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住宅を購入するときの火災保険の選ぶ4つのポイント

2017円8月16日の記事で、住宅ローンを支払い中の住宅が火事になった場合について記載しました。住宅ローンで住宅を購入するにあたり、「火災保険」の加入が必須となっている金融機関が多いです。

これは住宅ローン支払い中に建物が焼失した場合、金融機関として債権を確実に回収できるようにリスクヘッジするためでもあります。ただし、金融機関で勧められたままに加入してしまう方は多いですが、火災保険は金融機関が勧めた保険商品に必ずしも加入する必要はなく、ご自身が好きな火災保険を選んで加入することができます。

今回は、住宅をローンを契約して購入する場合における「火災保険」の選び方を紹介します。

建物の構造や場所で保険料がいくらなのかを把握する

火災保険を加入するにあたり、まず、建物の構造や立地場所によって保険料が異なります。例えば、鉄筋コンクリート造と木造の建物では、鉄筋コンクリート造の方が火災が起きたときの損害が少なくなりますので、その分保険料は安くなります。

建物の構造は3種類に分類され、「M構造」と「T構造」、「H構造」となっています。「M構造」はコンクリート造やコンクリートブロック造、れんが造、石造、耐火建築物が該当します。「T構造」は、鉄構造、準耐火建築物、省令準耐火構造が該当します。「H構造」は木造やM構造とT構造の確認が出来ない建物が該当します。

火災保険料は「M構造」と「T構造」に対して安く設定されており、「H構造」は高めに設定されています。

また、場所に関しては、火災保険は火事だけではなく自然災害でも適用できます。そのため、自然災害のリスクが高い場所はその分保険料が高めに設定されます。ご自身が住宅を建てるもしくは購入予定の土地がどういった土地なのかを確認したい場合は、2017年7月19日に記載した「地理院地図」などを確認すると良いでしょう。

保険の適用範囲を「家財」も付加すること

火災保険に加入することで、万が一、住宅ローンを支払い中に火事で建物が焼失してしまった場合、残りの残債を清算する目的と、その後の住宅の再建や生活の立て直しをすることにあります。

住宅ローンを支払っている場合に火事で建物が焼失し火災保険が支払われる場合、債権者である金融機関に残りの住宅ローンの残債を返済する必要があります。ただし、火災保険の補償適用範囲に「家財」を付加していなかった場合、ご自身の取り分が少なくなってしまい、生活を再建するためのお金が足りなくなってしまうことが考えられます。

火災保険に加入しているが、家財を補償適用にしていないという事例も多く見かけますが、支払われた保険が、住宅ローンの残債に全て回った場合、家財はご自身のお金で購入する必要があります。

例えば、家具や家電の他、普段使用する日用品や衣類など生活に必要となるものをゼロから買い直す必要があります。また、家族が多くなれば、その人数に合わせて買い直す必要が出てくるため多額のお金が必要になってしまいます。

もちろん、金融資産を多く持っており、ご自身で対応できると考える場合は家財を付加しない、もしくは、補償額を下げるといったことも可能です。

地震保険にもあわせて加入しておくこと

火災保険は、火事や自然災害に備えることができますが、「地震」による被害だけは対象外となっていることに留意しておく必要があります。地震に対して備えをするには、加入する火災保険に地震保険を付加する必要があります。ただ、地震保険だけの単独加入はできませんので、火災保険を検討する際に合わせて地震保険についても確認しておくと良いでしょう。

地震保険については、2017年8月12日の記事で記載していますが、地震保険による補償額は、火災保険の補償額上限の20%から30%に設定されています。住宅ローンを支払い中に地震で全損した場合、住宅ローンの残債を補うことはできず、あくまでも生活再建のための保険金が支払われます。

損害保険料率算出機構によると、日本では地震保険の付帯率は、東日本大震災が発生する前の2010年8月時点では46.5%でしたが、2016年8月には59.3%に増加しています。ただ、地震が多い割には地震保険の付帯率は依然として低いのが現状です。

保険金額は建物の評価額の100%に設定すること

火災保険に加入するときの保険金額(補償額)は、購入する建物の評価額の100%に設定することが重要です。

多くの場合、金融機関の言いなりのまま、住宅ローンを支払う金額を補償額として契約するパターンを見受けられますが、万が一、焼失した場合、支払われた保険金は、既に支払ったローンの金額を除いて、残債がまるごと金融機関が持っていってしまい、ご自身の取り分が少なくなってしまいます。

例えば、3,000万円で住宅を購入し2,000万円のローンを契約した場合、購入した3,000万円を保険金額として設定することが望ましいといえます。

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