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癌や脳卒中などに備えた疾病保障特約付きの団体信用生命保険の特徴と概要を解説

住宅ローンを契約する場合、ローン返済中に死亡や高度障害状態になった場合に備えて団体信用生命保険に加入される方が多いです。通常の団体信用生命保険では事故や病気による死亡や高度障害状態になった場合のみ保険料が支払われますが、近年では癌や脳卒中などにも対応した疾病保障特約がついた団体信用生命保険も増えています。

今回は疾病保障特約付きの団体信用生命保険の特徴と概要を詳しく解説します。

癌や脳卒中にも対応した団体信用生命保険の取り扱いが増える

団体信用生命保険は、住宅ローンを使って住宅を購入する場合において、返済中に事故や病気による死亡や高度障害状態になった場合に備えて加入する保険です。

ローンの返済中に病気や事故などを要因とした死亡や高度障害状態になった場合、加入している団体信用生命保険より保険金が支払われ、保険金で住宅ローンの残債を完済することができます。そのため、金融機関としてもローンが確実に回収できることに加え、ご家族の方にとってもローンの返済負担がなくなり、購入した住宅にそのまま住み続けることができます。

しかしながら、近年では死亡や高度障害状態のみだったのが、癌や脳卒中など死亡に直結する大きな疾病にも対応した、三大疾病もしくは八大疾病といった疾病保障特約付きの団体信用生命保険も増えています。

特に、癌は日本人の2人に1人がなる病気であると言われており、リスクが高いほか、万が一、これらの疾病になった場合、入院や手術、治療などが必要になり多くの医療費も必要となります。そのため、住宅ローンの返済についても大きな負担になることが考えられます。

疾病保障特約は三大疾病もしくは八大疾病に対応

団体信用生命保険の疾病保障特約は、前述したとおり癌など死亡に直結する大きな病気をした場合に適用される保険ですが、あらゆる病気に対応しているわけではありません。具体的には癌や脳卒中などの三大疾病、もしくは、糖尿病などを含めた八大疾病に指定された病気を対象に保険が適用されます。

三大疾病

三大疾病は、癌や脳卒中、急性心筋梗塞の3つの病気のことで、多くの方がご存知の通り死亡に直結する病気でもあり、古来より日本人の死亡要因となる病気でもあります。

1.癌

癌は、悪性新生物もしくは悪性腫瘍とも言われており、臓器などに悪性の腫瘍が発生し、それが身体に広がっていく病気です。多いのが胃がんや肺がん、大腸がん、肝臓がんなどがあります。

2.脳卒中

脳卒中は、脳の血管に何かしらの障害が発生したことで、血管が詰まる、血管が破けて出血する病気です。人間の身体は脳によって司令を出しているため、脳の血管に障害が発生すると脳の機能が低下して日常生活が送れないだけではなく、死亡にもつながってしまいます。

3.急性心筋梗塞

急性心筋梗塞は、血管が詰まってしまうことで心臓に血液を正常に送ることができなくなり、心筋細胞が弱ってしまい死に直結してしまう病気です。

八大疾病

八大疾病は、前述した癌や脳卒中、急性心筋梗塞に加え、糖尿病や高血圧症、慢性腎不全、肝硬変、慢性胆嚢炎を加えたものです。

1.糖尿病

糖尿病は、インスリンの機能が低下したことで血液の中を流れるブドウ糖が増えてしまう病気で、心臓病や失明など体の各機能に多くの病気に直結します。

2.高血圧症

高血圧症は、血圧が平均値よりも高い値(140mmHg以上)の状態のことです。この状態が続くことで心筋梗塞や脳卒中など死亡につながる病気にかかりやすくなります。

3.慢性腎不全

慢性腎不全は、腎臓の機能低下により体液のバランスが保てなくなる病気です。腎臓にて血液からの老廃物などがうまく排出できなくなり、体の各機能に重大な影響を及ぼします。

4.肝硬変

肝硬変とは、肝臓が硬くなる病気で、B型やC型肝炎ウイルス感染やアルコールなど様々な要因で肝臓に炎症が生じ、タンパク質が肝臓全体に広がった状態となります。

5.慢性胆嚢炎

慢性胆嚢炎は、繰り返される炎症によって胆のう壁が厚くなることで、胆嚢が収縮してしまう病気です。

医師より初診断され疾病状況が一定日数以上続いた場合に保険が適用

疾病保障特約付きの団体信用生命保険では、引受保険会社であるカーディフ損害保険において、前述した病気に保険の保障開始日以降に医師より生まれてはじめて診断された場合の他、これらの疾病の状態が60日以上継続している場合に保険が適用されます。

癌の場合は、悪性と良性がありますが、2019年8月29日の記事で記載しているとおり、良性の場合は適用外となりますので注意が必要です。

一方で、八大疾病における、糖尿病、高血圧症、慢性腎不全、肝硬変、慢性胆嚢炎の場合は、医師より生まれてはじめて診断され、なおかつ、医師の指示に基づいて12ヶ月間就業が不能となった場合において、その12ヶ月間の住宅ローンを保険金にて返済が行われます。就業不能状態が12ヶ月以上経過した場合はローンはすべて完済となり住宅ローンはゼロとなります。

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