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住宅ローン借り換えの諸費用は何がある?事務手数料・保証料・登記費用をやさしく解説

住宅ローン返済で支払う金利をもっと安くしたい――そう考えて住宅ローンの借り換えを検討する方は多いものです。借り換えとは、いまの住宅ローンをいったん全額完済し、別の金融機関で新しい住宅ローンを組み直すこと。毎月の金利負担を軽くできる一方で、手続きそのものに数十万円の諸費用がかかる点を見落とすと「思ったほど得しなかった」ということになりかねません。

そこで今回は、住宅ローンを借り換えるときに必要となる費用には何があるのか、はじめての方にもわかるようにやさしく整理します。借り換えで本当に得をするかどうかは、「下がる利息」と「かかる諸費用」を見比べて判断するのが基本です。(諸費用の目安は2026年6月時点。金額は金融機関や契約内容で変わるため、最新は各金融機関の公式サイトでご確認ください。)

住宅ローンを借り換える場合、数十万円の費用が発生する

借り換えにかかる費用をイメージした家計のイラスト

金利が安い金融機関に住宅ローンを借り換えたいと考えた場合、毎月支払う金利が安くなっても、借り換え時の手続きに数十万円の諸費用が発生します。借入金額や残りの返済期間によっても変わりますが、おおむね数十万円単位の出費は見込んでおきましょう。

借り換えでは、新しい金融機関と住宅ローンの契約を結ぶ必要があります。その際にかかる費用には、おもに次のものがあります。

1.事務手数料
2.印紙税
3.ローン保証料

こちらは、住宅ローン契約時の諸費用を解説した記事で紹介している内容とほぼ同じです。あわせて、団体信用生命保険(団信)や火災保険の補償内容を見直す場合は、別途費用が発生することがあります。

さらに、借り換えではいまの住宅ローンを完済する必要があるため、取引中の金融機関によっては「全額繰上返済手数料」や「保証会社事務手数料」がかかる場合があります。加えて、金融機関が変わることで不動産登記の内容も変更が必要となり、抵当権の設定費用と抹消費用もかかります。

このように、借り換えの費用は「①新しく借りる側」「②いまのローンを完済する側」「③登記の手続き」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。以下で順番に見ていきましょう。

借り換え先の金融機関で住宅ローンを新規に契約するときに必要な費用

新しい金融機関で住宅ローンを契約する場面のイラスト

住宅ローンの借り換えでは、借り換え先となる金融機関と新たに住宅ローンの契約を結びます。その際は、はじめて住宅ローンを契約したときと同じような諸費用が発生します。

1.事務手数料

事務手数料は、住宅ローンの契約手続きにかかる人件費や諸経費を補う目的で金融機関に支払う手数料です。金融機関によって呼び方は多少異なりますが、ローンを組むときに必ず確認しておきたい費用です。

事務手数料には大きく2つのタイプがあります。数万円程度の「定額型」(例:3万〜5万円程度)と、借入金額に一定の料率をかける「定率型」(例:借入金額の2.20%・税込)です。たとえば借入金額3,000万円で定率型2.20%(税込)なら、事務手数料はおよそ66万円になります。定率型は初期費用が高くなりやすい反面、その分だけ適用金利が低く設定されているケースが多く、「事務手数料の安さ」と「金利の低さ」はトレードオフになりがちです。借り換え前に、手数料のタイプと金額をしっかり比較しておきましょう。

2.印紙税

印紙税は、新規で住宅ローンを契約したときと同じく、契約書類に対して課される税金です。契約時に、切手のような印紙を購入して契約書に貼り付けます。

印紙税は契約金額によって変わりますが、住宅ローンでよくある借入額1,000万円超〜5,000万円以下なら2万円が目安です。なお、電子契約(ペーパーレス契約)に対応した金融機関なら印紙税はかかりません(その場合、別途「電子契約利用手数料」がかかることがあります)。借入額別の印紙税額は契約内容で異なるため、詳しくは各金融機関の公式サイトでご確認ください。

3.ローン保証料

ローン保証料は、返済が途中で滞ったときに備えて、保証会社が未払い分を立て替えるために設定される費用です。

ローン保証料は融資額と期間によって変わりますが、一括前払いの場合は数十万円かかることもあります(目安として、35年・1,000万円で20万円前後とされることが多いです)。ただし、ドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行)をはじめ、ネット銀行などには保証料が0円の金融機関もあります。たとえばSBI新生銀行も、パワースマート住宅ローンなら保証料が原則0円で、一部繰上返済手数料や一般団信の保険料もかからないなど、諸費用がシンプルにまとまっている点が分かりやすい選択肢のひとつです(その分、事務手数料は借入金額の2.20%・税込の定率型)。保証料の有無は総額に大きく影響するため、事前にしっかり比較して選びましょう。

借り換え元の金融機関に支払う諸費用

借り換え元の金融機関への支払いをイメージしたイラスト

借り換えでは、いまの住宅ローンを組んでいる金融機関に対して「借り換える」旨を伝え、ローン残高を全額繰上返済します。この繰上返済は、借り換え先でのローン契約が締結されたあとに実行されるため、自分でまとまった残金を用意する必要はありません

