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フラット35の団信とは|新機構団信の保障内容と金利差を解説

【フラット35】の団体信用生命保険(団信)は、加入が任意で、保険料は借入金利に含まれるため別払いが要りません。基本の「新機構団信」は死亡と所定の身体障害状態を満80歳の誕生日の属する月の末日まで保障し、3大疾病と要介護まで広げた「新3大疾病付機構団信」を選ぶと金利が年0.240%上乗せ、健康上の理由などで加入しない場合は年0.200%引き下げになります(2026年9月資金受取分)。

民間の住宅ローンでは団信の加入が必須なので、「入るか入らないかを自分で決められる」のはフラット35ならではの特徴です。ただし選び方を間違えると、いざというときに家族へ残債が残ります。仕組みと保障内容、そして加入しない場合の扱いまで、順番に見ていきましょう。

フラット35の団信は保険料が金利に含まれる(別払い不要)

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する住宅ローンです。最長35年の全期間固定金利で、返済終了までの金利と返済額が借入時に確定するため、長期のライフプランを立てやすいのが魅力です。国が住宅取得を後押しする商品という性格上、属性を問わず幅広い方が申し込みやすい特徴もあります。

民間の金融機関では団信への加入が必須ですが、フラット35では団信への加入は任意です。健康上の理由で団信に入れない方でも、フラット35なら住宅ローンを利用できる道が残されています。

以前は団信に加入する場合、金利とは別に年単位で保険料(特約料)を支払う必要がありました。現在は、2017年(平成29年)10月1日以降の申し込み分から団信の保険料が金利に含まれる仕組みになり、別途保険料を支払う必要がなくなりました。保険料の払い忘れで保障が切れる心配がない点も、初めての方には安心できるポイントです。

この団信には「新機構団信」と「新3大疾病付機構団信」の2つがあり、どちらを選ぶか(あるいは加入しないか)で借入金利が変わります(住宅金融支援機構「新機構団体信用生命保険制度」)。

健康上の理由などで団信に加入しないことも選べる

住宅ローンと団信について考える様子

フラット35は団信の加入が任意のため、健康上の理由やその他の事情で加入を希望しない場合でも利用できます。民間の住宅ローンでは団信が必須で、健康状態によっては審査に通らないこともありますが、フラット35はその点で選択肢が広いといえます。

団信に加入しない場合の金利は、「新機構団信付きのフラット35の借入金利から年0.200%引き下げ」になります。つまり、団信に入らない代わりに金利がわずかに低くなる仕組みです(機構のよくある質問「新機構団信制度に加入しない(できない)場合の金利はどうなりますか」)。

ただし、団信に加入しないと、万が一のときに住宅ローンの残債がそのまま残ります。機構も「相続が発生した場合は、相続した方が返済する必要があり、ご家族に負担が残る可能性がある」と説明しています。金利が下がるからと安易に選ぶのではなく、保障が無くなるリスクを十分に理解したうえで判断することが大切です。団信に入らない場合は、代わりに一般の生命保険で残債相当をカバーできないか、あわせて検討してみてください。加入しない選択の考え方はフラット35で団信に入らないとどうなる?リスクと金利差でも詳しく整理しています。

新機構団信は死亡・所定の身体障害まで保障(満80歳まで)

新機構団信の保障範囲のイメージ

フラット35の基本の団信が「新機構団信」です。加入者が死亡した場合に加え、所定の身体障害状態になった場合まで保障されます。

具体的には、死亡したときのほか、身体障害者福祉法に定める障害の級別が1級または2級に該当し、身体障害者手帳の交付を受けたときに、以後のフラット35の債務の返済が不要になります。機構が挙げている例は、ペースメーカーを植え込み自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されている場合(身体障害認定1級)や、人工透析を受けており同様の状態にある場合(同1級)です。

判定が「身体障害者手帳」という明確な基準になっているため、対象になるかどうかが分かりやすいのも特徴です。一方で、一時的なけがや事故で歩行が困難になったといったケースは対象外です。もうひとつ見落としやすいのが、新機構団信・新3大疾病付機構団信には、いわゆる「高度障害保険金」の取扱いがないという点。民間の団信では高度障害状態を保障するものもあるため、同じ「団信」という言葉でも中身が違うことを押さえておきましょう。

加入できるのは申込書兼告知書の記入・入力日現在で満15歳以上満70歳未満の方で、幹事生命保険会社の加入承諾が必要です。保障されるのは満80歳の誕生日の属する月の末日までです。

また、ご夫婦で連帯債務にする場合は、ふたりで加入する「デュエット(ペア連生団信)」を選べます。どちらかに万一のことがあれば、持分や返済割合にかかわらず以後の返済が不要になる仕組みで、金利は掲載金利に年0.180%の上乗せです。対象は戸籍上のご夫婦のほか、婚約関係・内縁関係・同性パートナーの関係にある方も含まれます(新機構団信の加入要件・保障内容)。

新3大疾病付機構団信は3大疾病・要介護まで保障(満75歳まで)

要介護まで保障する団信のイメージ

より手厚い保障を求める方向けに用意されているのが「新3大疾病付機構団信」です。新機構団信の保障(死亡・所定の身体障害)に加えて、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)と、要介護状態まで保障範囲が広がります。

