- 公開日: 2026.10.20
- 住宅ローンガイド
省エネリフォームで固定資産税が3分の1減額|要件と申告の流れ

いま住んでいる家の窓などを断熱改修すると、工事が終わった翌年度分の固定資産税が3分の1減額されます。この特例は令和8年度税制改正で延長され、2031年3月31日までに終えた工事が対象です。
窓の断熱工事が必須であることと、自己負担の工事費が60万円を超えることが大きな条件になります。申告の期限は工事完了から3か月以内なので、工事を頼む段階から準備を始めると慌てずに済みます。
省エネリフォームで翌年度の固定資産税額が3分の1減額

省エネ改修の固定資産税減額とは、自宅に一定の断熱工事をした人の固定資産税を、1年分だけ軽くする制度です。工事を終えた年の翌年度分の税額が3分の1減り、払う額は3分の2になります。
省エネ改修で認定長期優良住宅になった場合は、別の特例で翌年度分の税額の3分の2が軽減されます。長期優良住宅化リフォームの条件は、長期優良住宅化リフォームの固定資産税減額の記事で解説しています。
省エネリフォームには、所得税が安くなる特例もあります。標準的な工事費用相当額の10%などを所得税から差し引く仕組みで、対象になる工事費の上限は250万円(太陽光発電設備を設置する場合は350万円)です。
この所得税の特例は、令和8年度税制改正で2028年12月31日まで延長されました。
住宅ローンを使わずにリフォームした人も対象で、固定資産税の減額とは要件を満たせば両方受けられます。制度の詳細は省エネリフォームの所得税減税の記事で紹介しています。
対象になる住宅・工事・工事費の要件

減額を受けるには、住宅と工事内容、工事費の3つでそれぞれ条件を満たす必要があります。国土交通省の省エネ改修に係る固定資産税の減額措置の資料では、要件が次のように示されています(2026年10月時点)。
住宅に関する適用要件
- 2014年(平成26年)4月1日以前から建っている家であること
- 賃貸住宅でないこと
- 床面積が登記簿上で40平方メートル以上240平方メートル以下であること
- 店舗などとの併用住宅なら、床面積の2分の1以上が住まいであること
床面積の下限は、令和8年度税制改正で50平方メートルから40平方メートルに緩和されました。これまで対象外だったコンパクトなマンションでも、使える可能性が出てきています。
改修工事に関する適用要件
対象になる工事は、窓の断熱改修と、床・壁・天井などの断熱改修です。窓の断熱改修は必須で、窓を含まない工事は対象になりません。
逆に、窓だけの改修でも、ほかの条件を満たせば減額を受けられます。複層ガラスへの交換や内窓の取り付けなどが、窓の断熱改修の例です。
工事をした部分は、それぞれ平成28年の省エネ基準を新たに満たすことが求められます。断熱の性能が基準に届くかどうかは、見積もりの段階で工事会社に聞いておくと確実です。
工事費用に関する要件
工事費から国や自治体の補助金を差し引いた額が、60万円(税込)を超えていることが条件です。補助金を使うと自己負担が減る分、この60万円の判定には不利になる点に気をつけてください。
高効率空調機や高効率給湯器、太陽熱利用システム、太陽光発電設備を一緒に設置する場合は、計算が変わります。断熱改修の費用が50万円を超え、設備と合わせて60万円を超えれば対象です。
減額の大きさと適用期限は2031年3月31日まで
減額されるのは、住宅1戸あたり床面積120平方メートル相当分までの固定資産税です。120平方メートル以下の家なら、建物の税額の3分の1がそのまま減ると考えてください。
たとえば、建物の固定資産税が年12万円の家を仮に考えます。120平方メートル以下なら翌年度は4万円減って、8万円の支払いで済む計算です。減額は1年分だけなので、その次の年度からは元の税額に戻ります。
この特例は令和8年度税制改正で5年間延長され、2031年(令和13年)3月31日までに行った工事が対象になりました。
とはいえ、要件はこれまでも改正のたびに少しずつ変わってきました。同じ制度でも、工事をする年によって条件が違うことがあります。
工事完了から3か月以内に市区町村へ申告する

減額は自動では受けられず、工事が終わった日から3か月以内に、家のある市区町村の窓口へ書類を出す必要があります。主な提出書類は次の3つです。
- 固定資産税の減額を申告する書類(市区町村の窓口やホームページで入手)
- 増改築等工事証明書
- 補助金を受けた場合は、その金額が分かる書類
増改築等工事証明書は、登録建築士事務所の建築士や登録住宅性能評価機関などが発行します。リフォーム会社に頼めば手配してくれることが多いので、契約の前に発行してもらえるかを聞いておくと安心です。
申告の期限から逆算すると、工事の前から準備を始めることになります。おおまかな流れは次のとおりです。
- 契約の前に、窓を含む工事か、補助金を引いても60万円を超えるかを見積もりで確認する
- 工事の間に、証明書の発行をリフォーム会社や建築士に依頼しておく
- 工事が終わったら、3か月以内に市区町村の窓口へ書類を提出する
必要な書類は自治体によって少しずつ違います。期限を過ぎてしまった場合の扱いも市区町村ごとに異なるので、気づいた時点ですぐに固定資産税の担当窓口へ相談してください。
耐震やバリアフリーの改修にも、固定資産税が減る特例があります。4種類の違いはリフォームで固定資産税が減額になる4種類の要件、所得税や贈与税まで含めた全体像はリフォームで使える減税制度のまとめの記事で紹介しています。
減額の要件や提出書類は税制改正や市区町村によって変わるので、工事を契約する前に国土交通省やお住まいの市区町村のページで最新の内容を確かめてください。

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