工事が対象になりました。期限切れを心配していた方も、当面はじっくり計画を立てられます。ただし、要件や期限は今後の税制改正で変わる可能性があるため、最新の情報は国土交通省やお住まいの市区町村の公式サイトでご確認ください。
申請に必要な書類と手続きの流れ

固定資産税の減額を受けるには、改修工事の完了後3か月以内に、お住まいの市区町村の固定資産税担当窓口へ申告する必要があります。主な必要書類は次のとおりです。
1. 固定資産税減額申告書(市区町村の窓口またはホームページで入手)
2. 増改築等工事証明書(建築士事務所に属する建築士や登録住宅性能評価機関などが発行)
3. 工事内容・費用が確認できる書類(工事請負契約書・領収書の写しなど)
4. 補助金等の額がわかる書類(補助金を受けた場合)
「増改築等工事証明書」は、リフォームを依頼する業者や建築士に相談して手配してもらうのがスムーズです。必要書類は市区町村によって多少異なるため、工事前にホームページや電話で確認しておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q. 国の補助金と固定資産税の減額は併用できますか?
A. 併用できます。先進的窓リノベ事業など、国の省エネリフォーム補助金を使った場合でも減額の対象になります。ただし、工事費60万円超の判定は「補助金を差し引いた自己負担額」で行う点に注意してください。
Q. 窓のリフォームだけでも対象になりますか?
A. なります。窓の断熱改修は「必須」の工事なので、窓だけの改修でも、省エネ基準への適合や工事費60万円超などの要件を満たせば減額を受けられます。逆に、床・天井・壁の断熱工事だけ(窓を含まない)では対象になりません。
Q. 申告の期限(3か月)を過ぎてしまったらどうなりますか?
A. 原則は工事完了後3か月以内の申告が必要です。過ぎてしまった場合の扱いは市区町村によって異なるため、あきらめる前にまず固定資産税の担当窓口に相談してみましょう。
省エネリフォームは、光熱費の節約や住み心地の改善に加えて、固定資産税・所得税の両面で優遇が受けられるお得な選択肢です。工事の契約前に要件を確認し、証明書の発行までを業者としっかり打ち合わせておくことが、減税を確実に受けるコツです。

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