地盤調査は土地購入前に実施できるのか？調査実施時のポイントを解説

注文住宅を建てるために土地を探している場合の他、建売住宅を購入する場合においても土地の強弱を調べる地盤調査の実施をおすすめしています。ただし、調査を行うには、専門の業者に依頼して行う他、その土地に入り込んで実施する必要があります。そこで気になる点は、土地購入前に実施することができるのか気になります。

今回は、地盤調査を行うに当たり土地購入前に実施することができるのか調べてみました。

土地の強弱を事前に調査を行う地盤調査

地盤調査は、建物などを建てる場合や、不動産を購入する場合において、対象の土地における、地盤の強弱を調べる調査のことです。

建物を建てることを前提に土地を購入する場合、その土地に対して、地盤がしっかりと強固であることは重要なポイントとなりますが、それを事前に知ることで、その土地の活用有無の判断材料として活用できる他、建物を建てる際の設計などに活用できます。

土地は、場所によって地盤の強弱が異なっています。特に、過去に河川や池、湿地、海などを埋め立てて造成した土地の場合、地盤が弱い傾向が見受けられます。

仮に、地盤が弱い状態で、特段の対策を行わないまま、建物を建ててしまった場合、地震の発生で液状化現象が生じてしまい、最悪の場合、建物が傾くことも考えられます。また、自然災害が発生なくても、時間が経過することに建物が自然と傾き、扉がしっかりと閉まらなくなる、家具が安定して置けない、建物に罅（ひび）が生じるなど、建物の傷みが早まる要因となります。

そのため、建物を建てる場合、地盤の強弱を事前に把握することで、地盤が弱い場合はその土地を避けることができる他、仮に弱いが購入を判断する場合においても、その対策を講じることができ、建物としての価値を維持できる他、自然災害などにおいても大きな被害を回避できる可能性も高まります。

また、2019年12月27日の記事でも紹介していますが、国土地理院が提供している地理院地図を活用することで、過去の土地の状況などを全体的に調べることができます。

地盤調査は土地を購入する前に実施可能

地盤調査を行うことで、地盤の弱い土地を避けることができますが、土地を購入する前に調査ができるのか疑問に思っている方も多いかと思いますが、結論からお伝えすると、地盤調査を行うことは、土地購入前でも実施可能です。

ただし、地盤調査を行う場合、一般家庭向けに手軽に調査が行える方式である、「スウェーデン式サウンディング試験」では、10万円から20万円の調査費用が発生します。そのため、多くの土地に対して地盤調査を行うのは、調査料も多く発生することになりますので、地盤調査の結果問題が無い場合において、購入すると決めた土地に対して行うことが望ましいと言えます。

地盤が強い土地を選びたいのであれば、前章で紹介した地理院地図に基づいて、地盤が強いと思われる場所から土地を探しておくと良さそうです。また、多少の地盤の弱さを許容できる場合は、調査結果に応じて、補強などの費用を予算として計上することも可能です。

土地購入前の地盤調査は不動産屋もしくは売り主の許可が必要

地盤調査は土地購入前でも実施可能ですが、調査を行おうとしている土地は、売買契約を締結する前となり売り主のものとなっています。そのため、地盤調査を行う場合は予め不動産屋に相談した後に、売り主から許可を得てから調査を行うようにします。

しかしながら、地盤調査を行うと話した場合、売り主によっては調査を行うことを嫌がる場合もあります。当然ながら、地盤に問題があった場合、その後の土地が売れなくなることに繋がりますので、売り主側としては、積極的に許可を出したくないのも理解できます。

ただし、嫌がるからと言って調査を行わないのもリスクがありますので、どうしても、売り主が地盤調査に協力してもらえない場合は、始めから、その土地の売買契約を行わないのが鮮明です。

そのため、不動産屋に土地探しの相談する際に事前に地盤調査を行うことを伝えておき、それが許可された土地を中心に仲介してもらうと、スムーズに取引が可能になります。また、売り主が事前に以前に地盤調査を実施している可能性もありますので、そのときのデータを持っている場合などは、見せてもらえるかを相談してみるのも良いでしょう。

土地を探しを始める場合は、土地の検討と同時に、地盤調査を行う業者探しも同時に並行して行うことをおすすめします。