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投資信託で住宅資金を準備する方法|NISA活用と注意点をやさしく解説

頭金はいくら用意すべきかというテーマの記事で、多くの方がまとまった頭金を用意していることをご紹介しました。用意すべき頭金は、購入する物件やご自身の経済状況によって変わります。

では、その頭金をどうやって準備すればよいのでしょうか。2026年6月時点では、日本銀行の利上げ(政策金利1.0%程度)を受けて、普通預金や定期預金の金利も少しずつ上がってきました。とはいえ、「数年後までに目標額を準備する」となると、預金だけでは届きにくいこともあります。そこで選択肢になるのが、預貯金以外で利回りを狙う運用方法です。

今回は、その代表格である「投資信託」を使って住宅資金を準備する方法を、これから住宅購入を考える初心者の方にもわかりやすく解説します。

投資信託とは?

まず投資信託とは、株式や債券など、複数の銘柄や資産を組み合わせて運用する投資商品です。

「投資」というと、画面に表示される株価とにらめっこして売買を繰り返すイメージを持つ方も多いかもしれません。もちろんそういう方法もありますが、投資信託は、運用の専門家(運用会社)が投資家に代わって銘柄を選び、運用してくれる商品です。

投資信託は、まとまった金額を一度に投資する方法のほか、預貯金のように毎月一定額をコツコツ積み立てる方法も選べます。少額(金融機関によっては月100円〜)から始められるため、投資が初めての方にも取り組みやすいのが特徴です。

住宅の購入時期を明確にする

住宅の購入時期を計画するイメージ

投資信託で住宅資金を準備するには、まず「いつまでに」「いくら」必要かをはっきりさせることが出発点です。

必要な金額は、購入する物件の種類によって大きく変わります。住宅金融支援機構が公表した2024年度フラット35利用者調査(2025年7月公表)によると、所要資金(物件価格+諸費用)の全国平均は、土地付注文住宅が5,007万円、注文住宅が3,936万円、中古戸建が2,573万円などとなっています。物件価格はここ数年上昇傾向にあり、地域や物件によっても異なるため、最新の目安は公式調査でご確認ください。

そして「5年後に買うのか、10年後なのか」によって、投資信託で組み入れる資産の割合も変わってきます。購入時期が近いほど、値動きの大きい資産は避け、安全性を重視するのが基本です。

投資に回せる金額を確保する

運用を始める前に大切なのが、「使うお金」を目的別に分けておくことです。具体的には、(1)住宅資金として運用に回すお金、(2)毎日の生活費、(3)病気や失業など万一に備える生活防衛資金、の3つを分けて確保します。

このうち、生活費と緊急時の資金は、いつでも引き出せる銀行預金で確保しておきます。一方、住宅資金については、たとえば5〜10年後の購入を目指すなら、値動きが比較的おだやかな「債券」を中心に組み入れた投資信託が選択肢になります。

使う時期が決まっているお金は「株式中心」にしすぎない
投資信託は株式を多く組み入れることもできますが、購入時期が決まっている資金の場合、いざ使うタイミングで相場が下がっていると、必要な額に届かないおそれがあります。購入時期が近い住宅資金は、リスクを取りすぎないことが大切です(時間に余裕がある場合は、株式などのリスク資産を一部組み入れる考え方もあります)。

シミュレーションで毎月の積立額を算出する

積立額をシミュレーションするイメージ

購入時期と目標額、運用に回せる金額が決まったら、「毎月いくら積み立てれば目標に届くか」をシミュレーションしてみましょう。証券会社や、金融庁の資産運用シミュレーションなどのツールを使うと、誰でも手軽に試算できます。

たとえば、債券型を中心とした年率1%前後の投資信託で、毎月5万円を10年間積み立てると、約630万円になる計算です(運用がうまくいった場合の目安で、結果は相場により前後します)。元本600万円に対して運用益が上乗せされるイメージです。

投資信託を選ぶときは、利益を少しでも残すために、購入時手数料の有無や運用コスト(信託報酬)もしっかり確認しましょう。投資信託は証券会社や銀行の窓口・インターネットで取り扱っています。

NISA(非課税制度)を活用するという選択肢

投資信託で得た利益には通常およそ20%の税金がかかりますが、NISA(少額投資非課税制度)を使うと、この利益が非課税になります。2024年1月からは制度が大きく拡充され、「新しいNISA」がスタートしました(2026年6月時点)。

項目 新しいNISAの内容 ひとことメモ
つみたて投資枠 年間120万円まで 金融庁が選んだ長期・積立・分散向けの投資信託が対象
成長投資枠 年間240万円まで 株式やETFなども対象。つみたて投資枠と併用可
生涯の非課税保有限度額 1,800万円 非課税で保有できる期間は無期限

積み立てで住宅資金を準備するなら、まずはつみたて投資枠を使うのがわかりやすい方法です。ただし、NISAはあくまで「利益にかかる税金が非課税になる」制度であって、元本が保証されるものではありません。住宅購入のように使う時期が決まっている資金は、相場次第で目減りすることもあるため、前章までの「低リスク中心」「使う時期が近づいたら現金化」という考え方は変わりません。

よくある質問(FAQ)

Q. 投資信託で頭金を準備すれば、預金より必ず増えますか?
A. 「必ず」ではありません。投資信託は元本保証ではなく、相場によっては元本を下回ることもあります。利回りが期待できる反面、リスクもあることを理解したうえで活用しましょう。

Q. 数年後に使う予定です。株式中心の投資信託でもいいですか?
A. あまりおすすめできません。使う時期が近い資金は、相場の下落に巻き込まれると必要額に届かないおそれがあります。購入時期が近いほど、債券中心など値動きのおだやかな運用に寄せるのが基本です。

Q. NISAとふつうの口座、どちらで積み立てればいいですか?
A. 利益が非課税になる分、まずはNISA(つみたて投資枠)から検討するのが一般的です。年間の投資枠を超える分は通常の口座を使うことになります。詳しくは金融庁の案内や各金融機関でご確認ください。

預金金利が上がってきたとはいえ、目標額を計画的に準備する手段として、投資信託は有力な選択肢です。「いつ・いくら必要か」を決め、リスクを取りすぎず、コストと非課税制度(NISA)を上手に使う——この3点を意識して、無理のない範囲で住宅資金づくりを始めてみましょう。

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