1.全額繰上返済手数料

いまの住宅ローンを全額繰上返済する際に、借り換え元の金融機関へ支払う手数料です。金融機関によって異なり、無料の場合もありますが、おおむね数万円程度(5万円前後)かかることがあります

また、未払いの利息が残っている場合は、その分もあわせて支払う必要が生じることがあるので注意しましょう。

2.保証会社事務手数料

いまのローンで保証会社を利用している場合、借り換えで完済すると、まだ経過していない保証期間に対応する保証料の一部が返金されることがあります。その返金手続きの事務手数料として、1万円程度が差し引かれるケースもあります。

不動産登記手続きに必要な諸費用

不動産登記の手続きをイメージしたイラスト

借り換えで金融機関が変わると、抵当権の設定先も変わるため、不動産登記の変更手続きが必要になります。その際に、登記関連の費用が発生します。抵当権については抵当権について詳しく解説した記事もあわせてご覧ください。

1.抵当権設定費用

借り換えで金融機関が変わると、不動産登記簿に新しい金融機関を抵当権者として記載し直す必要があります。その際、登録免許税として、抵当権の設定時に借入金額(債権額)の0.4%がかかります。

2.抵当権抹消費用

借り換えでは、借り換え元の金融機関の抵当権を抹消する手続きも必要です。抹消の手続きについては抵当権の抹消について解説した記事もご覧ください。抹消の際は、登録免許税として不動産1件につき1,000円がかかります。

これらの登記手続きを司法書士に依頼する場合は、別途その報酬(委託費用)が発生します。抵当権の抹消手続きは、金融機関から必要書類を取り寄せれば、ご自身で法務局に出向いて行うこともできます。

借り換えにかかる費用の一覧(早見表)

ここまでの諸費用を、支払う相手ごとに早見表にまとめました。金額はあくまで目安(2026年6月時点)で、金融機関や借入金額・契約内容によって変わります。

費用の種類 支払い先 目安・ポイント
事務手数料 借り換え先 定額型なら3万〜5万円程度/定率型なら借入金額の2.20%(税込)が目安。金利の低さとトレードオフになりやすい
印紙税 国(契約書に貼付) 借入額1,000万円超〜5,000万円以下で2万円が目安。電子契約なら不要(別途電子契約利用手数料がかかる場合あり)
ローン保証料 借り換え先・保証会社 一括前払いで数十万円のことも。ネット銀行など0円の金融機関もある
全額繰上返済手数料 借り換え元 無料〜5万円前後。未払利息があれば別途精算
保証会社事務手数料 借り換え元・保証会社 保証料の返金手続き等で1万円程度差し引かれることがある
抵当権設定費用(登録免許税) 国(法務局) 借入金額(債権額)の0.4%
抵当権抹消費用(登録免許税) 国(法務局) 不動産1件につき1,000円。司法書士に依頼すると別途報酬

借り換えで得をするかどうかは、「借り換えで減る利息の総額」が「これらの諸費用の合計」を上回るかで判断します。一般的には、残りの借入額・返済期間がある程度残っていて、金利差が大きいほど借り換えのメリットが出やすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 借り換えの諸費用は合計でどのくらいかかりますか?

借入金額や金融機関によって幅がありますが、事務手数料・登記費用・保証料などを合わせて数十万円規模になることが多いです。事務手数料が定率型(借入金額の2.20%・税込)の場合は、借入額3,000万円なら事務手数料だけで約66万円となり、ここに登記費用などが加わります。まずは借り換え先のシミュレーションで概算を出してみましょう。

Q. 諸費用も借り入れに含められますか?

金融機関によっては、事務手数料や登記費用などの諸費用も住宅ローンに組み込んで借り入れできる場合があります。手元資金を温存できる一方、借入額が増える分だけ利息も増えるため、総返済額への影響を確認したうえで利用しましょう。

Q. 諸費用を抑えるにはどこを見ればよいですか?

特に差が出やすいのは事務手数料と保証料です。保証料0円・繰上返済手数料0円といった金融機関を選ぶと、トータルの諸費用を抑えやすくなります。ただし事務手数料が定率型の場合は初期費用が大きくなるため、「諸費用の合計」と「適用金利の低さによる利息の減少」を合わせて総返済額で比較するのがポイントです。

Q. 借り換えのタイミングはいつがよいですか?

明確な正解はありませんが、金利差が大きいとき・残りの返済期間や残高がまだ十分にあるときほどメリットが出やすくなります。2026年は金利が上昇する局面にあり、固定金利を中心に各行の金利が見直されています。最新の金利は時点によって動くため、借り換えを検討する際は各金融機関の公式サイトで最新の金利・諸費用を確認しましょう。

借り換えは「金利が下がる」ことばかりに目が行きがちですが、諸費用まで含めた総額で判断することが失敗しないコツです。気になる金融機関がいくつかあれば、それぞれのシミュレーションで「下がる利息」と「かかる諸費用」を出して、じっくり見比べてみてください。

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