戦争やテロが起きて住宅が火災などで消失した場合は火災保険で補填できるのか?
住宅を購入する場合、万が一の火事に備えて多くの方は火災保険に加入します。特に、住宅ローンを利用している場合は、火事になってローンだけが残ってしまうという事態に備えることも可能です。火災保険では火事以外にも様々な補償が付帯されていますが、戦争になった場合など補償されるのかどうかについて気になります。
今回は、戦争やテロが起きて住宅が火災などが発生した場合の保険適用の有無について確認します。
火災保険は火事以外にも様々な補償が付帯
火災保険では住宅が火事になった場合に備えて、その損害を補償することに加え、各種自然災害に備えて幅広い補償が付帯しています。
日本では、自然災害が多い国でもありますが、火災保険で補償される自然災害として台風や大雨による浸水、水漏れ、落雷、雹などがあります。また、空から飛行物が落ちてきた場合における飛来の他、自動車などの衝突、ガスや電気などの爆発、家財破損、盗難被害まで補償可能となっています。
火災保険の詳細については2017年8月16日の記事で詳しく記載していますので合わせてご覧ください。
一方で、地震については火災保険のみでは付帯しておらず、火災保険に地震保険を付帯する必要があります。地震保険については2017年8月12日の記事をご覧ください。
火災保険の加入については、以前は任意となっていましたが、現在では火事でローンのみを負担する事例が多発したことや、自然災害の増加などで加入は必須となっています。火災保険料についても、住宅の建築構造で変わってくるほか、補償される場合についても損害状況などによって変わってきます。詳しくは2019年1月14日の記事をご覧ください。
日本国内においてもテロなどの脅威は無視できない
現代の日本では太平洋戦争以降、戦争が起きておらず平和な状態を維持しています。太平洋戦争のときは空襲で家が燃えるということは各地で発生しており、そのために防火活動を地域で実施する、防空壕を設置する、空襲が悪化した場合は田舎に疎開するといった対策が取らるなど、戦争に対する意識は大変高かったものと思われます。
戦争が終わり、現代では平和な状態が続いていることから、戦争でご自身の住宅に被害が発生するということは意識する方は多くは無いかと思います。
一方で、世界に目を向けると戦争や内戦を行っている国もあります。また、米国の同時多発テロ事件以降テロに対する脅威も高まっているのも事実です。日本においても、北朝鮮がミサイルの発射を繰り返しており、国内にミサイルが落ちてくるリスクが一番懸念される状況となっています。
そのため、住宅を購入する場合においても、大規模な空襲が発生するリスクは少ないにしても、北朝鮮のミサイルや外部からのテロ活動などのリスクについても考えておく必要があると言えます。
戦争やテロによる被害は火災保険では補償されない
北朝鮮がミサイルを飛ばすなどで国内に落ちてくるリスクが高まるなか、運悪く、ご自身の住宅に飛翔体が落ちてきた場合において保険が適用されるのか気になります。
結論からお伝えすると、戦争やテロによる被害は火災保険では補填されず、北朝鮮がミサイルを飛ばして、飛翔体が住宅に落ちた場合においては火災保険が適用されないことが考えられます。火災保険の規約を読んでみると必ず、「戦争や内乱、暴動などにともなう被害は免責となる」旨の文言が記載されています。
免責となるということは、支払いを行う義務が免れるという意味となります。そのため、通常であれば保険は適用されないと判断でします。ただし、全く支払わないというわけではなく、被害の状況などに応じて保険会社の財務状況に影響を及ぼす範囲ではない場合などは支払いが行われる可能性もあります。
北朝鮮のミサイル発射が実験であると判断された場合や、飛翔体が落ちても被害が最小限にとどまり補償を行っても保険会社の財務状況に影響を及ぼさないと判断できれば、火災保険でいう飛来もしくは衝突に該当すると判断される可能性もあります。
しかしながら、北朝鮮と日本は現在対話が難しい状況であるため、日本を狙ってミサイルを発射したのか、実験でたまたま日本に落ちたのかは客観的に示す根拠が証明することも難しいため、国からの正式な発表を待って保険会社がどう判断するかを注視しておくしかないのが現状です。
現在のところ、一般住宅向けの戦争やテロなどに備えた保険は無いのが現状ですが、これも地震同様にローンだけが手元に多く残らないためにも、無理の無い範囲で借り入れすることが重要であると言えます。
- 2019.08.26
- 住宅ローンQ&A
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