土地を探しや住宅を建てる前に確認しておきたい、地盤の強弱を調べる方法を解説

注文住宅を建設する前に土地を探す場合、希望する地域における立地や周辺環境や予算など考慮するかと思いますが、土地探しを行う上で重要な点としては「地盤がしっかりしているかどうか」です。土地も場所によってその性質は大きく異なり、地盤が弱いと、先々建物が傾いてしまう、地震など自然災害が来た時に建物に大きな被害が及んでしまうリスクがあります。

今回は、安全な土地を探すために、今購入したい土地が強固な地盤であるかどうかを調べる方法を解説します。

土地探しは地盤の強弱もしっかりと調べることも重要

注文住宅を建設する場合において土地を探す場合、希望する地域において予算や周辺環境などを考慮するかと思いますが、その中でも一番重要な点としては、土地の地盤の強弱をしっかりと把握することにあります。

土地は、場所によって地盤の強弱が大きく異なっています。強弱の要因としては、過去にその土地がどのようにして使われていたのか、また、土地として使われる前、何が存在していたのか（山や川、池、海など）が大きく起因しています。

単純に、この土地が売られる前に何があったのかを知ることに加え、江戸時代以前に遡って知る必要もあります。さすがに過去に行って見てみることはできませんので、100％正確に知ることは難しいですが、これから紹介する、方法を活用することで、概ね地盤の強弱を知ることができます。

仮に、地盤が弱いために先々建物が傾き、扉がきちんと閉まらない、家具が安定しない、建物に罅（ひび）ができてしまう、早期に建物が傷んでしまうなど、後々修復するのに大きな費用が発生する要因にもなります。また、地震などで大きく建物が傾くなど大きな被害に繋がってしまう可能性があります。

そのため、予め地盤の強弱を知っていれば、その土地を避けて探すことができますし、仮に地盤弱いと知っていれば、建物を建てる際に対策を講じておくことで、後々の修復費用の発生を抑えられること、地震などの自然災害で大きな被害を回避できる可能性を高めることもできます。

国土地理院の地理院地図を利用して土地の性質を調べる

土地探しを行う場合、目を通してほしいものとして国土地理院が公開している「地理院地図」です。

地理院地図では、過去の土地の状況などを現在の地図と照らし合わせて確認することができます。今は多くの住宅が立っているが、江戸時代以前は実は池や湿地であり、そこを造成して田畑を形成して、現在住宅地をして分譲しているケースも多く見受けられます。このような場所であっても、過去にこの近辺の土地が何があったのかという情報を仕入れることができます。

地理院地図を確認するだけでも、ご自身が今購入しようとしているもしくは購入した土地の性質を大きく知ることは可能となりますので、土地を探すとき、もしくは、住宅を建てる前にぜひ目を通しておくことをおすすめします。

仮に、ご自身が購入しようとしている土地や購入した土地が湿地や河川や池などが過去に存在した場所であれば、地盤は弱いと判断できますので、建物を建てる際に、それらを対策した上で建物を建てることになります。

地理院地図は、2018年9月10日の記事で詳しい内容を記載していますので合わせてご覧ください。

より細かく地盤の強弱を知るには地盤調査を実施する

国土地理院地図は、その土地の大まかな性質を知ることができますが、対象の土地の地盤の強弱については地盤調査を実施することで、詳しい内容を知ることができます。

地盤調査は、専門の業者が道具を使って地盤調査を行います。主に、スウェーデン式サウンディング試験とスクリュードライバーサウンディング試験、ボーリング調査（標準貫入試験）、表面波探査法など、主に4種類が使われます。

一般住宅を建設する場合は、スウェーデン式サウンディング試験では、専用の道具に鉄の棒にドリル状の部品を取り付け、対象の土地に対して5箇所ほどの場所において、地中に貫入することで調査を行います。地下深くに強い地盤があるかどうかを知ることができます。

スウェーデン式サウンディング試験は、一般住宅の場合10万円から20万円ほどと低コストで利用できることもあり、注文住宅を建てる場合において多く利用されています。大掛かりな工具や重機などが必要ありませんので、個人でも利用しやすい地盤調査であると言えます。