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住宅を売却する流れを徹底解説|情報収集から引き渡しまで7ステップ

住み替えや転勤などの事情で住宅を売却するときは、不動産会社と媒介契約を結び、買い主を探してもらうのが一般的です。はじめての売却は分からないことだらけですが、全体の流れをあらかじめつかんでおくと、一つひとつの手続きがぐっとスムーズになります

今回は、住宅の売却を検討している方に向けて、情報収集から引き渡しまでの流れを順番にやさしく解説します。

住宅売却のタイミングやスケジュールを検討する

住宅の売却を行う場合、まずはご自身やご家族の状況、売却価格の見込みなどを総合的に加味した上で売却するかどうかを検討します。

売却にかかる期間は物件の状況や価格設定によって変わりますが、不動産会社に依頼してから買い手が見つかり引き渡すまで、おおむね4ヶ月から1年程度の期間を見込んでおくと安心です。人気エリアの物件なら数ヶ月で決まることもあれば、条件によっては1年以上かかることもあります。

また、住み替えで引っ越しが必要になる場合は、ご家族の仕事や学校のタイミングも踏まえて、売却から引き渡しまでのスケジュールを逆算して考えておくことが大切です。

住宅売却の手続きを代行する不動産会社を決める

売却の検討を行い、大まかなスケジュールを決めたら、次は売却手続きを依頼する不動産会社を決めます。

不動産会社には大手から地域密着の中小までさまざまな会社がありますが、選ぶときのポイントは、こちらのニーズを理解して、丁寧な説明と販売活動をしてくれるかどうかです。

仲介手数料が特段の理由もなく無料だったり極端に安かったりする場合は、販売活動の質が伴わないケースも考えられます。手数料の安さだけで選ぶのではなく、1円でも高く売れるように一緒に努力してくれる不動産会社と取引すべきといえます。また、不動産会社の信用度を見極めるポイントを解説した記事でも触れているとおり、コンプライアンス体制を含めて信用できる会社かどうかを確認することも重要です。

実際に話を聞いてみると、査定価格や契約条件は会社によって意外と差があります。必ず複数の不動産会社を比較するか、一括査定サイトを利用して相場観をつかんでから決めると失敗しにくくなります。

不動産会社と媒介契約を締結する

売却手続きをお願いする不動産会社が決まったら、不動産会社と媒介契約を締結します。媒介契約とは、不動産の売却などの取引を成立させるために、売り主と買い主の間に立って仲介業務を行ってもらうための契約です。「仲介」とほぼ同じ意味と考えて差し支えありません。

媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3つがあります。違いを表に整理すると次のとおりです。

契約の種類 複数社への依頼 自分で買主を見つける 契約期間
一般媒介契約 できる できる 法律上の定めなし(実務では3ヶ月以内が一般的)
専任媒介契約 1社のみ できる 法律で3ヶ月以内
専属専任媒介契約 1社のみ できない(必ず不動産会社を通す) 法律で3ヶ月以内

専任媒介契約と専属専任媒介契約の有効期間は、宅地建物取引業法で3ヶ月以内と定められています(更新は可能です)。一般媒介契約には法律上の期間の定めはありませんが、国土交通省の標準媒介契約約款にならって3ヶ月以内とするのが一般的です。また、専任系の契約では、不動産会社に指定流通機構(レインズ)への物件登録や、販売状況の定期的な報告が義務付けられており、1社に任せる代わりに販売活動の状況が見えやすいというメリットがあります。

媒介契約についての詳細は媒介契約の種類と違いを解説した記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

売買契約締結前の重要事項の説明

媒介契約を締結すると、不動産会社は物件情報をポータルサイトやレインズなどさまざまな媒体で周知し、興味を持った方への案内・内覧対応などの販売活動を行います。

購入を希望する方が見つかると、不動産会社が購入に向けた手続きに入ります。この段階で、購入希望者からの購入申込みを受け、買い主側では住宅ローンの事前審査などが進められます。

購入希望者の資金計画に目処が立つと、売買契約に先立って宅地建物取引士による重要事項説明が行われます。重要事項説明書や契約書など、物件や取引条件の詳細が記載された書類を取り交わす大切なステップです。売り主側も、物件の不具合(雨漏りや設備の故障など)は正直に申告しておきましょう。告知せずに売却すると、引き渡し後に契約不適合責任を問われ、補修費用の負担や契約解除につながるおそれがあります

売買契約の締結および仲介手数料の支払い

売り主であるご自身と買い主との間で、重要事項や契約条件にお互い納得できれば、売買契約を締結します。

その際、買い主から契約の意思を示す手付金を受け取ります。手付金は物件価格の5%~10%の金額が目安です。また、多くの場合この時点で不動産会社に対して仲介手数料の半額を支払います(残りの半額は引き渡し時に支払うのが一般的です)。仲介手数料は、買い主から受け取った手付金から支払うことも可能です。

なお、仲介手数料には法令で上限が定められています。売買価格が400万円を超える場合の上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」です。また、2024年7月の制度改正により、売買価格800万円以下の物件については、事前の合意を条件に上限33万円(税込)までとする特例が設けられました。提示された手数料が適正かどうか、契約前に確認しておくと安心です。

物件の引き渡しおよび仲介手数料の残金を支払い

最後に、売却した物件を買い主に引き渡します。引き渡し当日は、買い主から手付金を差し引いた売買代金の残金が支払われ、所有権移転登記の手続き、鍵や関係書類の受け渡しなどを行います。住宅ローンが残っている場合は、このタイミングで残債を完済し、抵当権を抹消するのが一般的です。

また、引き渡し時には売買契約時に支払った残りの仲介手数料の半額を支払います。この支払いには、買い主から受け取る残金を充てることも可能です。

住宅売却のよくある質問(FAQ)

Q. 住宅ローンが残っていても売却できますか?

A. 売却できます。ただし、金融機関が設定している抵当権を外すために、引き渡しまでにローン残債を完済して抵当権を抹消する必要があります。多くの場合は、買い主から受け取る売却代金を残債の返済に充てます。売却代金だけで残債を返しきれない見込みのときは、自己資金の充当や住み替えローンの利用などの検討が必要になるため、早めに不動産会社と金融機関に相談しましょう。

Q. 売却して利益が出たら税金はかかりますか?

A. 売却益(譲渡所得)には所得税・住民税がかかりますが、マイホーム(居住用財産)の売却では、一定の要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。この特例が使えれば、多くのケースで税金がかからずに済みます。要件や手続きの詳細は国税庁のサイトで確認するか、税務署・税理士に相談してみてください。

Q. なかなか買い手が見つからないときはどうすればいいですか?

A. まずは不動産会社から販売状況の報告を受け、問い合わせや内覧の件数を確認して原因を探ることが第一歩です。価格が相場より高ければ価格の見直しを、販売活動に不満があれば媒介契約の期間満了時に別の会社への切り替えを検討します。スピードを優先したい場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」という選択肢もあります(仲介より価格は下がる傾向があります)。

住宅の売却は、流れさえつかんでしまえば決して難しいものではありません。信頼できる不動産会社を選び、余裕を持ったスケジュールで進めていきましょう。

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