地震保険は火災保険に付帯せずに単独で加入できる保険商品はあるのか?
日本は世界でも地震が多い国ではありますが、マイホームを購入する上で意識しておきたいのが大きな地震が来たときに建物に損害が発生してしまうことです。当サイトでも何度か記載していますが、地震に備えるには地震保険に加入する必要がありますが、地震保険は単独では加入できず火災保険に付帯する必要があります。
多くの場合、火災保険に付帯して地震保険に加入することになりますが、地震保険を単独で加入できる保険商品があるのかを調べてみました。
東日本大震災など大型地震で地震保険の関心が高まる
2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で地震に関する関心が高まっています。ただ、地震は最近始まったことではなく、日本は古代より地震が多く発生していますが、現代において大型の地震が来たのは、阪神淡路大震災以降となり、日本人の地震への関心を高めたきっかけとなりました。
東日本大震災が発生して以降、地震保険に加入する契約数も増加傾向となっており、損害保険料率算出機構によると2011年の地震保険の加入率は約53%になったとしています。現代では建物の耐震技術が進歩するなどで、ちょっとした地震においても損害を軽減できるなど建築技術が進んでおり、過去に比べると地震による被害も減りつつあります。ただ、日本は地震が多い割に、地震保険への加入率がまだまだ低く、多くの方が地震に対して十分な対策ができていないのが現状です。
もちろん、阪神淡路大震災や東日本大震災といった非常に大型な地震や大きな津波を伴う地震が来るのは数十年に1回程度ではあり、実際にご自身が被害に合う確率もわずかではあり、住宅が完全に倒壊する可能性も低いですが、生きている限り何が起こるかはわかりません。
そのため、リスクを最小限に抑えるためにも、住宅を建てる場所を考慮することや、今回のテーマである地震保険への加入を検討することをおすすめします。地震保険についての詳細は2017年8月12日の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
地震に備えるには火災保険に地震保険の付帯が必要
地震に備えるには、前述した通り地震保険に加入する必要がありますが、地震保険は基本的に単独では加入できず、火災保険と一緒に加入する必要があります。
万が一、地震で損害が発生した場合に支払われるい地震保険の保険金額は、火災保険の保険金上限額の30から50%となっています。
例えば、火災保険で2000万円の保険金を設定していた場合、地震保険の上限額が600万円から1000万円となります。そのため、建物が全壊した場合、住宅ローンの残債がいくらかにもよりますが、地震保険だけでは住宅ローンの残債をカバーすることは難しいと言えます。
そのため、地震保険は地震が起きたときに、建物が一部破損した部分を修繕する、生活再建費として充当することを目的とした保険であることを認識しておく必要があります。
地震補償保険「リスタ」は地震保険は単独で加入できる!
出典:https://www.jishin.co.jp/product/resta/
地震保険は原則として火災保険に付帯する必要がありますが、調べてみると地震保険が単独で加入できる保険商品がありました。SBIグループが運営するSBIリスタ少額短期保険が提供する地震補償保険「リスタ」を利用することで、火災保険に加入しなくても単独で利用できます。
リスタは地震を起因として、住宅の倒壊、火災、津波による流出、液状化や地盤沈下による傾き、土砂災害、噴石災害による流出など幅広く対応しています。また、補償額は300万円、500万円、600万円、700万円、900万円と5つのタイプを用意しており、世帯人数に応じてタイプを選択できます。月額の掛け金は1210円から設定できます。
保険金を受け取るには自治体が発行する罹災証明書が必要になります。例えば、世帯人数5人で900万円のタイプに加入していた場合、全壊であれば900万円、大規模半壊(1/2)は450万円、半壊(1/6)は150万円支払われます。ただし、一部破損は補償対象外となります。
リスタでは既存の火災保険付帯の地震保険の不足分を補う形でリスタに加入するという使い方もできます。
リスタは地震保険料控除の対象外となるので注意が必要
通常の火災保険に付帯する地震保険は、2019年1月7日に記載したとおり、毎月の確定申告で地震保険料控除が適用できますが、リスタについては、火災保険としての保険ではなく、あくまでもリスタ独自の保険サービスとなりますので、地震保険料控除の対象外となりますので注意が必要です。
- 2019.01.25
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