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賃貸併用住宅の経営を成功させるポイント|立地・資金計画をやさしく解説

賃貸併用住宅とは、自分や家族が住むスペースと、他人に貸す賃貸スペースを一つの建物にした住宅のことです。こちらの記事でくわしく解説していますが、自分たちが住みながら家賃収入も得られるのが大きな魅力です。

ただし、家賃収入が入るということは、自分が「大家さん」として賃貸経営をするということでもあります。建てたあとは何もしなくても家賃が入ってくる、という考えは禁物です。

今回は、これから賃貸併用住宅を検討する方に向けて、上手に経営していくためのポイントを、はじめての方にもわかりやすくお伝えします。

💡そもそも住宅ローンで建てられるの?
賃貸併用住宅は、自宅部分があるため、アパートローンより金利の低い「住宅ローン」を使える場合があります。ただし、一般に自宅部分が建物全体の床面積の50%以上であることが条件です(割合や扱いは金融機関により異なります)。設計の段階で、利用したい金融機関の条件を確認しておきましょう。

賃貸併用住宅のリスク

賃貸併用住宅の経営リスクをイメージした写真

賃貸併用住宅は「家賃収入が得られる」というメリットが注目されがちですが、良い面だけではありません。次のようなリスクをしっかり理解したうえで始めることが大切です。

1.空室リスク

最も大きなリスクが「空室リスク」です。せっかく建てても入居者がいなければ、家賃収入は入ってきません。賃貸併用住宅は一般的な住宅より借入額が大きくなりやすいため、空室が続くと、家賃収入をあてにできないまま高額な住宅ローンだけを返し続けることになります。

2.管理・修繕に関わるリスク

建物の管理では、想定以上の出費が発生することがあります。たとえば共用部の設備が故障・破損すると、その修繕費は基本的に大家さんであるあなたが負担します。手元にお金がないと修繕できず、放置すれば入居者の退去や、次の入居者が決まらないといった悪循環につながることもあります。

3.住宅ローン返済不能リスク

賃貸併用住宅は家賃収入を見込める分、高額な住宅ローンを組めてしまうのが落とし穴です。身の丈に合わない金額で契約すると、空室や修繕費の増加、自身の病気による収入減などが重なったときに、返済が立ち行かなくなるおそれがあります。

金利上昇局面では返済計画にゆとりを
2026年6月時点では、日本銀行の政策金利引き上げ(1.0%程度)などを背景に、住宅ローン金利が上がりやすい局面にあります。変動金利で大きな借入をする場合は、「金利が上がっても家賃収入と自己資金で返せるか」まで含めて、余裕を持ってシミュレーションしておきましょう。

賃貸併用住宅は「立地」が鍵

賃貸経営を成功させる最大のポイントは「立地」です。一般的なマイホームなら「自分が住みたい場所」で選んでよいのですが、賃貸併用住宅ではその場所に賃貸需要があるかを冷静に見極める必要があります。

たとえば、駅から近い、周辺にスーパーやコンビニがある、病院・学校・公共施設へ徒歩圏で行ける、といった条件がそろう場所は賃貸需要が高い傾向にあります。

インターネットや書籍、自治体が公表する人口・世帯のデータなどを使って、客観的に賃貸需要を調べたうえで建てる場所を決めましょう。気になる物件があれば、地元の不動産会社に周辺の家賃相場や空室状況を聞いてみるのも有効です。

修繕費や突発的な出費に備えキャッシュフローを確保

キャッシュフローを管理するイメージ

入居者に長く快適に住んでもらうには、建物をきちんと維持していく必要があります。共用部の設備は年数が経てば故障・買い替えが必要になり、突然の故障で高額な出費が発生することもあります。

そのため、賃貸併用住宅の経営では常にキャッシュフローを確保しておくことが重要です。

💡用語ミニ解説:キャッシュフローとは
家賃収入から、住宅ローンの返済や管理費・修繕費などの諸経費を差し引いて、手元に残るお金のことです。これがプラスで回り続けることが、賃貸経営を続けられるかどうかの目安になります。

家賃収入を満額ローン返済に充てたり、生活費として使い切ってしまうのは禁物です。住宅を購入する前に、「借入額」と「毎月入る家賃収入」をしっかりシミュレーションし、毎月いくら手元に残るかを確認してから返済プランを立てましょう。

自己資本比率は30%以上を確保

立地の良い場所に建てても、空室や収入減で家賃が想定どおり入らないことはあります。それでも住宅ローンは予定どおり返さなければなりません。

こうした「もしも」に耐えるために、手元の自己資金(自己資本)の比率は30%以上を目安に確保しておくと安心です。

💡用語ミニ解説:自己資本比率とは
物件価格などの総額のうち、借入ではなく自分のお金(頭金・貯蓄)でまかなう割合のことです。この比率が高いほど借入が少なく、返済の負担に余裕が生まれます。

家賃収入が見込めるため、住宅会社はより高額な物件をすすめてくることもあります。しかし、今ある自分の資産状況をふまえ、借りすぎないことが何より大切です。無理に高い物件を買うとキャッシュフローの確保が難しくなり、経営が行き詰まりかねません。物件を選ぶときは、常に「自分の資産」と「借入」のバランスを見て、万が一でも耐えられる財務状況を保ちましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 賃貸併用住宅は住宅ローンで建てられますか?
A. 自宅部分があるため、アパートローンより金利の低い住宅ローンを使える場合があります。ただし一般に、自宅部分が建物全体の床面積の50%以上であることが条件です。割合や取り扱いは金融機関により異なるため、設計前に確認しましょう。

Q. 家賃収入で住宅ローンは全部まかなえますか?
A. 満室なら返済の大きな助けになりますが、空室や修繕費を考えると「家賃で全額まかなえる」前提は危険です。空室が出ても自己資金で返せる範囲に借入をおさえるのが基本です。

Q. 初心者でも経営できますか?
A. 入居者募集や管理を不動産管理会社に委託すれば、本業を持ちながらでも運営できます。ただし管理委託料がかかるため、その分もキャッシュフローに含めて計画しましょう。

賃貸併用住宅は、住まいと収入源を一度に持てる魅力的な選択肢です。一方で「経営」である以上、リスクへの備えが欠かせません。立地・キャッシュフロー・自己資本という3つのポイントをおさえ、無理のない借入と返済計画から始めることが、長く安定して続けるための第一歩です。

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