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預金連動型住宅ローンが向いている人|東京スター銀行の条件

預金連動型住宅ローンが向いているのは、ローン残高に近い預金を持っていて、かつ取扱銀行の申込条件を満たせる方です。預金と同額のローン残高には金利がかからないため、預けておくだけで繰上返済と同じ利息軽減の効果が得られます。

裏を返せば、預金が少ない方や条件に届かない方にはメリットが出ません。代表商品である東京スター銀行「預金連動型スターワン住宅ローン」の実際の条件(2026年9月時点)を見ながら、向き・不向きを整理していきましょう。

預金連動型住宅ローンとは(おさらい)

預金連動型住宅ローンとは、住宅ローンの残高から「連動口座に預けた預金残高」を差し引いた分に対してのみ金利が発生する仕組みの住宅ローンです。

たとえば住宅ローン残高が3,000万円で、連動対象の預金が1,500万円あれば、金利が発生するのは差し引いた1,500万円分だけです。預金が残高と同額以上になれば、実質的な金利ゼロに近い状態で住宅ローンを維持できます。

この仕組みのため、「預金をどれだけ置けるか」が向き不向きを大きく左右します。仕組みそのものをもう少し詳しく知りたい方は、預金連動型住宅ローンの長所と短所をまとめた記事もあわせてご覧ください。

申込条件は意外と高い|年収1,000万円以上が前提になる

向き不向きを考える前に、そもそも申し込めるかどうかを確認しておきましょう。ここを見落とすと、検討する時間がまるごと無駄になってしまいます。

代表商品である東京スター銀行の預金連動型スターワン住宅ローンは、公式サイトで次の条件を公表しています(2026年9月時点)。

項目 条件
年収 税込年収1,000万円以上(年収合算する場合は各人500万円以上かつ合算1,000万円以上)
勤続年数 1年以上(会社役員・自営業は2年以上の安定収入を公的書類で確認できること)
融資金額 3,000万円以上3億円以内(10万円単位)
融資期間 1年以上35年以内(1年単位)

年収1,000万円以上、借入は3,000万円からという設定からも分かるとおり、この商品はもともと「預金も収入もまとまってある層」に向けて設計されています。一般的な変動金利の住宅ローンとは、そもそも狙っている読者層が違うのです(東京スター銀行 公式)。

預金連動型住宅ローンが向いている人の特徴

① 預金残高が豊富な方

預金連動型の最大のメリットを受けられるのは、住宅ローン残高と同程度以上の預金を持っている方です。相続・退職金・事業収益などでまとまった現金があるものの、住宅ローン控除を活かすためにあえて完済しない、という方と相性がよい商品です。

② 将来的に預金を増やせる方

いま全額をカバーできなくても、貯蓄を積み上げながら連動口座の残高を増やしていける見通しがある方にも向いています。残高が増えるにつれて実質金利が下がるので、ローン残高の50%分の預金があれば、基本金利の負担はおよそ半分になる計算です。

③ 余裕資金の流動性を確保したい方

繰上返済で残高を減らす代わりに、預金として手元に資金を残しておきたい方にも向きます。東京スター銀行の場合、連動対象のスターワン円普通預金はいつでも自由に引き出せます(引き出せば、その分だけ利息軽減の効果も減ります)。

④ 健康上の理由で団信に不安がある方

この商品は団体信用生命保険が任意加入です。すでに生命保険で十分に備えている方や、持病があって一般団信に通りにくい方にとっては、選択肢が残るという意味があります。ただし団信に加入しない場合は、法定相続人1名(ローン完済時に84歳以下の方)を連帯保証人に立てる必要があります。

預金連動型住宅ローンが向いていない人の特徴

① 年収・借入額の条件に届かない方

年収1,000万円以上・借入3,000万円以上という条件は、多くの方にとって最初のハードルになります。ここを満たせない場合は、そもそも申し込めません。一般的な住宅ローンで比較検討を進めるほうが現実的です。

② 預金残高が少ない方

住宅ローン残高に対して預金が大幅に少ない場合、基本金利がそのままかかります。スターワン住宅ローンの基本金利(変動金利)は年率1.650%〜3.250%で、大手ネット銀行の変動金利と比べるとかなり高い水準です(2026年9月1日現在)。預金で相殺できなければ、負担は重くなります。

③ 家計が毎月ぎりぎりの方

預金連動型は連動口座の残高がすべてです。返済後に残る余裕資金がほとんどない方は、連動口座を十分に維持できず、メリットを受けられません。まずは家計に余裕をつくることが先決です。

④ 預金を頻繁に引き出す方

対象預金の残高は毎日計算されて金利に反映されます。生活費の出し入れをする口座と兼ねてしまうと、残高が安定せず効果が読めません。連動口座は生活口座と分けて維持できるかがポイントです。

