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長期優良住宅化リフォームの減税とは?現行制度をやさしく解説

長く住み続けてきた住宅をリフォームする場合、リフォームの減税制度を紹介した記事で紹介したとおり、リフォームの内容に応じて所得税の減税を受けられる制度があります。耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居対応などの工事に加えて、住宅を長持ちさせる工事とセットで使える「長期優良住宅化リフォームの減税(リフォーム促進税制)」も用意されています。

かつては「ローン型」「投資型」という2種類の制度に分かれていましたが、この区分は2021年末で終了し、2022年からは「リフォーム促進税制」に一本化されています。現在はローンを利用しても自己資金でも、同じ制度で税額控除を受けられます。

今回は、2026年7月時点の現行制度にもとづいて、長期優良住宅化リフォームの減税の概要を解説します。

住宅の耐久性を高めるリフォームで所得税の控除が受けられる

長期優良住宅化リフォームの減税は、住宅の耐久性能の向上を後押しするための制度です。空き家問題が取り上げられる中、長く使える質の高い住宅ストックを増やすことを目的に平成29年(2017年)4月に創設され、現在は「リフォーム促進税制」の一つのメニューとして続いています。

具体的には、省エネリフォームの減税を紹介した記事で解説した省エネ改修、または耐震リフォームを紹介した記事で解説した耐震改修(もしくはその両方)とあわせて、小屋裏の換気や土台の防腐・防蟻(ぼうぎ)など住宅の劣化を防ぐ「耐久性向上改修工事」を行い、一定の要件を満たすことで、標準的な工事費用相当額の10%(限度額あり)をその年の所得税から控除できます。

適用期限は延長を重ねており、令和8年度税制改正で3年間延長され、2028年(令和10年)12月31日までに入居した場合が対象となっています(2026年7月時点・国土交通省公式サイトより)。期限までに工事を完了して居住し、翌年の確定申告で申請する必要があります。

長期優良住宅化リフォーム減税の適用要件

この減税を利用するには、耐震改修・省エネ改修とあわせて行う「耐久性向上改修工事」が、長期優良住宅の認定基準に適合している必要があります。対象となる耐久性向上改修工事は、主に次のようなものです。

1.小屋裏の換気性を高める工事
2.外壁の通気性の向上工事
3.浴室または脱衣室の防水性能の向上工事
4.土台の防腐もしくは防蟻の工事
5.外壁の防腐もしくは防蟻の工事
6.床下の防湿性能の向上工事
7.床下の状態を確認するための点検口の設置工事
8.雨樋(あまどい)の設置工事
9.地盤の防蟻工事
10.給水管、給湯管、排水管の維持管理性能の向上工事

そして、この制度の大きな特徴として、リフォーム後に「増改築による長期優良住宅の認定」を受けることが必要です。工事の前に、リフォーム会社や建築士に認定取得を前提としたプランを相談しましょう。

また、住宅や申請者に関する主な要件として、次を満たす必要があります。

1.ご自身が所有し、ご自身の居住用として使っている住宅であること
2.改修工事完了から6ヶ月以内に入居すること
3.改修工事後の床面積が50平方メートル以上であること
4.店舗など併用住宅の場合は、床面積の2分の1以上が居住用であること
5.対象工事の標準的な工事費用相当額が50万円を超えていること

このほか、合計所得金額の上限などの要件もあります。ご自身が対象になるかどうかの詳細は、国土交通省・国税庁の案内で必ずご確認ください。

控除額の計算方法と限度額

現行のリフォーム促進税制では、必須工事の「標準的な工事費用相当額」の10%を、その年分の所得税から控除できます。「標準的な工事費用相当額」とは、実際に支払った金額ではなく、工事の種類ごとに国が定めた単価×施工面積などで計算する金額です。

長期優良住宅化リフォームの場合、どの工事を組み合わせるかで控除対象の限度額が変わります。

必須工事の組み合わせ 控除対象限度額 控除率
耐震または省エネ + 耐久性向上 250万円 10%
耐震 + 省エネ + 耐久性向上 500万円 10%

さらに、必須工事の限度額を超えた部分やその他のリフォーム工事についても、必須工事の費用相当額と同額まで・合計1,000万円を上限に5%の控除が受けられます。例えば耐震+省エネ+耐久性向上の工事を1,000万円規模で行った場合、500万円×10%+500万円×5%=最大75万円がその年の所得税から控除される計算です。

なお、旧制度の「ローン型(5年間で最大62.5万円)」「投資型(1年間で最大25万円〜50万円)」という区分・控除額は現在は使われていません。現行制度の控除はローン利用の有無を問わず、居住した年分の1回(1年間)です。10年以上のローンを組んで大規模なリフォームをする場合は、リフォームにも使える住宅ローン減税との選択になりますので、どちらが有利かを比較して選びましょう。

よくある質問(FAQ)と利用の流れ

最後に、初めて検討する方がつまずきやすいポイントをQ&A形式で整理します。

Q. 手続きは何をすればよいのですか?

工事完了・入居後、翌年の確定申告で申請します。その際、建築士などが発行する「増改築等工事証明書」や、増改築による長期優良住宅の認定通知書の写しなどが必要です。証明書の発行には費用と時間がかかるため、工事契約の段階からリフォーム会社に「減税を使いたい」と伝えておくとスムーズです。

Q. 固定資産税も安くなると聞きましたが本当ですか?

本当です。耐震または省エネ改修を行って増改築による長期優良住宅の認定を受けた場合、翌年度分の固定資産税(120平方メートル相当分まで)の3分の2が軽減される措置があります(工事費用などの要件あり)。所得税の控除とあわせて利用できますので、お住まいの市区町村の窓口で確認してみましょう。

Q. 補助金と併用できますか?

国の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」などの補助金と減税は併用できる場合がありますが、控除額の計算では工事費用から補助金の額を差し引くことになっています。補助金・減税それぞれの要件を満たす必要がありますので、リフォーム会社や自治体の窓口に相談しながら進めると安心です。

せっかく費用をかけて行うリフォームですから、使える制度はもれなく活用したいものです。制度の内容は税制改正で変わることがありますので、最新の要件・期限は国土交通省や国税庁の公式サイトで必ずご確認ください。

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