- 公開日: 2026.07.24
- 住宅ローンガイド
リフォームで所得税が減税に?使えるリフォーム減税制度をやさしく解説

長く住んできた住まいをリフォームしようと考えたとき、改修の内容によっては所得税が減税(控除)される制度を使えることがあります。うまく活用できれば、リフォーム費用の負担を軽くできるので、検討するなら積極的に知っておきたい仕組みです。
この記事では、これからリフォームを考える方に向けて、リフォームで使える所得税の減税制度(リフォーム促進税制)を、初心者にもわかるようにやさしく整理します。
※税制は毎年のように改正されます。この記事は制度の全体像をつかむためのもので、具体的な控除額や要件は必ず国税庁・国土交通省の公式情報や、お住まいの市区町村・税務署で最新の内容をご確認ください。
リフォームで使える所得税の減税「リフォーム促進税制」とは
一定の目的のリフォームを行うと、その年の所得税から一定額が差し引かれる(税額控除される)制度があります。これを「リフォーム促進税制(住宅特定改修特別税額控除)」といいます。
大きなポイントは、現金で支払っても、ローンを組んでも利用できるという点です。以前は「自己資金で行う投資型」と「借入で行うローン型」に分かれていましたが、ローン型(特定増改築等住宅借入金等特別控除)は令和3年末で廃止され、現在は支払い方法を問わず使えるこの制度に一本化されています。古い解説では「投資型・ローン型の2種類」と書かれていることがありますが、現在の考え方は異なるので注意しましょう。
対象になる6種類のリフォーム

リフォーム促進税制の対象になる主なリフォームは、次の6種類です(かつては耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居の4種類でしたが、長期優良住宅化・子育て対応が加わりました)。
| リフォームの種類 | どんな工事か |
|---|---|
| 耐震 | 現行の耐震基準に適合させる改修(主に昭和56年5月31日以前に建てられた住宅が対象) |
| バリアフリー | 手すりの設置・段差の解消・階段の勾配緩和など |
| 省エネ | 窓の断熱改修を中心に、床・壁・天井の断熱、太陽光発電設備の設置など |
| 三世代同居対応 | キッチン・浴室・トイレ・玄関のいずれかを増設(改修後にいずれか2つ以上) |
| 長期優良住宅化 | 耐震・省エネ改修と合わせて、住宅の耐久性を高める改修 |
| 子育て対応 | 子育て世帯向けの一定の改修(対面キッチン・防音・防犯・収納の充実など) |

それぞれに細かな要件(対象となる工事の内容や性能基準、床面積、所得の上限など)が定められています。当サイトでも、バリアフリー・省エネ・耐震・三世代同居の各リフォームについて紹介していますが、最新の要件・金額は必ず国税庁・国土交通省の公式情報でご確認ください。
控除のしくみと対象期間(令和10年末まで)

控除額は、大まかには次のように計算されます(工事の種類によって上限額が異なります)。
- 対象となるリフォーム工事の「標準的な費用額」の10%を所得税から控除(工事ごとに定められた控除対象限度額まで)。
- その限度額を超えた部分や、あわせて行うその他の一定のリフォーム工事は5%を控除(合計で対象工事費1,000万円まで)。
この控除は、原則として工事をして住み始めた年の1年分の所得税から差し引かれ、確定申告で手続きします。対象期間は、令和8年度税制改正で3年延長され、令和8年(2026年)1月1日から令和10年(2028年)12月31日までにその住宅に住み始めた場合が対象です(2026年7月時点)。以前の記事で見かける「令和3年(2021年)12月31日まで」という期限はすでに過ぎており、現在は上記のとおり延長されています。
実際の控除額(工事ごとの上限や、太陽光発電を組み合わせた場合の上乗せなど)は制度改正で変わることがあるため、具体的な金額は国税庁のタックスアンサーや国土交通省の特設サイトで、工事内容ごとにご確認ください。
ローンでリフォームする場合(住宅ローン減税)・固定資産税の減額

リフォームの費用を10年以上のローンで借りて、一定の増改築(工事費100万円超など)を行う場合は、リフォーム促進税制とは別に住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)を使える場合があります。こちらは、年末のローン残高に応じた金額を、複数年にわたって所得税から控除する仕組みです(増改築の住宅ローン減税も、令和8年度税制改正で令和12年12月31日まで延長されています)。
どちらの制度が有利かは、工事の内容・費用・借入の有無・所得などによって変わります。同じ年に両方は使えない場合があるため、リフォーム会社や税務署・税理士に相談し、自分にとって有利なほうを選びましょう。
また、所得税だけでなく、一定のリフォーム(耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化)を行うと、翌年度分の固定資産税が軽減される制度もあります。こちらは工事完了後、原則3か月以内に市区町村へ申告が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 減税を受けるにはどんな手続きが必要ですか?
リフォーム促進税制も住宅ローン減税も、原則として確定申告が必要です。工事の内容を証明する書類(増改築等工事証明書など)や領収書、登記事項証明書などを添えて申告します。会社員の方も、初年度は自分で確定申告を行う必要があります。
Q. 賃貸に出している物件のリフォームも対象になりますか?
これらの制度は「自分が所有し、自分で住む住宅」のリフォームが対象です。賃貸用の物件は対象外となるのが原則です。
Q. 補助金をもらった場合はどうなりますか?
国や自治体から補助金などを受け取っている場合は、その分を差し引いた自己負担額が控除の計算の対象になります。補助金の額がわかる書類も申告時に必要になるので、保管しておきましょう。
Q. 具体的にいくら戻ってくるか知りたいときは?
控除額は工事の種類・費用・所得税額などによって変わります。国土交通省のリフォーム促進税制の特設サイトには減税額の目安のシミュレーションがあり、リフォーム会社でも試算してもらえます。正確な金額は最新の公式情報で確認しましょう。
リフォーム減税は、うまく使えば費用の負担を大きく抑えられる心強い制度です。一方で、対象工事の要件や控除額、適用期間は改正で変わりやすいのも事実です。リフォームを計画する段階で、リフォーム会社や税務署に「どの制度が使えそうか」を早めに相談し、最新の公式情報を確認しておくことが、かしこい活用の第一歩です。

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