⑤ 取り扱い銀行の少なさを不便に感じる方

預金連動型住宅ローンを扱う金融機関は多くありません。地方銀行では琉球銀行の「住まいるくん」のような預金連動の仕組みもありますが、全国どこでも選べるわけではない点は押さえておきましょう。

向いている人・向いていない人の比較表

向いている人 向いていない人
年収・借入額の申込条件を満たせる 年収1,000万円・借入3,000万円の条件に届かない
ローン残高に近い預金を持っている 預金が少ない・生活費をぎりぎりで管理している
将来的に預金を増やせる見通しがある 預金を頻繁に出し入れする
住宅ローン控除を活かしながら完済を遅らせたい 低い表面金利を幅広い金融機関から選びたい
手元資金の流動性を確保したい 団信込みで手厚い保障を最優先したい

代表的な商品:東京スター銀行スターワン住宅ローン

預金連動型住宅ローンの代表格が、東京スター銀行の「預金連動型スターワン住宅ローン」です。2003年2月に日本初の預金連動型住宅ローンとして発売された商品で、金利引き下げ競争のなかで一時販売を停止していましたが、2025年1月に販売を再開しました。

押さえておきたいのは、実質金利が年0%になる条件です。公式の説明では、預金連動対象預金の残高が借入額を上回っており、かつ団体信用生命保険に加入しない場合とされています(手数料は別途かかります)。団信に入ると後述の特約金利がかかるため、「必ず0%になる」わけではありません。

連動の対象になるのは、スターワン円普通預金/スターワン積立円定期/スターワン外貨普通預金/外国為替レート参照型オフセット定期預金/外国為替レート参照型円定期預金「円活」の5つです。円普通預金には利息が付きませんが、外貨普通預金には利息が付くため、利息の節約と運用を両立させる使い方もできます。

団信をどうするかで負担が変わる

スターワン住宅ローンでは、団信に加入する場合、基本金利とは別に「特約金利」がかかります。これは預金と連動せず、ローン総額に対してかかる点に注意してください。

団信の種類 特約金利 加入できる年齢(実行時)
ワイド団信(引受条件緩和型) 年率0.204% 満65歳以下(完済時満84歳以下)
がん団信 年率0.504% 満58歳以下(完済時満84歳以下)
連生団信(夫婦連帯債務者向け) 年率0.408% 満65歳以下(完済時満84歳以下)
加入しない なし 法定相続人1名を連帯保証人に

つまり預金で基本金利をゼロにできても、団信に入れば0.204%〜0.504%の負担は残ります。それでも一般的な住宅ローンより低く抑えられるかどうかは、預金の量しだいです。「実質0%」という言葉だけで判断せず、団信込みの負担で比べてください。

よくある質問

Q. 預金連動型と一般の住宅ローン、金利はどちらが低いですか?

A. 表面金利だけなら一般の住宅ローン、とくにネット銀行の変動型のほうが低いのが通常です。スターワン住宅ローンの基本金利は年率1.650%〜3.250%(2026年9月1日現在)。預金で相殺できて初めて有利になる商品だと考えてください。

Q. 連動口座の預金は引き出せなくなりますか?

A. 東京スター銀行のスターワン円普通預金は、いつでも自由に引き出せます。担保として凍結されるわけではありません。ただし引き出した分だけ連動残高が減り、その日から利息軽減の効果も小さくなります。

Q. 団信に加入しなくても借りられますか?

A. 加入は任意です。加入しない場合は特約金利がかからない代わりに、法定相続人1名(ローン完済時に84歳以下の方)を連帯保証人に立てる必要があります。万一に備える手段が別にあるかを含めて判断しましょう。

Q. 住宅ローン控除は利用できますか?

A. 要件を満たせば対象になります。制度は2026年1月1日から2030年12月31日までの入居分へ延長されており、控除率は年末残高の0.7%です(国土交通省「住宅ローン減税」)。借入限度額や控除期間は住宅の省エネ性能で変わるため、税務署や税理士にご確認ください。

Q. 預金担保型住宅ローンとは違うものですか?

A. 預金を担保に差し入れる預金担保型は、その預金が拘束されるのが一般的です。預金連動型は預けた残高と同額のローン残高に金利がかからない仕組みで、考え方が異なります。違いは預金担保型住宅ローンの解説記事で整理しています。

Q. 他の銀行と迷っています。どう比べればよいですか?

A. 同じ住宅に複数の住宅ローンを同時に組むことは原則できないため、条件を比べて1社に絞ります。たとえばSBI新生銀行は保証料0円・一部繰上返済手数料0円で、2026年3月からは上乗せ金利0円の全疾病保障付団信も扱っています。こうした商品と、預金連動で見込める軽減額を並べて比べましょう。

※金利・特約金利・申込条件は改定されることがあります。最新の内容は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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