3大疾病は、それぞれ所定の要件に該当したときに保障されます。さらに介護保障として、公的介護保険制度に定める要介護2以上の状態、または機構が定める所定の要介護状態に該当した場合にも、残りの返済が不要になります。要介護2以上は、食事・入浴・着替え・歩行・排せつなどに人の手が必要になる状態が一つの目安です。

加入には条件があります。申込書兼告知書の記入・入力日現在で満15歳以上満51歳未満であることと、幹事生命保険会社の加入承諾が必要で、過去にがんと診断された方は加入できません。金利は、掲載されているフラット35の金利に年0.240%の上乗せです。

もうひとつ大事なのが保障期間です。新3大疾病付機構団信で保障されるのは満75歳の誕生日の属する月の末日までで、その翌月1日からは「新機構団信」の保障内容(死亡・所定の身体障害)に切り替わります。完済が75歳より後になる返済計画なら、「最後まで3大疾病の保障が続くわけではない」ことを前提に考えておきましょう。なお、新3大疾病付機構団信ではデュエット(ペア連生団信)は利用できません新3大疾病付機構団信の加入要件・保障内容)。

3つの選択肢と金利差(2026年9月の例)

フラット35の団信は「新機構団信」「新3大疾病付機構団信」「加入しない」の3択(ご夫婦の連帯債務ならデュエットも)で、選び方で金利が変わります。2026年9月資金受取分の最も多い金利(借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下)は年3.460%ですので、これを基準にすると次のようになります。

団信の選択 借入金利(2026年9月の例) 保障の範囲
新機構団信(基本) 年3.460%(掲載金利どおり) 死亡・所定の身体障害(満80歳の誕生月末まで)
デュエット(ペア連生団信) 年3.640%(+年0.180%) 上と同じ保障を、連帯債務のご夫婦ふたりで
新3大疾病付機構団信 年3.700%(+年0.240%) 上記+3大疾病・要介護2以上(満75歳の誕生月末まで)
加入しない 年3.260%(-年0.200%) 保障なし(残債は家族に引き継がれる)

金利差だけを見ると小さく感じますが、借入額が大きいほど総額の差は広がります。判断の順番としては、①まず加入するかしないかを健康状態と家族の状況で決める → ②加入するなら保障範囲と上乗せ金利を見比べるという流れが分かりやすいでしょう。3大疾病や要介護までの保障が必要かどうかは、ご自身が入っている医療保険・就業不能保険との重複も含めて考えると判断しやすくなります。入るべきかどうかの考え方フラット35の団信は入るべき?加入が任意な理由と選び方で掘り下げています。

よくある質問(FAQ)

Q. フラット35の団信は必ず入らないといけませんか?

A. いいえ、加入は任意です。健康上の理由その他の事情で加入しない場合もフラット35は利用できます。ただし保障はなくなり、万一のときの残債は相続した方が返済することになります。

Q. 団信に入らないと金利はどれくらい下がりますか?

A. 新機構団信付きのフラット35の借入金利から年0.200%引き下げになります。2026年9月資金受取分(21年以上35年以下・融資率9割以下)の最も多い金利は年3.460%なので、この場合は年3.260%が目安です。

Q. 団信の保険料は別に支払うのですか?

A. 2017年10月以降の申し込み分は、保険料が借入金利に含まれています。以前のように毎年別途支払う必要はありません。

Q. 夫婦2人とも保障を受けられますか?

A. ご夫婦で連帯債務になる場合は、ふたりで加入する「デュエット(ペア連生団信)」を選べます(金利は年0.180%の上乗せ)。戸籍上のご夫婦のほか、婚約関係・内縁関係・同性パートナーの関係にある方も対象です。ただし新3大疾病付機構団信ではデュエットを利用できません

Q. 新3大疾病付機構団信は何歳まで保障されますか?

A. 満75歳の誕生日の属する月の末日までです。その翌月1日からは新機構団信の保障内容(死亡・所定の身体障害)になります。加入自体も満15歳以上満51歳未満という年齢要件があり、過去にがんと診断された方は加入できません。

Q. 民間の住宅ローンの団信とどちらが手厚いですか?

A. フラット35の新3大疾病付機構団信は要介護保障まで含み、手厚い部類に入ります。一方で、民間の住宅ローンにも独自の疾病保障を用意する銀行があり、全疾病保障団信のように就業不能まで対象にするものもあります。たとえばSBI新生銀行は、一般団信の上乗せが0円、保証料も0円で費用の構成が分かりやすく、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応している点から選ばれています。上乗せ金利と保障範囲をセットで比べたうえで、ご自身に合うものを選ぶとよいでしょう。


フラット35の団信は、「任意」「保険料は金利に含まれる」「3つの選択肢で金利が変わる」の3点を押さえれば全体像がつかめます。健康に不安があっても住宅ローンをあきらめなくてよい設計になっている一方、保障の中身(高度障害保険金の取扱いがない点や、新3大疾病付の保障が満75歳までである点)は民間の団信と違います。上乗せ金利や保障内容は改定されることがあるため、申し込み前に住宅金融支援機構の公式サイトで最新の内容をご確認ください。

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